第19話 大蛇との激闘

 ホシヒトは薬草を炊き、大蛇の目を煙で見えなくし、マガタマ姫は勾玉を手にして光を大蛇に浴びせます。

 サザナミは貝を投げて大蛇に傷を負わせようと試みました。

 ホシヒトの薬草が大蛇の目を眩ませると、一斉に攻撃を仕掛けます。

 しかし、目が眩んでも、大蛇は音や匂いで嗅ぎ分け、一つの頭に攻撃をかけると、別の頭が反撃してきます。

 マガタマ姫やサザナミの攻撃は、大蛇を苦しめるものの、すべての頭を退治するのは難しいのです。


 ホシヒトがスサノオノミコトの剣に松ヤニをつけ、大蛇に剣が当たっても滑らないようにします。

 カゼマルヒコとツチマルヒコには、松ヤニを塗った短刀を授けました。

 そしてマガタマ姫は、大蛇の四つの頭を同時に攻撃するように指示しました。

 マガタマ姫、サザナミ、スサノオノミコト、カゼマルヒコとツチマルヒコが共に大蛇に立ち向かいました。

 今度は大蛇に、マガタマ姫を含む全員が一斉に攻撃を仕掛けました。


 マガタマ姫は、勾玉に光を集めて強い光を大蛇に浴びせます。

 大蛇の頭は勾玉の光に焼け、砕け散りました。

 サザナミは、鋭い貝を手に大蛇に向かって投げ続けます。

 たくさんの貝を受けた大蛇の頭は、傷つき、動かなくなりました。

 ツチマルヒコは土を叩きつけ、たくさんの石を大蛇に投げつけます。

 その隙に、カゼマルヒコは大蛇に近づき、ホシヒトから受け取った松ヤニがついた短刀を突き刺そうとします。

 しかし、なかなか大蛇に突き刺さりません。

 大蛇との格闘が続き、大蛇の頭は疲れ果て、ツチマルヒコの前に降りてきました。

 ツチマルヒコはその隙を見て、大蛇の頭に短刀を力強く突き刺しました。

 さすがに固い大蛇の頭も、ツチマルヒコの力には勝てず、短刀は突き刺さり、大蛇の頭は動かなくなりました。

 スサノオノミコトは、自らの剣を手にして大蛇と激しく戦いますが、大蛇にわずかな傷を負わせるだけで、素早い大蛇に翻弄されてしまいます。

 大蛇がスサノオノミコトに襲いかかり、噛みつこうとした時です。

 フジマルヒコが何かを投げたと思った瞬間、最後に残った大蛇の目に突き刺さったのです。



 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る