第15話

・高嶺鈴花視点

「もしもし。」

私は電話に出た。

「もしもし、塁斗だけど。」

電話に出たのは、いつもの塁斗だった。

「突然でごめん、関わっちゃいけないと思ってたけど、ちょっとお願いがあるん―」

「ごめんなさい!!」

私は、彼が言い切る前に謝った。

「どうして?」

「塁斗が大変な時に、突然関わらないでって言っちゃって、ごめんなさい!」

「いや、大丈夫だよ。

 どうせ、親に吹き込まれたんでしょ。」

彼の予想は的中していた。

確かに親のせいだけど、それだけで片付けたくない。

「それでも、何もしてあげられなくてごめん!

 お返しに、なんでもするから!」

「それのことなんだけどさ、ちょっと手伝ってほしいことがあって、、」

彼が私に助けを求めている。

「わかった!できることならなんでも協力するよ!」

答えはもちろんYESだ。


「顧問のことについてなんだけどさ」


「何か、言われてない?」


私には心当たりがあった。

顧問は、あの事件の後、塁斗のあることないことをみんなに言った。

そして、そんな奴とつるむなら相応の処分が下るといったんだ。

私は顧問に冤罪だといったが、聞く耳を持ってくれなかった。

それどころか、もし大金を渡して、私が顧問の彼女になるのなら助けてやると言ったのだ。


私は、それを塁斗に告げた。


「鈴花、ありがとう。」

「この情報だけで助けになるかわからないけど、、、」

「いや、必ず助けになるさ。それじゃ。」


「ちょっとまって!」


私は、力強い声でそう言った。


「ん?」

「塁斗、今度の日曜暇?」

「暇だよ。」

「ちょっと、一緒に行きたいところがあるんだけど、、、」


それは、私が塁斗と初めて会った場所だ。

そこで、対面で謝りたいんだ。

「わかった。絶対行くぞ。」

そう言って、電話を切った。


そして、私はもう一つ決心した。

親と縁を切ることだ。

もうこれ以上束縛されるのは嫌だ。

私は思っていることをすべて親に言った。


きつい言葉が返されると思ったけど、そうではなかった。


「「鈴花、今までごめん。」」

そう謝った。



そして親は、どうしてそこまで私を制限して、会社を育てようと頑張っているのかを私に話した。

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3話が限界でした、、、

この親の話が、ちょっと関係してきます。

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