第16話

・高嶺父視点

私は、親から継いだ大企業を成長させようと日々奮闘していた。

どうしてそこまで私が会社に執着しているのか。

理由は二つある。

一つは、私のただ一人の娘「高嶺鈴花」が私の会社を継ぐのを防ぐためだ。

ただでさえ、今も不自由な性格をさせてしまっている。

だから、せめて会社を継がせないように会社を成長させて、より優秀な人材を育てているのだ。

もう一つは、、


この腐った町の状況を変えるためだ。


今は、ここら辺のほかの大企業がこぞって不祥事に手を出している。

そして、今まではそれが表に出なかった。

私たちは、もっと会社を大きくして、ここ一体の大規模な権力を手に入れる。

そして、今までの不祥事をばらしても、権力で押しつぶされないようにしたい。


そう思っていた。


今までは、ゆっくり取り掛かっていた。



私の娘の幼馴染が、警察の世話になった。

名前は「朝霧塁斗」。

娘が、薄々彼に好意を抱いているのを知っていた。

彼が、誰にでも優しいからだ。

私の家では恋愛は禁止だが、彼女は好意を否定している。

また、彼の性格上、別に仲良くなっても問題はないと思っていたから、私は彼には何も触れなかった。


しかし、いろいろな容疑で捕まったというのだ。

それから、娘の幼馴染であったからか、学校で色々聞かれたそうだ。

私は、彼がそんなことをする人ではないとわかっていた。

でも、会社にも飛び火が来るかもしれない。仕方なく、私は娘に「接近禁止」を言い渡した。


それから、私は娘と彼に対する申し訳なさと、この事件を深刻にしたこの町の不祥事の状況から、より一層仕事に没頭した。


それから、何があったのか、彼が冤罪であったこと、この町の隠ぺい体質をばらされた。


そして、私は思った。

今まで、いろいろ言い訳をつけて、娘や幼馴染の彼を放置していた。

でも、私が頑張る必要がなくなったんだ。

今回ばれたのも、いろいろな人が団結したからだそうだ。


大事なのは、権力を握ることじゃなくて、人望だとわかった。


私は、ずっと会社一筋になっていたことにひどく後悔した。






この件があってから、私は社長の座を降りた。


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時間がなくて中途半端です、、、、、

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