第28話
次の日。
俺は、困惑していた。
教室に入るとクラス全員が俺のことをにらんでいた。
何故だろうと、俺は不思議に思っていた。
それは、鈴花も同じようだ。
また、この学校でも苦労するのか、、
薄々、俺はクラスにハブられていると感じていた。
でも、もう転校しちゃったし、、
兄や姉さん、ルナにはもう迷惑はかけたくない。
まだ、前の学校よりはましだ。
頑張ろう。
鈴花も察したようだ。
でも、彼女は言い出さなかった。
俺を無視することを止めるように言わなかった。
理由は単純。
俺に迷惑をかけるからだ。
昨日のことも、俺は鈴花に告げた。
「俺に話を振るのをやめてくれ」
鈴花は、学校中ですでに有名になっている。
そんな彼女が、学校であまりいい印象がない俺に関わると、、
彼女の評価だけでなく、悪い噂も飛ぶようになる。
そうなったら、前の学校と変わらなくなる。
そして、鈴花も巻き込んでしまう。
それは避けたかった。
それから数日間は、俺への無視は続いた。
まあ、無視ぐらいだったら平気だった。
もともと陽キャになりかけた陰キャだったからね。
これで、高校生活を終えれるのならいい。
そう思っていた。
ただ、そんな普通に終わることもなく。
ある日、いつもと同じように俺は鈴花と一緒に帰っていた。
毎日、可愛くなっている気がする。
俺が、彼女のことを好きになってきているのか。
それはまだわからないけど、そうではないと信じた。
もし、少しの好意もむき出しにしてしまったら。。
彼女はどう思うだろうか。
「塁斗、ちょっといい?」
帰りの沈黙の時間。
鈴花が、口を開いた。
「なんだ?」
彼女は、震えていた。
何か、いやなことがあったのだろうか。
「私、、、
脅されているの、、」
そう答えた。
鈴花が脅されている?
俺とはそんなに学校内では関わっていないはずだ。
「何があったの?」
俺は優しく、そう聞いた。
「これを見て、、」
彼女は、とある画像を見せた。
その画像には、彼女の、、まあ自慰行為の画像が映っていた。
だが、俺はそれを見て興奮したり、絶望したりしなかった。
「鈴鹿の今の気持ちは察するよ。
でも、、、
その画像、合成でしょ?」
彼女は小さくうなずいた。
「この画像を使って、脅されいるんだ。
誰に?」
彼女は、しばらくの間沈黙していた。
しかし、決意したのか、そっと口を開いた。
「ゆうがやった。」
ゆうとは、同じクラスメイトの芦名夕のことだ。
彼女は、ギャルだ。
俺から見た第一印象は、清楚ギャルって感じだ。
クラスメイトからの印象もいい。
まあ、俺はクラスメイトのことを当てにしてないが。
そんな彼女が、そんなことをするのか、、
でも、もし彼女がやったとして、彼女一人でこの犯行を行えるとはとても思わない。
なぜなら、彼女は機械音痴だからだ。
それは、見てればわかる。
そうなると、誰かがバックにいる。
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