第12話 螺鈿

 トキタマ姫は、マガタマ姫が連れてきたサザナミに対し、「貴方は素晴らしい力の持ち主です。きっとマガタマ姫の良き友として、世のために力を発揮されるでしょう」と微笑みました。

 マガタマ姫はサザナミに、トキタマ姫の未来を見る力について話し、サザナミは他にも不思議な力の持ち主がいることに驚きました。

 マガタマ姫は龍の玉を細工して、鏡と剣の飾り物を作り始めました。

 マガタマ姫は龍の玉を細工して、鏡と剣の飾り物を作り始めました。

 今後、これ以上の水晶とは二度と出会えないだろうと、そう思いながらマガタマ姫は龍の玉の力を感じながら細工をしていました。

 しかし、まだ何かもっと力のあるものを取り入れたいと考え、サザナミに相談しました。

 サザナミは、昔から琉球王国に伝わる「螺鈿らでん」という貝で細工を施す技術を提案しました。

 マガタマ姫はこれしかないと感じ、サザナミの選んだ最高の貝で細工を施せば完璧な飾り物を作ることが出来る、そう思ってサザナミに最高の貝を見つけるよう頼みました。

 二人は最高の貝を見つけるためにダウジングを使い、海沿いのあらゆる場所を探し求めましたが、水晶の反応は今ひとつでした。

 数日が経ち、鏡と飾り物を渡す日数に限界が来ていた時、村人から山奥に光り輝く湖が存在するという噂を耳にしました。

 湖の奥深くには、巨大な貝が潜んでいて、その貝が口を開けると、太陽の光が反射して、湖全体がまるで宝石のように輝き、まるで魔法のような光景が広がるという話なのです。

 マガタマ姫とサザナミは驚き、心躍る気持ちで噂の湖に向かうことにしました。

 村人の案内で湖に向かうものの、なかなか光り輝く湖は見つかりませんでした。

 村人は確かにこの辺りに湖があるはずだと言いながらも、周りを見渡すものの湖らしきものは見当たりません。

 そして日も暮れかかってきた頃、林の中に光り輝く木々が現れました。

 村人は「あれを見てください!」と言い、マガタマ姫とサザナミもすぐさま分かったようで、「とにかくあそこへ行ってみましょう!」と言いました。

 ただ木々の生い茂っている林だと思っていた場所が、光り輝いていることに驚きました。

 近づくにつれて光が輝きを増していきました。

 そして、木や草をかき分けてやっとたどり着いたのです。

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