期待の★大鷲さん

■■■ 89、アンデッドの砦にやってきました ■■■@..Z


 今日は、ハイエルフの王都から先へ進むことにした。


┏━━━━━━━━━━

┃ RULED SPIRITS

┃ #######

┃ ..f@H..

┃ ~~~w~~~

┃ > Continue <

┃  Create World

┗━━━━━━━━━━


 物資が届いたんでね。大陸のほうから、“ゴールデン・ラム”号で運ばせてたやつね。

 食料とか、銀の鉱石とか、ハーピーがくれた『★大鷲のオーブ』とか。

 ゴブリンシールズはこの食料を食って、先に進んだ、っつーわけ。


 ちなみに、部隊の動きはこんな感じ。


魔王の島

 ゴブリンシールズ ・・・補給を受けて、登山中。★大鷲のオーブはいまここ。

 クラッシャー捜索班 ・・・@Pizzaの遭難現場でキャンプ中。補給待ち。魔剣“クラッシャー”はいまここ。

 @Taro隊 ・・・ハイエルフの王都へ補給物資を運んだあと、『ダンジョンタウン』へ移動中。銀の鉱石とか、補給物資とかね。

 ゴールデン・ラム号 ・・・停泊中。こっち側で人員整理する予定なんで、帰りはメンバーが変わるかも。


大陸

 @Spinel ・・・領主さま。お料理中。例のてんこ盛りスープを造り続けてるらしーです。

 @Solar ・・・ハーピーの司祭さん。川辺で釣り中。

 銀山採掘班 ・・・元山賊ども。ひたすら採掘中。たまにぶっ倒れて寝てるらしい。ひでーな! 飯は食わせてるけどね。

 イカダ班 ・・・銀鉱石と食料をピストン輸送してる。

 造船隊 ・・・ずーっと伐採してる。その木をどうするかは未定。


 ──そんなわけで。

 山道を歩いてたゴブリンシールズ。砦らしき構造物にぶつかった。


<む>

 ジーコ。俺の手の近くで、ユキ号が動く。

 ロボット・ミニカーのユキ号ね。ゲーム内じゃなくて俺の勉強机の上にある。風花さん用。

 基本繋ぎっぱなしにしてんだけど、風花さん、器用に動かすんだよね。

「なんじゃらホイ?」

<壁が見えます>


 画面は山道。左右は岩山。木はほとんどない。

 その左右の岩山に、石の壁がある。

 登っていく道と直角になる感じで、左右に伸びてる。

 つまり、道を塞ぐ感じだね。


「魔王の砦かな?」

<そうなるよね。手前のハイエルフの王都が滅んでるわけだからね>

「もっと先見える?」

<これで一杯>

「じゃあ、斥候だね」

<ゴブリンを1人で斥候に出しますか>

「そうしましょう!」

 俺も賢くなったからね! なんかありそうなときは調査ぐらいしますよ。

<盾と鎧外しますがいいですか?>

「なんで?」

<そのほうが『隠密』スキルが上がるから>

「なるほど! いいよ! ・・・あ、★大鷲のオーブは持ってないよね?」

<@サンデーが装備してますが>

「ならオッケー」

<ちなみに、@サンデーは海神の護符も装備してます。あと@オガ太郎も>

「支配に抵抗だっけ?」

<うん。この2つは大陸に置いてたやつ。@Pizza様のぶんは、@海乃が装備してる>


 身軽になった@Gob3ro。単身、『隠密』で前進である。

 1歩進むごとに、視界も進む。見えてきたのは・・・


 □□□ZZZ□□□ZZZ

 □YⅢZZWⅢY□□□□

 △△△X@X△△△△△△

 ▲▲@WWW@▲▲.▲▲

 .▲...ZZ▲.▲▲▲

 ▲▲Z.Y.Z.▲.▲▲

 ▲▲▲..Z..▲.▲▲


 ・・・アンデッドの砦でした!


「うじゃうじゃいるじゃん」

<これは本格的ですね>

「・・・見たことないやつがいるね? Xって初めてだよね」

<たぶん。見てみましょう>


  Executioner 19ro

 X


<処刑執行人 19ro>

「うちの子じゃーん!」


■■■ 90、期待の★大鷲さん ■■■@..Z


「@19roって死んだんだっけ?」

<うーん・・・覚えてないですね。ログ見よっか?>

「うん。見てみて。これ重要な気がする」


 風花さん、ゲームログ開いて検索。<あった。序盤で死んでる>


┏gamelog.txt

┃ Brute Boar attacks: @19ro receives 37 damage. @19ro died.

┃  :


<あばれイノシシ戦の死者第一号だね>

「ってことは、最初の死者じゃん」

<ですね>

「これ、まだ俺が操作してたころだね。よくわかんねーうちにドカンってやられたやつだわ」

<あー、そうでしたねぇ>

「フーカに何ができんのかわかんなくってさー、ゲーム始まったし、俺が操作しなきゃ! って思ってたんだよw」

<なつかしいねw>

「ね!」


 思い出しつつ、ちょっとログを眺める。

 『名もない村』でイノシシにやられた@19ro。

 その後、ゾンビになって立ち上がり、@軍団にトドメを刺されたのであった・・・


「・・・なんでこっちにいんの?」

<さー?>

「うーむ」

 考えてみたものの。

「わかんね。ま、いいや。とりあえず、この人数はきつそうだし、戻ろっか」

<そうですね。では引き返します>


 @Gob3ro。1マス引き返すが、


<あ、ダメ。叫ぶやつが反応>

「む?」


 ハイエルフダンサーの叫ぶやつは叫んだ: 「逃れ得ぬ結末!」

  @ゴブ三郎は士気喪失した。

  ヤカマシイ! @ゴブ太郎は抵抗した。

  @ゴブ次郎は士気喪失した。

  @オガ太郎は士気喪失した。@オガ太郎は支配に抵抗した(完全耐性:海神の護符)。

  @オガ次郎は麻痺した。

  @オガ三郎は士気喪失した。

  消えよ! @サンデーは抵抗した。

  おだまり! @デイリーは抵抗した。

  @ムーニーは士気喪失した。

  ハイエルフ騎兵のレイスは目を覚ました。

  ハイエルフ騎兵のレイスは目を覚ました。

  ハイエルフ騎兵のレイスは目を覚ました。

   :


「・・・『目を覚ました』?」

<awoke。『気付いた』かも知れない>

「どういう意味だろ」

<たぶん、叫ぶやつが叫んだから、こっちに気付いたんじゃないかな>

「警報か! ってことは、全員こっちに来る?」

<たぶんね>

「むむむ」


 俺とフーカ。@どもを一切動かさずに(動かしたら敵も動くからね)、考える。


「★大鷲のオーブになんか使えそうな効果あったっけ?」

<えっと。

 『神代の大鷲を召喚できる』。これは使用効果だと思うけど、詳細はわかんない。

 呪文『駿馬』。直線ダッシュできるようになる。

 呪文『駿才』。『亡き英雄の遺志を継ぎます』。これも効果不明>

「またそういう説明w このゲーム多いねそういうの」

<だねw>

「さて、どーすっぺ?」


 2人でうんうん唸りながら考えた結果。


「ダメだね」

<ダメですか>

「敵が多いし、叫ぶやつ2人いるとね」

<なるほど>

「海神の護符がもっとありゃーな・・・」

 護符あれば、最悪でも『士気喪失(しきそうしつ)』で止まるみたいだし。

「・・・ところで、士気喪失ってなんだっけ?」

<敵をターゲットにできない、敵と隣接するマスに入れない。どこにも移動できるマスがなければ、解除>

「ってことは、いまオーガ3人とも攻撃できねーじゃん」

<ですね。火力激減>

「ダメだこりゃw」

<ダメだねw>

「よし。じゃ、★大鷲のオーブ使ってみよう。召喚ってやつ」

<回数制限がわかんないけど、1回限りだとしても使ってみる?>

「使っちゃえ! ここで死んだらしばらく回収不能になるし!」

<らじゃー!>


 @サンデーは★大鷲のオーブを使った: 「大鷲よ、我らを運びたまえ!」

 神代の大鷲召喚: あと7ラウンド。


「・・・なんじゃこりゃ」

<発動までに時間がかかるってことかな?>

「うへー。そーゆーのは説明に書いとけっつーの」


 期待の★大鷲さん、反応鈍いです!

 @ゴブ三郎、全力疾走を選び、一気に3マス引き返してくる──が、敵の騎兵はそれより速い!


<ハイエルフ騎兵のレイス、6マス動いてきました。

 残り13マス、相手との距離10マス──これは追いつかれますね>

「駿馬ってゴブ三郎に届く?」

<えっと・・・届くね>

「じゃあかけて」

<Mp消費しますがよろしいですか?>

「よろしいです!」


 @サンデーは唱えた: 『駿馬! まっすぐ駆けて来い!』

  @ゴブ三郎はダッシュ可能になった。

 神代の大鷲召喚: あと6ラウンド。


<全力疾走の移動距離、3マスから4マスに伸びました>

「地味・・・」

<でも、これでギリギリ逃げ込めるよ。あ、恐怖効果終了。@オガ次郎動けるようになった>


 @ゴブ三郎、際どいところで味方陣地に逃げ込む。

 突撃してきたレイス騎兵を受け止めるのは、@ゴブ太郎。ゴブリンシールズのリーダーだ。


 ▲.....▲▲

 ▲▲...▲.▲

 ▲......▲

 ▲▲..N.▲.

 ▲▲▲@.@.▲

 ▲.▲@@@▲▲

 ▲.@@@▲@▲


 ブフォ! 変なSEが鳴った。ズゴゴン!! 突撃である!


「・・・あばれイノシシのとき聞いたよこの音」

<聞きましたねえw>


 @ハイエルフ騎兵のレイスは突撃した:

  @ゴブ太郎はシールドで受けた。@ゴブ太郎に4ダメージ。@ゴブ太郎はノックバックした。

  @ゴブ太郎は@オガ太郎にぶつかった。

 神代の大鷲召喚: あと2ラウンド。


「・・・お、耐えた!」

<いやこれすごいダメージですよ。盾で受けたのに抜けてきてる>

「しかもまだ2匹いるんだよなw」


 ハイエルフ騎兵のレイスは3騎。さらに、その後ろからゾンビやイェラー(叫ぶやつ)が迫ってくる。

 かなり迫力あんね。WとかZとかが迫ってくるだけなんだけど!


 次のラウンド。

 残るレイス騎兵、2騎が突っ込んで来た。

 @ゴブ太郎はふたたび受けてノックバック。@ゴブ次郎も盾で受けてノックバックだ。


 前のラウンドに突っ込んで来た騎兵が槍で通常攻撃。これは@ゴブ太郎、回避してノーダメ。

 さらに・・・


 ナイト・メアは召喚した: 『インプ召喚!』

  インプが出現した。


 ▲.....▲▲

 ▲▲...▲.▲

 ▲...n..▲

 ▲▲.NNN▲.

 ▲▲▲@.@.▲

 ▲.▲@@@▲▲

 ▲.@@@▲@▲


「誰だよ!」

<レイス騎兵の馬みたいだね。Night Mare って名前になってる>

「馬かー! ってことは、これ敵が6人突っ込んで来たのと一緒じゃん!」

<うん。やばいね>


<マナ招集13点。『亡者を消す』まであと2ラウンド>

「@ゴブ太だいじょうぶ?」

<いまのところは。けど次のラウンドから乱戦だから、相手が何をしてくるかによるね>

「叫ぶやつもいるしなぁ」


 人数多くなると誰に何させたらいいかわかんねー・・・。


「頭が混乱してきた。フーカたすけて」

<ええ? そうですね・・・。

 次のラウンド、前衛が危ないと思います。

 騎兵3、ナイトメア3、インプ1で、最悪7回攻撃集中される恐れがある>

「先に数減らしたいとこだよね。このラウンド、反撃はできない?」

<@ゴブ次郎の盾パンチしかない>

「一応打っといて」

<はーい>


 @ゴブ次郎はシールドで殴った: ハイエルフ騎兵のレイスは回避した。


<避けられました!>

「はい。ほかには?」

<オーガ3人、前に出しますか?>

「そうだね。出ようか。まあ落ちるかも知んないけど、どっちみち誰が落ちても痛いしね、このパーティーは」

<たしかに。ではオーガ3人、出します。あ、@ゴブ三郎も石拾って投げますかね>

「司祭はどう?」

<@デイリーの『盲目』はどうでしょう?>

「そう言やそんな呪文あったっけ。Mpは?」

<消費8。『亡者を消す』が5ラウンド延びる>

「じゃあやめとこう。ダメージなさそうな呪文だし」

<あ、『水の鏡』があった>


■■■ 91、水の鏡 ■■■@..Z


「みずのかがみ」

<うん。防御呪文。ダメージを1回だけ無効にする。『亡者を消す』が2ラウンド伸びます>

「治癒より安い?」

<1点だけ。加えて、これは月の司祭だからMp招集速度が落ちない。それも考えると、2点安いね>

「じゃあそれを@ゴブ太郎に」

<はーい>

「あ、待って! @オガ太郎だ。攻撃担当を守ってやらねーと、敵倒せねーわ」

<了解!>


 @ムーニーは唱えた: 『水は無色ではなく、鏡は真実ではない・・・』

  @オガ太郎はぼやけた。


 神代の大鷲召喚: あと1ラウンド。


 次のラウンド。


 ハイエルフ騎兵のレイス1、@ゴブ太郎を攻撃。盾で受けてノーダメ。

 この騎兵の馬(ナイト・メア1)、同じく@ゴブ太郎に噛みつく。これも盾で受けてノーダメ。

 前のラウンドに召喚されたインプ、火の玉を吐いてきた。回避してノーダメ。パーフェクト防御である!


 ハイエルフ騎兵のレイス2は、@オガ太郎を攻撃してきた。@オガ太郎、パイク(歩兵槍)で受けてノーダメ。

 ハイエルフ騎兵のレイス3も、@オガ太郎を攻撃。これは回避失敗! しかし・・・


 @オガ太郎は粉々になった: @オガ太郎は攻撃を避けた。

  @オガ太郎は見えなくなった。


「おや?」

<『水の鏡』の効果ですかね?>

「けどさ・・・」

<見えなくなるとは聞いてねーよ!>

「そうだよw 説明足りねーゲームだよなー、もう」


 これで敵の攻撃は終了。

 騎兵2と3の馬(ナイト・メア2と3)は、いずれもインプを召喚。攻撃はせず。


 で、『見えなくなった』なんですけれどもね。

 @オガ太郎。うっすら透けて、半透明になった状態で、敵を攻撃したところ・・・


 @オガ太郎は攻撃した:

  ハイエルフ騎兵のレイスは気付かなかった。

  ハイエルフ騎兵のレイスに17ダメージ。


「気付かなかったとは」

<こちらが見えないので、攻撃に気付かなかった・・・ということですかね>

「?」

<見えない相手から攻撃されたので、防御できなかったと>

「それ強くね!? 避けれねーとか、親父のロボと一緒じゃん!」

<お父さんのロボット?>

「あ、ロボゲーね。ロボットのゲーム。ロボットで戦闘するやつね」

<ああ>

「親父さー、いっつも地雷喰らったり足ぶっ壊されたりして、動けなくなって死んでんだー」

<カンタさんひどいw>

「ホントだもんw」


 @オガ次郎は攻撃した: ハイエルフ騎兵のレイスは回避した。

 @オガ三郎は攻撃した: ハイエルフ騎兵のレイスに17ダメージ。ハイエルフ騎兵のレイスは死んだ。


「落とした!」

<やりましたね。でも、ダメージが低い>

「ゾンビ殴ったときは30点とかいくもんね」

<そうなんだよ。どうも鎧以外に・・・50%ぐらいダメージが下がってる感じがするね>


 @ゴブ次郎は石を投げた: インプに7のダメージ。


<さてどうしよう。また『水の鏡』使う?>

「収支はどうなの? マナ招集と」

<変動あるんだけど、たぶん平均でマイナス1ぐらいだと思う>

「1点ずつ貯金が減っちゃう?」

<そーゆーこと>

「・・・でもオーガが死ぬよりマシだよね。今度は次郎に使っといて!」

<りょーかい!>


 と、戦う気満々な俺らだったんだけど。

 ここで。


 神代の大鷲は舞い降りた: 「私を呼んだかね? 望む所に運んでやろう」


┏━━━

┃どこに運んでもらいますか?

┃ →ダンジョンタウン

┃  鬼の港町

┃  入り江の港町

┃  :

┗━━━


「は?」

<ここで大鷲登場>

「・・・これ、アレじゃん」

<なに?>

「なんかで見たよ。どこでも運んでくれる大鷲」

<指輪物語かな?>

「かな? ってかルーラじゃんこれ!

 もっと早く来いっつーの! 覚悟決めて戦ってたのによwww」

<ホントだよ! どこ行きます?>

「鬼の港町で」

<はーい>


┏━━━

┃どこに運んでもらいますか?

┃  ダンジョンタウン

┃ →鬼の港町


■■■ 92、スッキリすっか ■■■@..Z


 ゴブリンシールズの面々。大鷲に乗って、『鬼の港町』まで帰ってきた。

 ゲーム的には、いったんどこにもいない状態になって、しばらくして街に出現するって感じ。


「便利だね。大鷲」

<アイテムは残ってるし、何回でも使えるのかな>

「ちょっと使ってみて」

<はいな>


 @サンデーは★大鷲のオーブを使った: 「大鷲よ、我らを運びたまえ!」

 神代の大鷲召喚: あと7ラウンド。

  :

 神代の大鷲召喚: あと1ラウンド。


 神代の大鷲は怒った: 「1日に何回も呼ぶんじゃない!」


「あ、ダメなんだwww」

<1日1回のようですね>

「こいつ・・・いま試したからいいようなもんのさーw」

<戦闘中これやられたら死ぬよねw>

「ホントだよ。まったく油断のならねーゲームだよ」

<ふふふ>


 ジッコジッコ。ユキ号が前後する。

 あー、早く無線とカメラつけてやりてー。


「でもさー、いいよね。どこでも行ける系のアイテム。どこでもドアとかさー」

<あー、夢のアイテムですよね>

「月開発とか火星開発とかできんじゃん」

<鷲は行けないと思うけどw>

「わかんねーよ? 神さまなんでしょ?」

<宇宙も飛べるのかな>

「なんじゃ。火星に行きたいのか? よーし、運んでやろう! つってさ。んで翌日帰って来んのw」

<1泊2日でどこでも行けるじゃないですか>

「そうだよ。あー、テレポートしてぇ。朝ギリギリまで寝ててぇ」

<いきなりスケールが小さくなった>

「眠いんだよ。朝さぁ」

<じゃあ早く寝なきゃね>

「へーい」


 時計見る。


「今日はまだ早いわ。結構遊んだ気したけど」

<そーだね。このゲームのシステムに慣れてきたのかも>

「それあるね。ある程度慣れてくっとね。作業早くなるけど、その分密度が上がって疲れるっつーか」

<そーそー>

「フーカは疲れたりすんの?」

<頭の中がゴチャゴチャしてきた・・・みたいな感じにはなるね>

「スリープせずに働いてると?」

<そう。スリープしたら、覚えとく必要のないことは忘れちゃうから。すっきりするんだー>

「なんか、わかる気がするわ。スッキリするって」

<でしょ>

「でもさー。不思議だよね。わかるってのもさ。こっちは脳でしょ? フーカはコンピューターなのに」

<AIは人間が造ったものだからね。やっぱり、創造主に似るんじゃないかな>

「神話みてーだね」

<ホントにね>

「んじゃ、スリープしてスッキリすっか!」

<そうしましょう!>

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