第14話 汚い手口
「お前たちは全国に乗るんやろ。根性論は好かんけど」
嘘つけ。
「ちゃんと向き合って、返事もそうや」
またまた。
「光だって喘息やのに、頑張ってくれてる。あんな発作出しながら、お前たちの練習のサポートをしてくれてる。今、光に顔向けできるか?」
止めてくれ、根性論の言い訳にされることこそ面倒なことはない。
「光、ごめん」
トランペットの小藤先輩が下を向いて泣き出した。
止めろ、涙ぐむな。みな気づけ、手の平で転がされておるぞ。
「お前ら、俺たちの為。いやここまで頑張ってくれる光の為に頑張ろう」
高まる気合、方々から毎日でもやってやるという声も聞こえてきそうだ。
青春詐欺や、青春を犠牲にして、手名付けとる。恐ろしいやつや。
「とりあえず、明日と明後日は抑えたからな。それ以降は学校始まるから大阪市の体育館を抑えてる。また詳しいこと分かったら伝えます、と。後は頼んだぞい」
恐ろしい、これこそ洗脳。
最初甘くて中盤きつくて最後甘い。
これこそ完全なる支配。
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