Mystery 1
太郎side
2
美人だが男勝り、性格はキツく女王様気取り、女子からは敬遠され、陰陽師という名であるくせに、陰陽道に精通しているわけではなく占術には無縁。だがご先祖様は平安時代を騒がせた有名な陰陽師の隠し子らしい。
花子は占術や除霊よりも、ホラーや妖怪のジグソーパズルが好きな、ミステリーマニアだ。
俺は
父親は刑事。勇敢で最強な父とは異なり、俺はどちらかというと臆病者。
花子と太郎。
小学生の教科書に出てきそうな名前の俺達。
学校では女王様と
最悪な構図が、入学と同時に出来上がる。だがこの構図には、さらに誰にも言えない秘密があった。
その秘密とは……。
陰陽師花子と俺はひとつ屋根の下で暮らしている。
兄弟でも親戚でもない俺達が、どうして同じ家で暮らしているのかというと、花子の母親と俺の父親が正式に婚約をし、同棲しているからだ。
――女王様と下部の構図は、ジグソーパズルのピースがパチンと嵌まるように、あの日出来上がった。
◇◇
―数ヶ月前―
『父さんと
再婚により一家の大黒柱となる父の一言が、俺達の主従関係を決定付けた。
何で俺がこんな生意気な女の弟なんだよ。ていうか、俺達は同級生だ。たった5日遅く産まれただけで、姉も弟もない。誕生日は異なるがせめて双子にしてくれ。
納得のいかない俺だったが、偉大な父に反論することはできなかった。
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