第29話 神器の秘密
マガタマ姫たちは洞穴でカゼマルヒコの無事を喜びながら、とにかく一度引き返すことにしました。
そして、洞穴を進み、あの真珠貝の湖の近くへとたどり着きました。
一同は傷ついた身体で、どうにか天照大御神様のもとへ帰ることができたのです。
マガタマ姫たちは、天照大御神様にあまたの大蛇との戦いの一通りを話し、勝てなかったことを詫び、もう一度あまたの大蛇との戦いに臨み、勝つことを誓ったのでした。
天照大御神は、
「あなたたちはよく戦いました。少し体を休めて、ゆっくりとあまたの大蛇に勝つ方法を考えなさい。」
そう言って、みんなを労ったのでした。
マガタマ姫たちは、しばらく眠り続け、体力をつけるための食べ物を食べ、ホシヒトが作った体調を良くする薬草を飲み、みんなの体力はみるみるうちに回復しました。
そして、マガタマ姫は、あまたの大蛇を倒すために天照大御神様に願い出ます。
それは三種の神器を借り入れて戦うことの許しであり、特にスサノオノミコトの剣があまたの大蛇に飲み込まれてしまったため、他の剣で戦えるのは、三種の神器の剣(あめのはばきりのつるぎ) しかないと思っていたからです。
天照大御神は、
「あまたの大蛇を倒すためだったら、三種の神器を使ってぜひ倒してほしい。」
と言うことでした。
マガタマ姫たちは、天照大御神様から借り受けた三種の神器を手に、あまたの大蛇を打ち破る策を練りました。
そのうちの一つ、勾玉(やさかのまがたま)は、龍の水晶から作り出された最初で最も力強いもので、太陽が昇るときの光と同じか、それ以上の力を持っていました。
そして、もう一つの神器、鏡(やたのかがみ)は太陽の光を受けると、真珠貝の飾りが作用して、鋭い光を放ち、木々すらも切り裂く力を持っていました。
この三種の神器を手にし、マガタマ姫たちは大蛇との戦いを決意しました。
マガタマ姫たちは、すぐにでも大蛇の討伐に向かいたいと言いましたが、ホシヒトはあと二日待ってほしいと頼みます。
それは、スサノオノミコトの剣が大蛇に飲み込まれ、その剣に巻かれた薬草が、大蛇の体内で溶けるまでに二日かかるためでした。
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