第5話 ライバルに勝ちたいの

トテちゃんとふたりで図書準備室


あかねさんともっと仲良くなるためのさくせん会議です。


ライバルに負けないようにしなければいけません。



「あかねさんのお友達でしょ ライバルじゃないと思うけど」


ライバルです。


忙しいあかねさんがいっぱい会いに行っているのですよ。


あかねさんなら彼氏がいなくても彼女がいるかもしれないじゃないですか


あかねさんの彼女候補ならきっと美人さんです。

それにおしゃれでおっぱいも大きいに違いありません。

頭も良いと思います。 強敵です。



「勝ち目無いんじゃ・・・」


いいえ 勝ちますっ そのためのさくせん会議です。



トテちゃんはお姉さんとどうやって仲良くなったのですか



「えっとね 一番仲良しのお姉さまは・・・ なんとなくかな」


なんとなくでお姉さんとお友達になれるのですか



「私の居た小学校では有名なお姉さまだよ なにか困ったら相談が出来るの」


困ったら相談が出来るってトテちゃんみたいだね。

小学校で有名なお姉さんって何ですか 先生ではないよね


「先生じゃなくて同じ街に住んでいるお姉さんだよ どうしてか分からないけど学校の先生と仲良しだったの」


同じ小学校の出身だったのかな

お姉さんにはどうやって相談するの お仕事とかしてるよね 連絡取れないでしょ


「お家まで相談に行くと大体いつもお話し出来るよ」



それってニート・・・


「じゃないよ 何かお仕事しているみたい」


お家でお仕事をしているのでしょうか 作家さんみたいに・・・


中学生には教えて貰えないのかな。



「私のお母さんも詳しくは知らないみたい でもお仕事してるって言ってたよ」


どんな人なんだろう。

実は有名な作家さんでペンネームだけ有名だけど謎の作家さんかも知れません。

でも作家さんだとしたら難しい人ではないのですか


「お姉さまは年上なのに私たちときちんとお話ししてくれるの 

 学校の行事や勉強の話も聞いてくれるの」


「いつもお話を聞いてくれるから仲良くなったの

 誰にも言えないことも聞いてくれるの」


「お姉さまは私たちのことを妹だって言ってくれるんだよ

 私も本当のお姉さまがいるみたい だから何でもお姉さまに報告してたよ

 今でもよく遊びに行ってお話聞いてもらっているから」



素敵なお姉さんなんだぁ あかねさんみたい


「すっごく仲良しだよ お姉さんたちと旅行だって一緒に行ったことあるし」


一緒に旅行ですかっ うらやましいです。

でも小学生なのに旅行行くこと許してもらえたんだね。うらやましいな


「うちの親はふたりともお姉さまのこと信頼してるもん

 お姉さまといっしょって言っただけで許してくれたよ」


私もあかねさんと旅行行きたいです。

きっと許してもらえないよね。

でもあかねさんといっしょって言えば許してくれるかな


「お姉さまといっしょにお風呂も入ったよ」


すごく仲良しじゃないですか


あかねさんとお風呂・・・ うわぁぁ



「しーちゃん えっちなこと考えているでしょ」


考えてません 考えて・・・ ちょっと考えました。



「仲良しのお姉さまはあまり大きくないよ」


トテちゃん 絶対に怒られますよ。



「でもね すっごく優しいの いろいろ助けてもらったし・・・」


何かもやっと隠していますね。何を助けてもらったのですか



「勉強教えてもらったり・・・」


あかねさんも教えてくれました。



「悩み相談したり・・・」


「本もたくさん貸してもらったよ」


「お菓子レシピ 一緒に作りながら教えてもらったり・・・」



お菓子も作れるのですね。

素敵なお姉さんはみんなお菓子を作ることが出来るのでしょう。

どんなお菓子を作ったのですか



「クッキーとか マフィンとか チョコレートケーキとか・・・」


チョコレート・・・ もしかして・・・



「てへっ」


てへっじゃないです。 可愛いけど



優しいお姉さんと一緒に旅行に行けるくらいに仲良しだと・・・

しかもいっしょにお風呂に入ってしまうぐらいだと


それにお姉さんにと作ったチョコレートケーキでかっこいい彼を捕まえたと・・・


トテちゃん 超勝ち組じゃないですか 



「彼じゃないってば・・・」


でも図書室でイチャイチャデートしてるし いいなぁ トテちゃん



それじゃあ 仲良しのお姉さんには恋の相談もしてたんだぁ



「てへへ」


可愛いけどごまかさないでください



「何でも相談に乗ってくれるよ 髪のお手入れだって教えてもらったの」


だからトテちゃんの髪はつやつやなんだね

良い香りがするのも大人のお姉さんならではの技かな



「お姉さまが髪につける専用の・・・ うん 良い香りがするのをくれたの」



専用の・・・何かな 



「恋のおまじないも教えてくれてうまくいったの」



恋のおまじないまで教えてくれるの すごいお姉さんじゃないですか


私にもおまじない教えて・・・って 上手く行ったって言いましたね・・・

彼と上手く行ったってことだよね


やっぱりお付き合いしてるじゃないですかっ どうして隠すんですかっ



「えっと えっと うまくいったけど・・・ お付き合いはしてないの・・・」



日本語が難しくなってきました。



「しーちゃんに隠すつもりはないの でもでも もうちょっとだけ待って」



何かあるんだね トテちゃんをいじめるつもりはないからね


お似合いだと思うし、応援もしてるから焦らないでね。


私おバカだけど邪魔したくはないからお話しできるようになったら教えてね。



「しーちゃん ありがと・・・ 私ね みんなが味方してくれて嬉しいの」


仲良しのお姉さんも味方してくれるみたいだからね



「そうなの お姉さまのお友達までみんなで応援してくれるの」



いいなぁ お姉さんの応援団って最強じゃないの


トテちゃんみたいに可愛くても悩むんだね。


私だけが悩んでるんじゃないんだね。すこし気が楽になったよぉ





「どうしたの 何か相談なのですか」


トテちゃんが可愛くてリア充で超勝ち組だからズルいって話をしてたの




・・・ってもっとすごい人が来ちゃいました。

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