第14話

彼女は、本当は関わりを消したくないと思っていただろう。


だけど―



・高嶺鈴花視点

私は高嶺鈴花。

今日まで、ずっと不自由なく生活できている。

お金だってたくさんある。

何故なら、


私の親は、大企業の社長だからだ。


不自由なく生活できたのは、金銭的な面での話だ。

社長である父に迷惑が掛からないように、父は私の行動を制限している。

移動は車。イベントとかはもちろん自由にいけない。

恋愛も禁止。私は、正直この生活が嫌だった。

そんな中、私の心の支えになったのは、幼馴染の朝霧塁斗だった。

親も彼のことは知っていた。でも、恋愛禁止だから、私は彼のことを幼馴染としか思っていないと親に説明していた。


正直、私は彼のことが好きだった。


みんなは私のことを「金持ちの娘」としか見てくれなかった。

でも、塁斗は、私のことを一人の女の子としてみてくれた。

もちろん幼馴染だから、という部分もあるかもしんない。

でも、私の前では私のことを「幼馴染」とはあまり言わない。

私は、そんな彼が好きだった。


でも、あの事件が起きてから、彼に関わることすらも制限された。

もちろん、理由は知っている。

私が彼を擁護してしまうと、回りまわって親の会社にまで影響が及ぶ可能性がある。

そして、彼も私のことが好きになってしまう可能性もある。

そう考えて、親は制限することに決めた。


ずっと彼と関わりたくて、同じ高校に行って、同じ部活のマネージャーになって、いつも一緒に帰って、なのに、、、

私は、彼にある一言だけど告げて、彼との関わりをやめた。


「今は塁斗とは関わりたくない。ごめん。

 でも、これだけは言える。塁斗はそんな事する人じゃないって。」


彼は冤罪をかけられた。でも、私は彼がそんなことをする人じゃないと知っている。

こうして、私たちのすべての関係が切れた。




しかし、それが無罪だとわかった。

まあそうだろうな、とも思った。

でも、どうしよう。

一回縁を切ってしまった。

今更、よりを戻すとか、彼は許してくれるとは思わない。

そして、せめて彼の役に立ちたかったのに、、、とも思った。

そんなとき、電話がかかってきた。


着信先は、、、、


「朝霧塁斗」


!!!!!!!!!

どうして彼が私に電話をかけたのかはわからない。

でも、私はまだ覚えてくれていることがうれしかった。

一度深呼吸して、電話に出た。

今度こそ、縁を切ろうとか言われるかもしれない。

もしくは、別のことかもしれない。

でも、彼とまた話せるだけで嬉しい。


「もしもし。」

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ラブコメみたいになってるけど、すみませんm(_ _)m

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