Column3 「年齢」と「年令」

 今回は「年齢」と「年令」について、考えてみようと思います。


     ☆


 前回のコラムで「歳」と「才」について取り上げましたが、これと同じことが「年齢」と「年令」にもあります。


 つまり「齢」という字が、小学校では習わないため、代用として「令」を当てはめているというもの。

「齢」も小学生が書くには、ちょっと難しそうですよね。


 私の予想では辞書はきっと、「歳」と「才」と同じ(代用・俗語・略語のいずれかに当てはまる表記)なのではないかなと思ったのですが、調べてみると意外と見方が違います。下記にまとめてみました。



●「『年令』とも書く」としているもの

『新明解国語辞典 第八版』


●「年齢」と「年令」の代用(俗語)として捉えているもの

『明鏡国語辞典 第三版』『三省堂国語辞典 第八版』


●そもそも「年令」の項目がないもの

『旺文社国語辞典 第十二版』『新選国語辞典 第十版』『岩波国語辞典 第八版』『旺文社 標準国語辞典 第八版』



「才」は、代用や俗語、略語として捉えている辞書がほとんどでしたが、「年令」についてはそもそも項目がない(もしくは「年齢の代用」という表記もない)ものが多いようです。


 もしかすると「年令」は、「歳」を「才」と書くよりもあまり例のないことなのかもしれませんね。

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