第31話
・藍坂乃蒼(音風ノア)視点
数日ぶりにSNSを開きDMをささっとチェックしていると、たくさんのDMの中からとあるDMを見つけた。
いつも、DMを無視してる。
企業からの誘いやファンメッセージ、時には開いてはダメなメッセージだって届く。
それでも私がDMを開放しているのは、やっぱり暴露活動もしてるからだ。
だから、興味を持ったものだけしか開かない。
今届いたDMもその一つだ。
えっと、、、送信者は、、?
「すずか」
送信者の名前を見て思った。
もしかしたらあの人物じゃないだろうか。
高嶺鈴花。
塁斗のクラスメイトであり、今ちょっとした事件に巻き込まれ病院で療養しているという。
とりあえず、DMの内容を見てみる。
一言でいうと、「配信者になりたい」だそうだ。
だから、私に配信者のなり方や基本などを教えてほしいのだろう。
私は、「すずか」のプロフィール画面を開いた。
そして、最新の投稿を見た。
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すずか @suzuk0713 2日前
幼馴染が助けてくれた、、
現実ならありえなそうな展開だった。
今、胸がドキドキしてる、、、
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投稿日時と内容から、間違いなく「高嶺鈴花」本人に違いない。
もともと、私は人助けが好きだったので今回の相談に了承しようと思っていた。
でも、少し躊躇した。
鈴花の幼馴染で、最近彼女を助けた。
塁斗に間違いない。
つまり彼女は、恐らく塁斗のことが好きだ。
私も、塁斗のことが好きだ。
彼女が配信者になりたがっているのは、何か理由がある。
届いたDMには、仲間が欲しいからとしか書いてなかった。
でも、私にはわかる。
彼女が配信者になろうとしている理由。
それは、、
塁斗のことが好きだからだ。
なぜか。
彼は、趣味を隠していた。
彼は、配信を見るのが趣味だった。
それを知っているのは、朝霧家(兄と姉だけ)と、最近知った私、そして幼馴染の鈴花だけだろう。
彼の家の事情上、投げ銭はできなかったらしい。
そして、家の事情上から、家ではつまらない生活をしていた。
そんな中、配信が彼の心をいやしたのだ。
彼女も、塁斗にもっと寄り添いたいとも思っているのだろう。
つまり、彼女は少なくとも彼に好意を抱いているのだ。
配信者なんて、炎上のリスクがある。
しかも、鈴花は今メンタルが弱っているのは紛れもない事実だ。
それでも配信者になろうとするのは、、
その思いが強いからだ。
もし、ここで手伝ってしまうと、先を越されてしまうかもしれない、、、
でも、助けなかったら、何が起きるかわからない、、
私は「OK」と返事をした。
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CP4突入
もちろん転校関係も続きます
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