第27話

俺の新しい高校生活は最初から最悪だった。

でも、前の学校よりはましだと思っていた、、、


あの言葉を聞くまでは。


「初めまして。転校生の高嶺鈴花です。

 よろしくお願いします。」


その瞬間、クラス中が沸き上がった。

「うおおおおおお!」

「めっちゃ可愛い子きたああ!」

「MINE交換しよ!」

「付き合ってください!」

みんな騒ぎすぎだ。

確かに、鈴花はかわいい。

でも、一応転校生なんだから怖がるだろ、、、


「ええっと、MINEは交換できます。

 後、私は気になってる人がいるので、付き合うってのは、、無理です。」

え、気になってる人いたんだ。

さすがに幼馴染でも初めて知った。

まあ、プライベートのことだから当然だ。

俺も彼女のことは気になるが、絶対に付き合いたいというほどではない。

彼女も俺のことをどう思ってるのかはわからない。

でも、なんでわざわざ俺の学校へと転校してきたのか。

ただ罪を償いたいとかだったら、今すぐ元の学校に戻ってほしい。

幼馴染ってことをばらされたら絶対クラス中から袋叩きにされるからな。


「じゃあ鈴花は、どの席がいい?

 空いてるところは朝霧の隣だけだ。変えたいなら今なら間に合うぞ?」

なんか嫌な言い方だな。

まあ、担任はそんな悪気はないと思うけど。

「じゃあ、朝霧さん、いや塁斗の隣で。」


おいおい。


彼女が俺を名前呼びした瞬間。

「「「おい、どういうことだ??」」」

クラス中の視線が一斉に俺に向けられる。

「いや、、その、、」

なんとか言い訳をしようとする。

「えー、そんな気まずくならなくていいじゃん。

 私たち幼馴染だからさ。」

鈴花が爆弾をさらに投下した。

「「「は?」」」


そのあと、クラスの皆は俺たちに質問攻めをすると思いきや、鈴花に質問攻めをしているようだ。

助かったけど、やっぱ鈴花は面倒くさい。

どうしてそこまで俺にかまうのか。

帰り道が一緒だったので、一緒に帰るついでにそのことを聞いた。


「それは、塁斗のことが好きだからだよ」


一瞬、何があったかわからなくなった。

鈴花が、俺のことを、好き?


「変なタイミングで告白しちゃったね。

 まぁ、本当は告白じゃないんだけどね。

 私は、塁斗のことが好き。

 でも、付き合いたいほうの好きなのか、いわゆるLOVEかLIKEかわからない。

 だから、もう少し塁斗についていっていい?」


そう告げられた。

一瞬、告白と思ったけどやはり違かったようだ。

「なんだ、そんなことか。

 いいよ、ついていって。」

そう俺が対応していると、彼女は少し頬を膨らませていた。


…どうしてそうしているのか、鈍感な俺にはその時はわからなかった。


-------------------------

テスト終わりました!!!!!!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る