第11話
休校中。
俺は、準備を進めた。
まずは、ノアや暴マスに協力を頼んだ。
無罪が証明されたが、逆に冤罪の標的になるのが悪いと今もたたかれている。
だから、まずはネット上の誹謗中傷を消すために動いた。
その間に、暴マスと別のことに動いた。
俺たちはある家の前にいた。
数日前、電話がかかってきた。
着信元は、親だった。
「塁斗、いままでごめんね♡
私たち、勘違いしちゃった!
もう家に戻ってきていいよ♡そしたら料亭にいこう♡」
くそきもい。
なんだよ今更。
多分、近所で「子供のことを信じずに、家から追い出した」とうわさされているのだろう。
まあ、ずっと家に帰ってなかったし、せっかくなら兄貴と帰るか。
家族と今更よりを戻す気になんてならないけどな!
・朝霧父視点
俺は次男を追い出した。
理由は単純だ。
気に食わなかったからだ。
長男はいつも優秀。比べて次男は大したとりえもない。
だから、長男にだけはお金をかけてきた。次男なんて正直、育てる価値はない。
俺は、別にかわいがりたいから子供を育てているとかそういうのじゃない。
子供を大物にさせて、金をむしり取ってやろう。ついでに自分たちも有名になってやろうという魂胆だ。
長男は、いろんな才能があったから「この子はいける」と確信していた。
比べて次男はすべて平均かそれ以下。「この子は無理だ」と思っていた。
でも、家から追い出そうにも、育児放棄とかよくわからにけど罰せられそうだからできなかった。
しかも、長男がこういったのだ。
「兄弟平等に扱ってくれ」
いやいやそれはないだろう。
所詮子供は親の駒。そうだろう?
だから、俺はこう返した。
「あいつは家族じゃない」
そのあと、愛想をつかしたのか長男は高校卒業後すぐに就職をして、家から出て行った。
「くそ!これもすべてあいつのせいだ!」
何もかもすべてうまくいきそうだったのに、次男が余計に長男に情を持たせたせいで、、、、、
でも、あの事件が起きたから、邪魔者を排除することができた。
次男にとある容疑がかかった。
それもすごい内容だった。
任意で事情聴取もされていた。ただ証拠不十分だったのが気に食わない。
それっきり、あいつはどっかに出て行った。
これで変な噂も「息子は自分から家出しました」「もう関係ないです」と返せる。
だが、この時の俺はまだ知らなかった。
あいつが、実は無罪だったこと。
有名人と親しい中だったこと。
長男が有名配信者だったこと。
もう息子2人はいなくなったから、夫婦仲良くスローライフを過ごそうと思っていた。
なのに、無罪が発覚したり、無罪の決め手となったのは配信者たちのおかげだったり、その配信者が次男の友達で、もう一人が長男だったこと。
もう何が何だか分からなくなった。
わからなくなりすぎたのか、頭がおかしいことを考えた。
「そうじゃん。有名人と仲がいいってことは、よりを戻せば俺たちも有名人の仲間入りじゃん!!」
わけのわからないことを言った。
そうして、俺は「朝霧塁斗」に電話を掛けた。
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ざまぁだぁぁぁぁ!
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