第8話 謎の遺跡

「遺跡……!?」

 大きな、古い建造物があった。

 おかしい。以前この辺りには来たことがあったはずなのだが、見覚えがない。タクトは地図を取り出し、位置を確認してみる。

 ……やはり、ない。この地域でこんな遺跡が発見されたという話も聞いたことがなかった。

 これだけ大きな遺跡が今まで見つからなかった……なんてこと、あり得るだろうか。


『ぴぃ!』

 リロイはぴょんぴょんと遺跡の中へと入っていってしまう。それにサスケも続く。

 未知の遺跡を冒険するのは、今の自分では危険すぎる。

 遺跡に足を踏み入れるのを、タクトは躊躇った。


 ──けて。

 ──たすけて。


「え!?」

 声が、聞こえたような気がした。

 しかし、周囲には誰の姿もない。まさか、遺跡の中から?

『ぴぃ!』

『ぴーい!』

 リロイとサスケがタクトを呼ぶ。

 タクトは覚悟を決めて、一歩を踏み出した。


 そこで彼らを待ち受けるものとは──。

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