#7
それからの生活、何故か彼女が、学校に来ない。
LINEもしたが、どこか素っ気ない。
担任に何故いないのか聞いても、「さぁ?」と言って流されるだけ。
なんかちょっと担任ニヤついてる気するんだけど。
基本帽子被って顔見せないし、ほんとなんなんだ。
まぁ、話しすぎた俺が悪いよな。
それともう一つ、俺に難題が降りかかっている。
そう、花火大会______
毎年この時期に開催される、町の一大イベント。
昔はアイツと行ってたけど、最近は、な?
今年も行く予定はなかったけど、なんと俺は、クラスメイトに誘われた。
クラスの予定がない人全員で行こう!と、誘ってくれた。
湊もいるし、他の奴らもいるから、もちろんOKした。
これだけならまだいい。さらに難題があるから困ってるんだ。
それは彼女からのLINE。
「夏の花火大会、行きますか?」
「もしよければ、2人で抜け出しませんか?」
彼女からの丁寧なLINE。
今まで何度かLINEしたことはあったけど、どれもタメだった。
不安ではあるが、クラスメイト達と行くやつにOKしてるし。
「行くよ」
と、だけ返して、2つ目の質問には答えずにいた。
みんなで行けるのが少し楽しみな反面、どうしても不安を感じてしまう予定だった。
私は今年の花火大会、彼に話さなきゃいけないことがある。
転校生として来て右も左もで分からない中、助けてくれた彼。
誰にも言わなかった私への思いを話してくれた彼。
私のせいで10年間苦しんできた彼。
ずっと苦しめてちゃダメだ。
今度は私からも伝えなきゃ。
私がもう一度ここにいる理由を。
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