第242話 もっと私を信用してよ! トラストミー!
瑞穂に戻ってからギフトを解除し、恭介はアンチノミーに追加された
(なるほど。
確認してわかったことは、
威力はドライザーのスペックにアンチノミーが劣るから、当然だが
それでも、アンチノミーは手数や攻撃手段こそ多いけれど強力な一撃を持たなかったから、
コックピットから恭介が出ると、麗華がそれを笑顔で出迎えた。
「アンチノミーが少しずつドライザーに寄って来たね」
「下位互換って感じだけどな。でもありがたいのは事実だ。麗華はレアモンスターキルボーナスで何が貰えた?」
「アラストルの設計図だよ。これはハーロットにもエクリプスにも合成できないんだけど、アラストルと何かを合成すれば合成できる程度にはスペックが釣り合うんだよね」
「それならショップチャンネルで探してみよう。掘り出し物があるかもしれない」
強化できるなら強化するに越したことはないから、恭介は麗華と共に
○設計図関連
・ルシファーの設計図 300万ゴールド
・サタンの設計図 300万ゴールド
・レヴィアタンの設計図 300万ゴールド
・ベルフェゴールの設計図 300万ゴールド
・マモンの設計図 300万ゴールド
・ベルゼブブの設計図 300万ゴールド
・アスタロトの設計図 300万ゴールド
・設計図合成キット 100万ゴールド
○鉱物マテリアル
・
・
・
・
・
・
○武器関連
・ビームキャノン(
・ビームブーメラン(
・ソードブレイカー(
・ミサイルランチャー(
・武器合成キット 100万ゴールド
○魔石
・4種セット×10 1万ゴールド
・4種セット×50 5万ゴールド
・4種セット×100 10万ゴールド
○チケット
・リペアチケット 100万ゴールド
・ワープチケット 100万ゴールド
○その他
・ベースゴーレム 100万ゴールド
・結婚式プラン(要相談) 1,000万ゴールド
(ちょっと待ってくれ。ツッコミどころがいくつかあったぞ)
恭介はモニターに映る全てを確認してから心の中で待ったをかけた。
上から順番にツッコミを入れるならば、ハザードコロニーで対戦するゴーレム全てが購入できることにまずツッコまなければなるまい。
晶が苦労して手に入れたアスタロトであったり、恭介がアンチノミーを完成させるために合成したルシファーも300万ゴールド払えば手に入るようだ。
今日ショップチャンネルに出ているゴーレムの設計図を見たら、晶も眉間に皺が寄る羽目になるだろう。
それは置いておくとして、最後の結婚式プラン(要相談)という商品にはルーナの悪意しか感じない。
『おやおや? どうしたんだい恭介くぅん?』
「わざとらしくニヤニヤするんじゃない。最後の商品を見てここに並ぶ品じゃないと思っただけだ」
『婚約指輪をショップチャンネルで買ってるんだから、今更何を言ってるのって感じだよ』
「ルーナが言うんじゃねーよ。というか、1,000万ゴールド賭けてやる結婚式ってなんだよ?」
その質問に麗華の目が期待する気持ちを抑え込めなくなる。
ルーナはそれを見て釣れたと心の中で思った。
『私が恭介君と麗華ちゃんのために完全にしてパーフェクトな結婚式を準備しようじゃないか』
「それってルーナが結婚式に参列する口実だろ? 却下で」
「完全にしてパーフェクトなって表現が頭悪そう」
『どうしてだよぉぉぉぉぉ!』
恭介と麗華が揃って難色を示すものだから、ルーナが泣き真似をしながら嘆いた。
「ルーナが参列する時点で完全じゃないよな」
「うん。絶対に碌でもない茶々入れが入るよ」
『もっと私を信用してよ! トラストミー!』
「麗華と結婚するつもりはあるけど、ルーナが関わらないやり方を検討したい。ということで、ルーナの申し出は後ろ向きに検討する」
前向きに検討するという言葉だってリップサービスの時があるのだから、後ろ向きに検討するなんて言葉には受け入れる余地がなさそうだ。
ルーナは釣れたと思った麗華も消極的であることから、ここで粘っても流れは変わらないだろうと判断しておとなしく引き下がった。
無論、また別の機会で恭介達の結婚式に参列するべく仕掛けるはずだが今はそれを置いておこう。
本題に戻り、アラストルをどの設計図と合成するかだが、マモンが合成できるとわかってその設計図を購入した。
宝探しで設計図合成キットが1つ手に入ったものの、合成が2回必要だから麗華はマモンの設計図と設計図合成キットの2つで400万ゴールドの出費をすることになる。
「マモンの設計図は俺が買ってやるよ」
「良いの?」
「良いぞ。ギフトレベルが40になったってことは、レベルアップに必要なゴールドもまた増えるだろうしな」
「ありがとう!」
麗華は恭介が本当に自分の懐事情を理解してくれているので、嬉しさのあまり抱き着いた。
マモンの設計図と設計図合成キットを購入した後、恭介と麗華は格納庫に戻ってゴーレムの調整作業に移る。
まずはアラストルとマモンの設計図を合成し、それがメフィストフェレスの設計図に変わった。
メフィストフェレスはハーロットとスペックで同レートだったため、更にこの2つを合成する。
合成した結果、ヴォイドが完成した。
ヴォイドはハーロットの上位互換と呼べる性能があり、ヴォイド未満のスペックのゴーレムの動きを止めるだけでなく、敵意を持つ生物の動きも封じる力がある。
ハーロットがヴォイドに変化したことにより、
ヴォイド自身は翼が着脱自在のソードウィングに変わっており、
一通りの合成作業が終わって麗華がヴォイドから出て来た時、ラミアスが格納庫に駆け込んでくる。
「恭介さん、麗華さん、大変です。クトゥルフ神話の侵略者達が地球に進撃しております」
「地球に? 地球のどこが狙いだ?」
「現在狙われてるのは日本です。高天原を潰せないとわかったため、先に潰せそうな地球で栄えてる日本を潰そうということのようです」
「面倒なことをしてくれるじゃないか。ルーナ、日本の戦力はどれぐらいだ?」
ラミアスの話を聞き、恭介は日本が攻め込まれた場合にどこまで戦えるのか気になって訊ねた。
『残念だけど、メイドインジャパンのゴーレムはようやくベースゴーレム試作型ができたところだよ。とてもじゃないけど装備もなければ訓練もしていない日本人パイロットに託せる状況じゃないね。戦艦もないし』
「だろうな。仕方ない。瑞穂で高天原から迎え撃つ。既に攻め込まれてしまってるなら、宇宙での戦闘だけでなく大気圏に突入するつもりで行くぞ」
「かしこまりました。直ちに出航します」
ラミアスが格納庫から艦長室に戻り、瑞穂が高天原からすぐに出航する。
瑞穂が出航してからしばらくして、いつでも戦闘に臨めるように恭介がアンチノミー、麗華はシグルドリーヴァに乗り込もうとしたところで2期パイロットと3期パイロットがぼちぼち格納庫に戻って来た。
「あれ、もしかして瑞穂が出航してませんか?」
「何かあったみたいだね。恭介君、どうしたんだい?」
「地球、というか日本にクトゥルフ神話の侵略者達が向かってるらしい」
「「「「「「え!?」」」」」」
帰って来て早々に知らされた事実が衝撃的だったため、2期と3期パイロットは驚きを隠せなかった。
「日本に防衛戦力なんて期待できないから、俺達が瑞穂で出向くしかないってことだ。大気圏突入も辞さないからそのつもりでな」
恭介の言葉に6人は真剣な顔でごくりと唾を飲み込んだ。
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