ゾンビ基地のたたかい

■■■ 159、ゾロゾロ ■■■@..Z


 日曜日、お昼前です。

 ・・・ん? 浦部からメッセージ入ってら。


 浦部:そういや、どこまで行ったん

  幹太:まおうのしろ。ぶるーとにやられた

 結構進んでんな

  まーな

  クリアしたら

 おう

  おしえてやんよ

 何をだよ

  クリアのしかた

 知っとるわ!!!

 クリアしたわ!!!すでに!!!

  ( ゚д゚)

  あ

  はるのこと

 ん?

  いっといた。ふうかに

 ああ。会議の件ね

  そそ

 名前わかってたら

 後は何とかするっつってたわ

  らしいね

  ふうかもいてた

 楽しみだな

  どんなはなし

  すんだろね

 だよな

 んじゃ、俺部活出っから

 またね

  おう

 GOOD LUCK!

  またね


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┃ RULED SPIRITS

┃ B@BB_WW

┃ 〟〟〟@〟〟W

┃ 〟〟■S■■■

┃ > Continue <

┃  Create World

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 さて。ゲーム立ち上げて、風花さんと相談である。


「ゴブ偵がやられたわけですが」

<@ゴブ十五郎が犠牲になりました>

「南無ー」

<なむー>

「★大鷲で飛んで、神殿にマナベースかな?」

<行きで使っちゃうの? 逃げ★大鷲できなくなるよ?>

「あ、そっか」

<歩く方が良くない?>

「大勢で歩いたら見つかっちゃわね? 燃え鷹に」

<あ、そっか>

「★大鷲で飛んで、神殿で一晩過ごすか?」

<うーん・・・まあ、あと何時間かすれば★大鷲は復活するけど・・・>

「問題ある?」

<うん。神殿飛んだときに敵に見つかったらまずいなーって>

「あー、詰むなそれ」


 ──結局、徒歩で前進することになりました!


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<ゾロゾロゾロ・・・>

「すげぇ人数だよねw」


 ゴブリンシールズ9名。

 @太郎班8名(うち4名は@精霊)。

 マナベース班8名。

 ゴブリン偵察班6名。

 計31名で、『魔王の城』を行進である!

 ・・・ま、これはさすがに目ェつけられますわな。


 燃え鷹は叫んだ: 「敵! 敵! 侵入者!」

 燃え鷹は燃え上がった: 仲間を呼ぶ狼煙が上がった。


<見つかっちゃった>

「ちょっと早かったなー」

<繁華街まで入りたかったね>

「そう! 家があれば、突撃防げっからね。・・・ま、この人数だから」

<30人素通りさせたら、もう城って言えないよねw>


 ハイエルフ騎兵のレイスが駆けつけた:

 ハイエルフ騎兵のレイスが駆けつけた:

 ハイエルフ騎兵のレイスが駆けつけた:

 ハイエルフ槍兵のゾンビが駆けつけた:

 ゾンビが駆けつけた:

 :


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「ムチャクチャ来やがった」

<経験点がいっぱい!>

「やっぱ軍事施設っぽいね。この左のやつ」

<ですね>

「ゾンビ基地ってとこかな。──ま、やっちゃいますか」

<やっちゃいましょう!>


 戦闘開始である!


■■■ 160、ゾンビ基地のたたかい ■■■@..Z


 敵は3方向。

 画面上から、レイス騎兵が3騎。これは突撃が恐いやつ。

 右から、フツーのゾンビ。名無しゾンビっつーか、無職ゾンビ。武器なし。全然恐くない。

 で、左のゾンビ基地からは、ハイエルフのゾンビ軍団だ。数はわかんねー。


<弓兵、ダークエルフ歩兵も混じってますね。全部ゾンビ。少なくとも40体以上>

「弓がちょっと恐いか? 後ろ狙われたら」

<ですね。マナベースは少し下げます>

「うん。偵察班が周り囲んでやればいいっしょ。あとは、どっちがどっちの相手するかだけどね」

<@太郎はアイスブレスあるから、ゾンビ基地やらせたほうがいいかも>

「あ、それがあったか。じゃあゴブリンシールズが騎兵の相手だね」

<そうなるね>

「よし! それで行きましょう」

<らじゃー!>


 最初に動いたのは、ハイエルフ騎兵のレイスだ。

 ブフォ! ドーン! のSEが鳴って、突出してる地の精霊@ゴブ十五郎に突撃3発。


<死んだ>

「あっけねー」


 前回あんなピンチを切り抜けたゴブ十五郎、あっさり死亡である。

 このラウンドの戦闘はこれで終わり。他は接敵できなかったり、視線が通ってなかったりだ。

 マナベース班がMp招集を開始する。あとは、地の精霊@十一郎が・・・


 地の精霊@十一郎は陥没させた: 石畳の地面が1フロア陥没した。


 _凹_〟  (凹が陥没したとこです)

 @@@〟


「・・・あ、突撃対策か」

<そう。相手がターン無視して迫ってくるからさぁー。間に合わなかったんだよねー>

「w」


 次のラウンド。

 ゴブリンシールズの中央、@ゴブ太郎に突撃が2発。右翼の@ゴブ次郎に1発。


<大丈夫。生きてる>

「穴がなかったら3発来てたねこれ」

<うん。死んでたかも知れない>


 陥没のおかげで突撃を散らせた! 地の精霊様様(さまさま)である!

 次。

 左手のゾンビ基地から矢がパラパラ飛んでくる。

 @太郎班は、盾で受ける、回避するなどして、Hpへのダメージはなし。


「固いね!」

<だいぶ育ちましたからね。精霊もふつうに盾受けしてるし>

「どうやって持ってんだよって感じだけどねw」

<うんw まあしかし、これ地味に嫌らしいですね。ダメージはなくても・・・>

「防御を使わされたってことだもんね」

<そうそう。──でも、その前にこっちの手番なんだよね!>


 @太郎はブレスを吐いた: 呼吸が足りない。威力が半分になった。


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  ハイエルフ盾兵のゾンビはシールドで受けたが、凍りついて、死んだ!

  ハイエルフ槍兵のゾンビは凍死した。

  ハイエルフ槍兵のゾンビは凍死した。

  ハイエルフ盾兵のゾンビは凍死した。

  ハイエルフ盾兵のゾンビはシールドで受けたが、凍りついて、死んだ!

  ハイエルフ弓兵のゾンビは凍死した。

  ダークエルフ歩兵のゾンビは凍死した。

  :


<31体仕留めました!>

「つええ!」

<会心の一撃でした>

「やり返したね! 船でやられたやつ!」

<@Pizzaの恨み、これで果たしましたね>

「こりゃー強いわ。@太郎が吹いてこれだもん。そりゃ死ぬってw」

<抵抗ないとどうしようもないですねドラゴンブレスは>


 ドラゴンスレイヤー@太郎のアイスブレス。基地内のゾンビに、大打撃である!


■■■ 161、将を射んと欲すれば ■■■@..Z


 次。

 ゴブリンシールズの反撃である。


 @ゴブ次郎は攻撃した: ナイト・メアは0ダメージ。

 @オガ太郎は攻撃した:

  ナイト・メアは砕け散った(魔剣“クラッシャー”)。

  ハイエルフ騎兵のレイスは転落。2ダメージ。転倒した。

 @オガ次郎は全力攻撃した: クリティカル! ハイエルフ騎兵のレイスは死んだ(処刑人の斧)。


「お」

<馬を狙ってみました>

「将を射んと欲すれば──」

<──ナイト・メアをクラッシュせよ!>

「なるほど。ところで風花さん、相手は防御しませんでしが・・・?」

<突撃で全力攻撃扱いになってたんじゃないでしょうか?>

「あー、全力攻撃」

<このラウンドは防御ができない状態ですね>

「なるほど。ってことは、残りの馬も狙い目じゃん」

<そういうことですよカンタさん!>


 @オガ三郎は全力攻撃した:

  ナイト・メアは凍死した(アイシーウィップ“ブリちゃん”)

  ハイエルフ騎兵のレイスは転落。2ダメージ。転倒した。


「ブリちゃん」

<“ブリッツァード”は呼びづれーって言うからw>

「言ったねw いいよね! 翻訳カスタマイズしてくれんの」

<光栄です!>


 ゲームメッセージ、風花が翻訳読み上げしてくれてっからね。

 ちょっとずつアレンジしてくれてんだよな。

 さて、次。

 無職ゾンビと基地ゾンビがノタノタと近付いてくる。

 無職ゾンビの攻撃が@オガ次郎に当たって、ちょびっとダメージ。全力攻撃したから受けらんねーんだよな。

 基地のほうは、出入り口をドラスレ@太郎、@四郎、火の精霊@五郎がふさいでる。こちらもちょびっとダメージ。弓で防御使わされたせいで、こっちも受けができねー。


「雑魚なんだけど、ジワジワ来んねこれ」

<うん。まあ、1~2発は喰らってもいいって考えてはいたけど>

「倒してヒールすりゃいいわけだもんな」

<そう。でもちょっと、予定より痛いねw>


 次のラウンド。

 騎兵レイスは、足が止まってしまえば、ゴブリンシールズの敵ではない。

 まずは転倒している騎兵を仕留め、もう1人もゴリ押しで倒して騎兵全滅。

 馬(?)のナイト・メアがインプを召喚してきたが、ブリちゃんで叩いたら即死した。


<冷気に弱いっぽいですね。インプ>

「そりゃ死ぬわw いま冷気パーティーだもんウチ」


 基地のほうはヒヤリとする状況。

 @太郎に弓が集中して、Hpがマイナス。あわててマナベースまで逃げる羽目に。


「あわや転生」

<精霊にしたほうが強い気もしますけれどもねw>

「射撃はポジション関係なく集中されっからなー。対処難しいね」

<うん。いまのは危なかった>

「先に外を掃除しよっか。基地は後回しで」

<らじゃー!>


 無職ゾンビ。@オガ次郎に集中攻撃・・・されるところで、@サンデー、デイリーの2人が割り込む。

 メイスで殴るが、両方ともハズレ。


「え?」

<いや、@オガ次郎も危ないんだよねw>

「綱渡りだなー!」


 大丈夫かいな・・・? と思ったけど、司祭2人は無職ゾンビの攻撃を華麗に回避。ノーダメでした。


 次のラウンド。

 ゴブリンシールズはまだレイス騎兵の処理。ナイト・メアが回避・Hpともに高く、粘られちゃった。@オガ次郎が無職ゾンビに攻撃を切り換えたのもある。@サンデー・デイリーが囲まれたらまずいからね。しょうがない。

 基地のほうは、出入り口を挟んでの地味な殴り合い。こちらはやや劣勢。

 相手は3列で出てくるんだけど、こっちは左右に割れてるんでね。2人しか殴れない。その差だね。

 火の精霊@五郎がゾンビを焼き、のぼりの精霊@十三郎が『とばす』で持ち上げて転倒させる。けど、倒し切れない。

 ゴブリンシールズのほうへゾンビが洩れていく。


「ヤバいかな?」

<大丈夫。このラウンドでMp貯まるから>


 次のラウンド。


 @デイリーは唱えた: 『天の女神の光輝よここに!』

  招集されたマナを8ポイント消費した。

  ぐえー! @シダル子は目が眩んだ。

  ウオーン・・・。ゾンビは目が眩んで、1ダメージ。

  ウオーン・・・。ハイエルフ槍兵のゾンビは目が眩んで、1ダメージ。

  ヒヒーン! ナイト・メアは目が眩んだ。

  キィー! 燃え鷹は目が眩んだ。

  :


 太陽の祝詞、『盲目』が炸裂である!


「燃え鷹がキィー言ってらw」

<どこにいるんだろーね? 場所わかんないんだけど>

「シダル子もぐえー言ってますが、解説の風花さん?」

<あー、ええ、まぁー、大丈夫ですよ。この子はね、いま何もしてませんからね>

「何もしていない?」

<何もしてません。いまはね>

「何しに参加してるんでしょう?」

<そりゃーあなた、いつか活躍する日に備えてですね・・・>

「経験点を吸わせてもらって・・・?」

<はいw いやまあ、Mp貯まったら仕事はあるんだけどね>

「筋力アップBuffだっけ?」

<そうそう>

「貢献はしてんだよね」

<うん。それにさー、絶対どっかで見せ場あると思うんだよね。『ネクロマンシー封じ』はね>

「バリアだっけ」

<そうバリアー>

「なんで使わねーの?」

<敵がネクロマンシー使ってこないんだもん>

「www」

<彼女に日が当たるのは、もう少し先のことでした>

「日が当たったらぐえーってなるじゃん」

<そうだったw>


 ともあれ。

 この『盲目』が、決定打でした。


■■■ 162、ほぼ完勝 ■■■@..Z


 どうもアンデッドには『盲目』がよく効くみたいなんだよね。

 ほとんどの敵に盲目が入って、数ラウンド攻撃が止んだ。

 その間に、@太郎がヒールもらって全快。

 そしてBuff。

 こだまの精霊のブーストもあって、『水の鏡』『祝福:剣』などが速攻でバラまかれる。

 目が眩んだシダル子も『シークレット:パワー』で前衛の筋力をアップ。

 そして・・・


 @太郎はブレスを吐いた: 呼吸が足りない。威力が半分になった。


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 ・・・アイスブレス炸裂である!


「あれ? 薄くなった?」

<うん。薄くなった。さっきは2レベル成功で、効果が2つ重なって出てた>

「失敗ブレスって感じ?」

<だね。で、こうなると即死効果がつかないんだよね>


 残念。今回は即死なしでした。

 とは言え、この範囲、削りダメージは優秀!

 なんせこのあと、@ゴブ太郎が盾でワンパンするだけで死んだからねw

 こうなれば──


「突撃じゃー!」

<一気にカタをつけますよ!>


 ──突撃噛まして押し切れるっちゅうわけである!

 というわけで! 今回の戦闘は・・・


<敵影なし。燃え鷹は居場所不明>

「勝利かな?」

<『ほぼ完勝』ってとこですね!>


 ・・・ほぼ完勝である!


 ちなみに、開幕で死んだ地の精霊@ゴブ十五郎ですが、蘇生が間に合ったんで無事復帰しました。

 また先頭を歩いてもらうことになるでしょう!


<経験点は258点>

「200点超えたかー。さすがに結構入ってくんね!」

<偵察員が主力になっちゃいそうな勢いですよ>

「十五郎は結構稼いだもんなー。今日は何もしないうちに死んじゃったけどw」

<ホント簡単に死ぬよねこのゲーム>

「これさー、キャラ1人じゃクリア不可能なんじゃねーかな?」

<うん。1対2になると極端にきついからね>

「でもきっとやり込みプレイとかでやっちゃうヤツいんだよ」

<いるかなー。ドラゴンなんかどうするんだろ?>

「わっかんねー」


 おしゃべりしながら戦闘の後片付け。

 ゾンビが消えて、人魂(?)が画面の上に吸い込まれる、いつものエフェクトを見送って・・・

 金目のものを漁るお仕事です。


<特別なものはないけど、お金はそこそこ出て来ましたね。武具も回収すればかなりになるだろうけど>

「金って言やぁ、ゴブ偵も金残して来たんだったね」

<ああ、家の中に放り込んでね>

「次はブルート倒して、金回収だな」

<ですね!>




※このページの修正記録


2024/03/11

「160、ゾンビ基地のたたかい」

 > 最初に動いたのは、ハイエルフ騎兵のゾンビだ。

 騎兵のゾンビなんかいねーよ! 正しくは『ハイエルフ騎兵のレイス』でした。

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