第30話 キス・キス・キス

みんな おっはよぉ ・・・って 何この雰囲気は



ねえ 女子生徒A子ちゃん何があったの


「何が女子生徒A子ちゃんよ 私は英子でしょ」(New)

それよりもA子ちゃん教えてよ


「それよりもって私の扱い軽くない 泣くわよ 大声で泣くわよ 英子悲しぃって泣くわよ」

ごめんね A子ちゃん なんだか教室の中 いつもと雰囲気違うよね


「それがね 聖女ちゃんが騎士くんと何かあったみたいでね ふたりともすっごくギクシャクしてるのよ」


あぁ リリーちゃんと騎士くんね


「いつの間にリリーちゃんになったの もしかして騎士くんと何かあって『聖女リリー』になったのっ」

ついに聖女リリーちゃん爆誕です。


何かあった・・・ まぁ 何かありましたね。 ねぇ ダリアちゃん



「おはようございます ってどうしたの 朝から大騒ぎして」



実はかくかくしかじかでリリーちゃんがうまうまぴょいぴょいなんですよ。


「それは仕方ないよねぇ・・・」

だよねぇ


「なになに 教えてよ トテちゃんもいつの間にダリアちゃんになったの 何が起こったの」


「いろいろとねぇ」

ちょっと言えないよね リリーちゃんの気持ちもあるし


「そうだよね ちょっと過激な内容だからねぇ」

ダリアちゃん とっても悪い顔してます。悪代官とお友達の越後屋さんの顔です。


おぬしもワルツよのぅ ずんたった ずんたった ですよ。


あっ 越後屋ダリアちゃん リリーちゃんに突撃です。



「リリーちゃん『キス・・・の天ぷら』食べたことあるかな」


「へ 変な事聞きますね。もちろん食べたことありますよ」


「そっかぁ もう経験済みかぁ」


ダリアちゃん 遊んでますね。今日はなんだか強いです。



「騎士くぅん 奇数と偶数とどっちが好きですかぁ きす う と偶数」


「そんなこと考えたことないぞ どっちでもいいだろ」


「あぁそんなこと言うんだ。騎士くんならきっと『きす う』が好きだと思ったのになぁ」



ダリアちゃんどうしたのですか 攻めすぎですよ。


「背中を押すのが親友の役目です です」


からかっているようにしか見えませんでしたよ。


「正解です」

ダメじゃないですか




「ねえ ねえ キスの天ぷらが原因なの 喧嘩したの」

A子ちゃん 気になるよね。


「きっとね キスの天ぷらが キスう匹しかなくてうまく分けられなかったのよ」


「それだけなの」


「それでね 今度は仲良くするために騎士くんがキスを用意するって言ってね。聖女リリーちゃんは待ってるの」


「へえ 騎士くんって釣りもできるんだね・・・ あれ騎士くん どこか行っちゃったよ」



「ダリアちゃんっ ローズちゃんっ 放課後はいつもの場所に集合ですっ 分かりましたねっ」

真っ赤な顔して怒っても可愛いだけです。リリーちゃん可愛いです。安定の可愛さです。


「分かりましたねっ」


「「はい」」



――――



「ダリアちゃんひどいです。恥ずかしく居場所がなかったです。英子ちゃんにもいろいろと聞かれてしまいました」


有名人はつらいですよねぇ よしよし なでなで


「ローズちゃんもですよっ ダリアちゃんを止めてくださいよ」

私は黙っていましたよ。大人しい良い子です。


「だってキスの天ぷら待ちでコンニャクなんだよ」

ダリアちゃん 言いたいことはなんとなくわかりますが、日本語でお願いします。


「それに私たちが知っているとなれば騎士くんも動かないわけにはいかないでしょ」


知っていることを騎士くんに「なんとなく」伝えたかったんだね。頑張れ騎士くん

釣り大会もあるみたいだからね。


「リリーちゃんが変なごまかし方するからだよ」


A子ちゃんから『聖女リリーちゃんのためにキスを釣ろうとしている』というウワサに女子一同興奮しまして



 「好きな人のために頑張るって素敵よね」

 「一途な男子って貴重だよね」

 「騎士くんはもう相手が決まっているし誰かいい男子いないのぉ」

 「釣りが趣味って渋いよね。釣り竿ビシッって伸ばしているところかっこよさそう」



その会話を中途半端に男子が聞いていたようで


 聖女リリーちゃんを捕まえた騎士くんは釣りが趣味

   ↓

 釣り竿ビシッがかっこいい

   ↓

 釣りをしている所を見せればモテる

   ↓

 『釣りで勝負だっ』


ヲイ 男子たちよ。それでよいのですか


リリーちゃんもダリアちゃんも釣り大会には参加しませんよぉ


聖女チームは忙しいのです。

『cafe不思議のアリス』オープンへ向けてまだまだ準備があるのです。



――――


仮面舞踏会用の衣装は決まりました。

『cafe不思議のアリス』はどんなお店になるのですか


私たち聖女見習い3人とアリスお姉さん3人に聖女さまの7人ですね。


「アイラさんも来ていただけるので8人ですよ」

8人もいれば大丈夫ですね。


「もうひとりエリザベスさんが加わったそうですよ」

司書さんのお友達ですか


「私の・・・ 聖女さまのお友達だね」


「もしかしてエリザベス・アシュレイ公爵令嬢ですか」


「そうよ リズって呼ぶように言われてるの 本人の希望でね」


聖女さま関係がどんどん増えますね。まだ増えそうな予感がします。



「セイお姉さまのお友達でエリザベスさん・・・ 何となく知っている人のような気がします」

ダリアちゃんどうしたのですか


「私も心当たりがあります。何となくですけど」

リリーちゃんもお知合いですか

お友達ってアニメの中の聖女さまのお友達じゃなくて、セイお姉さんのお友達なんですか


「知っている人だったとしても本名はダメだからね。仮面舞踏会はそうでなければ面白くないでしょ」


司書さんの言う通りにしましょう。その方が面白そうです。リズさん会うのが楽しみです。




「セイ姉さまにアイラお姉さん、店長はアリスお姉さん、リズお姉さんもきっと・・・ ですよね。ダリアちゃん」(小声)


「セイお姉さまとエリーさん、エルシーさんは確定ですからアリーさんがアリスお姉さんでアイラさんが・・・ 全員お知合いばかりになりそうですよ。リリーちゃん」(小声)



お願いしたらあかねさんも来てくれるかなぁ ねえ ねえ 二人はどう思う(大声)

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