銀杏の指輪


 その翌日、13歳になり成人したシュコニは、自宅の部屋でベッドに寝転がっていた。自分しかいないアパートはすえた臭いがした。


 頭の中ではずっと童謡が鳴っている。


 3歳かそこらの頃だ。母さんがシュコニと……隣から預かったルシエラを寝かしつけるために歌ってくれた子守唄だ。


 シュコニは音痴でうまく歌えなかったが、どうしても頭に鳴り響くし、寝転がりながら歌ってしまう。



 ノモヒノジア迷宮の2層でメイジ・ゴブリンを切り伏せたあと、雷花らいかのリーダーは仲間たちを呼び寄せた。


 彼らがそこに居合わせたのは偶然だった。あと数十秒早く来てくれたらなと思う。


 父が所属していた雷花のメンバーは、親父が焼けて死んでいるのを見て悲鳴を上げ、母が死んでいるのを見て同情し、リーダーから事情を話せと言われたシュコニが経緯を語るとルシエラの焦げた死骸を睨みつけた。


 そしてシュコニは「歌え」と命じられた。


 迷宮で死んだ冒険者はカードだけを回収し亡骸はその場に埋めるのが流儀で、歌と惑星の女神に死後の幸福を願うべく、弔いの歌を披露しなければならない。


 シュコニは母さんに教わった下手くそな子守唄を歌い——ずっとその場に居たかったが、雷花のメンバーに引きずられて迷宮を抜け出した。



 シュコニは寝転がるのに飽きて起き上がった。なにか食べたかったが作る気力が湧かない。そもそも自分は料理下手で——親父に作ってやった料理を、雷花の鑑定持ちに「毒」と判定された日が思い出される。


 指輪に向かって小声で詠唱し、常世の倉庫を開いた。


 中には防腐されたおにぎりが3人前残っている。ルシエラが握ったモノは迷宮から出てすぐに捨てたが、それ以外はまだ腐らず、真っ白な庫内に残されたままだ。


 シュコニは居間でおにぎりを食べながらイサウに聞いた話を思い出していた。ドーフーシ最強の剣士にして帝国筆頭騎士のイサウ・ユリンカは、迷宮を抜け出したあとシュコニに教えてくれた。


 ——迷宮には、たまに〈月の悪魔〉が出現する。


 連中はルシエラのような孤児を見つけると忍び寄り、耳元でそっと囁くのだと言う。


 ——ファレシラの星で死んだ命は〈月〉に生まれ変わる。月まで行けば両親に会えるよ。


 シュコニは歯が折れそうなほど強くおにぎりを噛んだ。海苔がたっぷり巻かれたおにぎりは本来なら豊かな旨味と磯の香りがするはずだが、なんの味もしなかった。


 心の中には激しい殺意だけがあった。実際ルシエラを殺してやったわけだが、まるで気持ちが収まらない。


 なにもかも無くしてしまった。両親はいないし、お姉ちゃんもこの手で殺した。成人したのに自分の本当の名前すらわからない。


 この気持ちを誰にぶつけてやればいい? シュコニはルシエラを憎もうと思ったが、あまりうまく行かなかった。


 あのクズは斥候役を良いことに嘘をつき、自分や両親を危険なモンスターの待つ場所に案内した。一番強い親父をゴブリンに殺させた後は母を刃物で刺した。自分を最後に残した理由は、戦力としては私が一番のクソ雑魚だったからか? それとも私を自分と同じ孤児みなしごにしたかったのか。


 もしくは、お姉ちゃんは私を妹のように思っていて、殺すのをためらったのか……。


 シュコニは最後の可能性を心の中から消し去り、ルシエラをただ恨みたかったのだが、うまくできなかった。


 悪いのは誰だ。親父が「帰ろう」と言うのに反発した自分か? そうじゃないだろう。


 ——迷宮だ。ノモヒノジアが全部悪いし、月の悪魔を殺してやりたい。


 シュコニは無意味に「髪切虫かみきりむし」を鞘から抜き放ち、振り回した。刃がテーブルに当たり傷をつけた。剣の修業でもなんでもない無意味な行為だが、気を紛らわせたかった。頭に響く子守唄を止めたかった。


 そうしているうち、日が沈んだ。少女は疲れてベッドに戻り、とにかく眠ろうと目を閉じた。


〈——おう、すげえ指輪を身に付けてるな。それは「常世の指輪」だろ?〉


 突然声がして、ひとりきりだった居間に赤毛の女が現れた。


「……誰」


 シュコニは驚いた顔ひとつ見せず静かに聞いた。内心は驚いていたし、この女を殺せるかもしれないと殺気立ち、興奮していた。枕元に置いていた刀に手を伸ばす。


「よせよ、わたしは月の神じゃない。わたしはこの星の神——冒険のニケである」


 赤毛の女はベッドに寝転がるシュコニの枕元に立ち、偉そうに胸を張り、シュコニを見下ろしていた。


「キレてるみてえだから結論から言おう——復讐したいなら手伝ってやるぜ? おまえは必ずできると思うし、素敵な指輪まで持ってる。常世の指輪のせいで月を含めた神々にはおまえの心が見えないが、死体を貪る常世でも、さすがに『夢』を食べることはできない——どうだ、死ぬ前にちょっくら〈大冒険〉でもしてみねえか?」


 頭の中では子守唄が鳴り続けていた。



  ◇



 それから2年、雷花らいかに加入し15歳になったシュコニは、必死に演技し続けていた。


 当時を知るパーティメンバーたちは、シュコニを「物静かで可哀想な孤児の新米冒険者」と思っていたに違いない。


 シュコニは誰が見てもそう見えるよう、控えめで同情を誘う、物悲しい少女を演じていた。とある理由で稼ぎの大半を本に費やし、倉庫に入れて乱読していたのも良かっただろう。読書好きの内向的な少女に見えたに違いない。


 実際その演技は効果的で、リーダーのイサウは忙しい合間を縫って天然理心流の剣を教えてくれた。一昨年の冬、彼の娘が誘拐されたことも関係しているかもしれない。


 他のパーティメンバーにしても、シュコニに様々なスキルを伝授してくれた。


「ノモヒノジアを歩きたいなら地図スキルが必須だぜ」


 斥候のアヒムは母と同じツイウス系で、基礎から地図の描き方を教えてくれたし、罠の感知や設置といった冒険術を伝授してくれた。才能が無かったはずのシュコニはすべてをすぐにマスターできた。


 スキルを与えようとしてくれた先輩は他にもいた。


「うーん、私のカンじゃ、あとちょっとで〈鑑定〉を覚えそうなんだけどな。いつも本を読んでるし、私が教えた算術もすぐ覚えたし……アクシノ様は知識欲の強い人を選ぶから、シュコニなら行けそうな気がするんだけど……?」


 パーティの「鑑定さん」は少女に叡智の才能があるはずだと言い、コツを教えようと度々シュコニを鑑定して首をかしげた。無駄なMPを使わせて申し訳なかった。


 他の加護なら大歓迎だが、叡智アクシノだけは絶対にダメだった。夢枕で聞いた話によると、仮に叡智が現れたら「頭でっかち」と言えば去っていくそうだが、本当かな? 口が滑ってペチャパイだと言うと天罰が下るそうなので不安だ。


 叡智の加護は要らなかったが、鑑定さんは鑑定でマントの秘密を教えてくれた。


 シュコニをゴブリンの魔法から守ってくれたのは「火鼠の皮衣」という銘のマントで、銘には火の鳥を意味する単語が副題に添えられていたのだが、母が残してくれたこの一品はあらゆる火を防ぎ、「売れば帝国の首都に豪邸が建つ」名品だった。おそらく娘を身ごもってすぐの頃から織り続けたはずだと聞き、シュコニは泣きそうになりながら読書を続けた。


 そんなシュコニの苦労は15歳の春、ついに報われた。


 その日もシュコニは雷花と迷宮に入り、後衛の回復役として先輩方から様々なスキルを教わっていた。


 雷花は大所帯のパーティで、メンバーは53人もいる。


 休憩になり、シュコニは倉庫持ちの仲間とともに常世の倉庫を小さく開き、斥候の数人と一緒に庫外の警備に当たっていた。後衛かつ新人のシュコニにはMPが有り余っていて、回復もできる警備員として重宝されていた。


〈——月に行きたくないか? おまえの星で死した魂は、偉大なる生命様が支配する楽園つきに生まれ変わるのだ——〉


 その瞬間は急に訪れた。


 脳内に冷たい男の声が響き、シュコニはつい、右手につけた指輪を左手で覆い隠した。


(……もしかして、ジビカ様ですか? 嬉しい。ずっとお声をかけてくださるのを待っていたんです)


 シュコニが静かに念じると、ジビカの不快な笑い声が聞こえた。


〈ほう、既に我々を知っているのか……銀杏いちょうの指輪というのは常世のものか?〉

(はい。父の形見で、常世の祝福を受けた家宝なのだとか。両親を助けてくれなかったこの星の無能な神どもの見張りから守ってくれます。馬鹿のアクシノに鑑定されても前科を知られることがありません)

〈当然だな。常世は強い……それでお前は、人を殺しているのだな?〉


 月の叡智は手ごわかった。さらっと嫌な質問をしてくる。シュコニは月の眷属をひとり殺しているが、変に言い訳すれば疑われるだろう。


(さすがです。すべてをご存知なのですね。そうです……ルシエラお姉ちゃんを。お姉ちゃんも〈月の眷属〉だったみたいですが、ご存知ですか?)

〈無論、知っている。しかしそうか……ルシエラはお前に殺されていたのか〉


 月の叡智はルシエラの死に驚いたふりをした。こちらの叡智は嘘を嫌うと聞いているが、月のはそうじゃないらしい。


 ——ふざけるな。おまえがお姉ちゃんをそそのかしたし、私がルシエラを殺したことも知っているくせに。


 シュコニは心に憎悪の火を感じたが、家宝の指輪はすべてを隠してくれた。


 父が娘に譲った「銀杏の指輪」は、神々すらも破れない最強の守りを与えてくれる。はるか昔、勇者が先祖に伝えた言葉によると、この指輪は常世の女神が祝福を与えた魔道具であり、〈大本営〉という奇妙な能力を装備者にもたらす。


 まず、この指輪の正しい効力を鑑定で知ることは不可能だ。叡智アクシノでもジビカでも指輪の効力を見抜くことはできない。一例として、叡智アクシノはこの指輪を「ぎんなん」と読むそうだが、ジビカはこれを「いちょう」と読む。どちらにしろ鑑定は正しくない。シュコニが指輪を受け取った時、親父はこの指輪を別の名前で呼んでいたし、これについて話す時は「指輪」とだけ言えと注意した。この指輪の本当の名は人の「本名」と同じであり、知られたら最後、星々の叡智に鑑定されてしまうという。


 さらに常世の女神の名にかけて、指輪はあらゆる鑑定に対し、自分がそうしたいと願った任意の内容の鑑定結果を返すことができた。


 それこそが〈大本営〉の能力で、使い方は簡単だ。


 指輪に向かって「秘密を」と願う。すると「ステータス画面」が目の前に現れ、まずは自分の現在の様子がわかる。これは鑑定持ちが見ているのと同じ画面だそうで、対象が自分自身に限られるが、MPを消費せずに自分の状態を知ることができる。


 さらにこの画面にはシュコニの本当の状態と偽装した状態が併記されていて、誰かに鑑定されたとき、見えるのは嘘の情報だけだ。しかも、その嘘は絶対に見破られることがない。


 この指輪を祝福した常世は倉庫の女神であり、倉庫が個人の秘密を隠すように、指輪はその装備者に完全無欠の秘密を与えてくれる。


〈にしても、面白い指輪だ……自分の子供にしか譲渡できないのか〉


 指輪を鑑定したのだろう、ジビカはすっかり騙されて、シュコニが用意しておいた偽の鑑定結果を読み上げた。


銀杏いちょうの指輪を無理に奪うと……ほう! 奪われたものは死ぬが、奪ったものも死ぬのか。外せないとは厄介な制限だが、死体を愛するあの御方らしいやり方だ……〉


 ジビカは指輪に興味津々で、15歳のシュコニは生きた心地がしなかった。


 ——頼むよ、親父……! それに私の先祖っ!


 シュコニは心の中で必死に祈った。


 神々は加護を与えた眷属の心を見透かし、その目が見ているものを見、音を共有し、舌が味わったものを感じることさえできるそうだが、親父によれば、この指輪はそのすべてから娘の秘密を守るはずだった。ただひとつ、常世の女神ですら隠せない「夢」以外は。


(お願いです、ジビカ様……私に加護を与えてください。私は愚か者ですが、学ぶつもりはあるのです)


 シュコニは「夢」で打ち合わせした通りのセリフを月の叡智に念じた。


(雷花の鑑定持ちから聞きました。叡智を僭称するアクシノは、実際は魔物についてなにも知りません。そればかりか、私たちが偉大なる月について知識を求めても、なにも教えてくれないのです。私は既に気づいています。あの愚か者は教えたくても知らないのです。それでも叡智を名乗りたくて、アクシノは無知を誤魔化している……私は、世界の真実を求めているのに)


 少々出来すぎたセリフだったが、ジビカはゲラゲラと笑った。


〈そうだろう。そうだろう! アレはその程度の女神さ。よかろう小娘……気に入った! お前に本物の「叡智」の加護を与え、世界のすべてを教えてやろう!〉


 急に頭が重たくなり、シュコニは耐えきれず気絶してしまった。軽くパニックになったが、気絶した瞬間、彼女に密かな加護を与えている女神の声が聞こえてくる。


〈——落ち着けよ。鑑定とか拝聴とか、アタマを使うスキルを得たときは眠くなるんだ——それよりよくやったぜ、シュコニ! 月のとはいえ「叡智」を騙すのは難しいんだぞ? 常世じゃねえけどワクワクするよな? まさに「冒険」だ! 待ち望んでいたおまえの「冒険」が始まったぞ!〉


 シュコニは正直「うるせえ」と思いながらニケの声を聞き流した。こいつは冒険者の神のくせに親父を助けてくれたなかった無能だし、心にどれだけ失礼なことを思っても指輪がすべてを隠してくれるから問題ない。


 その一方で、シュコニはついに釣り上げた「月の叡智アホ」に興奮していた。


 冒険のニケによると、迷宮で冒険者に語りかけてくる悪魔は多くの場合ダンジョン・マスターか叡智ジビカであり、マスターはともかく、叡智ジビカはアクシノの加護持ちを決して勧誘しない。叡智アクシノが目をつけるような子は嘘を楽しむ人物が多く、二重スパイの可能性が高いからだそうだ。


 シュコニが目を覚ますと、急に気絶した少女を心配した仲間たちが周りにいて、たった今、めでたく二重スパイに就任したシュコニの耳元でジビカが囁いた。


〈——起きたか。既に知っていると予想するが、お前は今から「月の眷属」になった。今日からはアクシノのアホがしてくる鑑定に気をつけろ。ファレシラにバレたら天罰だ……〉


 ジビカはそのあとも本人が「助言」と呼ぶ小言を延々と語り続け、親父の指輪に守られながらシュコニは思った。


(……ごめんよ、ニケ。うるせえと思って悪かった……前言撤回だっ。叡智ってのはこんなに「うるせえ」のかい? ニケは夢に出るくらいだし、ムリアフバ様なんて一度も神託したことがないのに……)

〈——それに、いいか、月に行きたければまずは相応のレベルが必要だ……〉


 でも、これでようやく〈翻訳〉が手に入った。


 シュコニはジビカの“助言”を聞き流しつつ、心に火を燃やした。


 もうなけなしのカネをはたいて高価な辞書を買わなくて良い。大量の本を読んでレテアリタ語を覚えなくても大丈夫なはずだっ。


(私はクソ雑魚だ。私に冒険者の才能は無い——このまま雷花のみんなに育ててもらっても、死ぬまでクソ雑魚のままだろう)


 それは毎晩ニケに言われていたことだった。


(ジビカを引っ掛けた以上、雷花を離れなきゃ。どうせこのアホは「仲間を殺せ」と……)

〈よし、まずは雷花の新人を襲え。事故に見せかけて……〉


 ほら、言ってきた。


(でもでもっ、リーダーにバレたら殺されちゃいますよっ)

〈知恵を使うのだ、知恵だ! おまえは私の眷属であろう?〉

(うぅ……私は愚かですっ。少し考える時間をください)


 ついに冒険の時が来た。確かに冒険ニケが言っていた通りだ。


 指輪に心を隠してもらいながらシュコニは「夢」に燃えた。


(レテアリタ帝国のウユギワ村に行こう。ニケが私を騙してないなら、そこに迷宮をぶち殺せる子供が2人もいる……)



  ◇



 その夜、一人きりの自宅に戻ったシュコニの枕元には案の定ニケが現れた。


〈——で、いつごろ出発するんだクソ雑魚? 我が眷属たるクソ雑魚よ!〉

(寝たいんだけど)

〈いい加減慣れろよ。冒険の女神たるわたしの眷属は、みんな同じ経験をする。わたしは「冒険の女神」であり——冒険ってのは、要するに「夢」だ。わたしはこの五百年ほど冒険の神として知られているが、元々は「夢」で——詳しく説明すんのは面倒臭えな。とにかく、だから夢に出るんだよ。ホントのわたしは「夢の女神様」だからな〉

(寝不足の神じゃなくて?)

〈そうだな、わたしをそう呼ぶ眷属は多い。でもそんなんはどーでもいいだろ〉


 シュコニは夢の中で微笑んだ。両親を失った孤独を埋めてくれたのは世界で唯一人、冒険の女神だけだった。決して信用することはないが、寂しいときの相談相手にはなった。


(……うまく行くか不安だよ。ジビカのやつはお喋りで、あんたよりうざいんだ)


 15歳の少女が素直に告白すると、ニケはケラケラと明るく笑った。


〈そこは諦めろ、こっちの叡智も似たようなモノだ。おまえも迷宮で体験してるだろ?

 夢たるわたしは冒険者の目に文字だけを見せる。おまえも毎日目にしてるスキル表示だ。夢とは基本、「見るもの」だから、わたしは静かに文字だけを見せている。

 しかし「言葉」たる叡智は常に口を出してアナウンスしたがるし、聞かせたがるんだ。饒舌はあいつら叡智の本能で、アクシノのアホが偉大なる歌に気に入られているのはそれが理由だろうな。

 だけどおまえはまだマシと言えるぜ。月の叡智ジビカは、おまえが迷宮を抜け出してファレシラ様の土地に引き返せば黙るしかない。ここは歌様の土地だから、あいつはこっちじゃなにも見られず聞けないし、神託するにも体力を使う。だけどアクシノは迷宮を出てからもずっと眷属に喋りっぱなしさ——あのおせっかい、うるせえなんてレベルじゃ済まないぞ?〉

(へえ……)


 シュコニは夢枕の中で夜が更けるまで女神と雑談し、それから1年後、ノモヒノジアを抜け出してツイウス王国に向かった。



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