第36話
<???視点>
彼が命の危機に直面している。
この言葉を聞いただけだと、いったい何のことかわからないだろう。
でも、忘れていないか?
俺は彼に恨みを持っている。
人生をどん底に落とされたからだ。
そして、私には親友の情報屋がいる。
そして、出所したある日。
俺は、そいつから彼の情報を聞いた。
どうやら彼の周りには有名人がいるようだ。
へぇ。
面白くなりそうじゃん。
俺が彼を仕留めて、俺が強いってことを知らしめてやる。
そして、あの時の恨みを晴らすのだ。
はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
「ママ、あの人こわーい」
「しっ!そんなこと言わないの!」
みんなが俺の姿を見てボソボソ言っている。
それもそのはず、黒いパーカー姿で発狂しているんだからな。
でも、俺のことはもう止められない。
俺は、異様なオーラを放ちながらとある町へ向かった。
<朝霧塁斗視点>
何か嫌な予感がする。
別に、変わったことはないんだ。
でも、いつも何か不安な気持ちになる。
もう、何も心配することはないはずだ。
いや、ノアと鈴花の件は除くとして。
ニュースを見ても、特に怪しいことはない。
そう思いながら、俺はいつものように登校していた。
―グサッ。
―ピーポーピーポー
♢
今日7時30分ごろ、男子高校生が何者かに路上で刺される事件が起きました。
男子高校生は、現在意識不明の重体です。
警察は、殺人未遂で内藤容疑者を現行犯逮捕しました。
警視庁は、内藤容疑者による計画的犯行とみて調べています。
<藍坂乃蒼視点>
塁斗が、内藤に刺された。
彼は、今意識不明だ。
理由は単純だ。
塁斗への逆恨みだろう。
彼は何も悪くないのに。
私は、自分が何もできなかったことに対して自分を責めた。
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