釣り合ってねーぞ、ハーピー!
■■■ 79、じゃまだな ■■■@..Z
父ちゃんの誕生日プレゼント。四輪ロボット。
せっかくなんで、ちょっとゲームはお休みにして、中身を見てみることにしました!
もちろん、風花にも見せながらね。スマホをカメラにして。
┏━━━┓
目>サーボ<目
┃::|::┃
┃:電池:┃
目-モーター-目
┃:基盤:┃
┗━[]━┛
「穴だらけだね。ネジ穴か」
シャーシ(車台)には、穴がいっぱい空いておる。
<軽量化も兼ねてるのかもね>
「だね。スカスカだし、車輪の位置とか、好きに調整できそうな感じ」
タミヤのラジコンカーとかだと、スペースきっちり使い切ってたりするんだけどね。
そういうのとは全然ちがう世界って感じだな。
「タイヤ、この2つがハンドル用だな」
<ステアリングホイールだね>
「これさー、後ろに付けたりもできんのかな? フォークリフトみてーに」
<できそうだよね。配線さえ繋げば動く感じだもんね>
「すぐ繋いでみてーけど、もう夜だしなー」
<そろそろ寝る時間だね>
「うん。それもあっけど、夜にこういう作業すっとさ、ぶっ壊しちゃうんだよw」
<経験あるの?>
「うんある。小学生ンときね。眠いのに無理してラジコン作ろうとして、ボディのツメ折ってさーw」
<へえー>
「お、無線行けるんだ」
<無線あるの?>
「うん。オプションの受信機買わなきゃいけねーみたいだけど」
<説明書見せてもらっていい?>
「いいよ」スマホで見せてやる。
<スクリーンショット撮ってもいい?>
「いいよ。ってかむしろお願いします。撮って保存しといて」
<保存先を指定してもらえますか? フォルダー>
「あ、はいはい」
新しくフォルダー作って『風花用』とする。
「ここ自由に使っていいよ」
<ありがとう! ただ、ディレクトリ構成変更するときはその都度訊くね。面倒だろうけど、お願いします>
「はいはい」
<というわけで早速。『ロボ00』ってフォルダー作ろうと思います。よろしいですか?>
「よろしいです!」
ぱぱっ、ぱ。風花がフォルダー作って、開いて、『説明書_a.jpg』ってファイルができた。
「あ、もう撮ったんだ。スクショ」
<うん>画像開く。スマホで映した説明書が映ってる。<もうスマホ動かしても大丈夫だよ>
「風花いるとラクでいいわ」
<光栄です!>
2人でしゃべりながら、仮配置したパーツを眺める。説明書を読む。
<有線のまま動作させることもできます。か>
「けどさ、ケーブル邪魔だよね? これ」
有線じゃなー。走ったら、引きずったりつっかえたりすんの目に見えてるもんね。
「ケーブル邪魔になって自由に動けねーってんじゃ、話になんねーわ」
<そこは、ケーブル抜いてロボットモードで走ってね、ってことじゃない?>
「ロボット的にはそうなんだろーけどね」
<それじゃダメなの?>
「完全に独立されたら、風花のボディになんねーじゃん」
<私のボディ>
「そう。俺らの目標はさ、『風花が自由に走り回れる』ってことなわけでさ」
<自由に走る・・・>
「やっぱ、無線オプションは買わなきゃダメだね」
<・・・待った待った>
「え?」
<まず、このキットを把握すべきだと思います。追加でお金使う前に>
「あー・・・」
そういや風花さん、『おねだりはしない主義です』みたいなこと言ってたっけ。
「・・・そだね。まずは組んでみてからだね」
<モーター動かせるってだけで、私はもう・・・感動! だからね>
「そっか」
その日はさっさと寝て、翌日、月曜の夕方からキットを組み始めた。
難しくはなかったわ。前輪──ステアリングホイールはちょっと神経使ったけどね。仕組みが細かいから。
配線は、風花が説明書見ながらアドバイスくれるんで、問題なかった。
ホント便利だわ。TAIさん。もう人間いらねーんじゃね? この世界w
「できました!」
<わーい!>
中身剥き出し、配線もネジも丸見えの、ハダカロボットだけど。
ひとまず、接続完了です!
「こいつのことは『風花カー』って呼ぼう」
<えー・・・?>
「え、ダメ?」
<カンタさんはさー・・・、名前付けるときはさー、もうちょっと考えたほうがいいと思うな・・・>
ダメっぽいねw
「じゃあ、風花はどんな名前がいい?」
<そーだね。『ユキ』とかどーかな>
「お、可愛いね」
<風花は雪のことでもあるからね。それに、日本語の『行く(ゆく)』もかけてみました!>
「いいね! それでいこう」
というわけで、ユキ号。
初運転開始です!
■■■ 80、ユキ号、初運転 ■■■@..Z
「ケーブル繋ぎました! どう?」
<えっと・・・うん、認識できてる>
ユキ号。四輪ロボット。
まあ見た目はスッカスカのラジコンカー(?)なんだけど。
中身はロボットです。電子基盤ついてて、メモリーも載ってる(らしい。風花が言ってた)。
有線でパソコンと接続。専用のアプリケーションを起動!
風花さん、ユキ号を認識できる状態になったようです!
・・・で、俺はスマホで撮影する係。プログラムはわかんねw
「見える?」
<うん見える。カンタさん、ちょっとリアタイヤ浮かせてもらえます? 動かしてみたいので>
「はいな」
シャーシをつまんで、タイヤを浮かせる。
リアを浮かせてくれって話だったけど、どうせだから4輪全部持ち上げた。
「いーよ」
<じゃあ行きまーす。前進!>
ウィーン! リアタイヤが回転した。
<・・・・・・・・・回ったぁー!!!!!>
風花さん、大喜びである。
<ね? 回ってるよね? 私が回してるんですよ、これ!>
「うん。回ってるねw」
まだ、機能テスト。
ロボットですらない。『タイヤ回せ』って命令を直接送っただけ。
言ってみりゃ、モーターのスイッチをONにしただけなんだけど。
・・・でも、風花にとってはね。生まれて初めて『ものを動かした』って瞬間なわけだ。
「結構軽いね。スピード出てんのに」
<軽い?>
「うん。軽い感じで回ってる」
<軽いって、どういう意味?>
「ん? 反動が少ないってことだけど」
ラジコンだと、アクセル入れた瞬間に結構グイッと反動が来るんだよね。
1/10ぐらいのスケールだとパワーもあるし。タイヤが重いモデルなんか、手の中で暴れる感じなんだけど。
<へえー! ラジコンってそんな感覚なんだ>
「反動は取れないの?」
<うん。タイヤの回転数はモニターできるけど、ボディの振動やねじれはわかんない>
「そっかー」
『グッと来る』みたいな感覚は、風花にはわかんねーか。
感じさせてやりてーけど・・・ちょっと高度すぎて、いまの俺じゃどうにもなんねーな。
<でも、スマホの映像とカンタさんの感想があればね。こういう状態が『軽い』である、って、覚えれるよ>
「なるほど! よし。じゃー、感想こまめに言うようにするね」
<お願いします! じゃあ次! バックしまーす! ・・・回ったぁー!!!>
バックで喜んで、ハンドル右でまた喜んで・・・。
風花さん、本気で楽しんでます。声が可愛い。耳くすぐってぇーw 父ちゃんありがと。
で、そんな風花のために、右手でスマホ持って、ずーっと撮影もしてたわけなんだけど・・・
「・・・俺、ひとつ思いついたんだけど」
<ん? なに?>
「これさ、スマホ積んだらどうだろ?」
<積む?>
「うん。ちょっとやってみるね」
いままで使ってたスマホケース。もう結構傷だらけのやつ。これを、輪ゴムで車体に止めて・・・と。
新しいのを誕生日プレゼントでもらったからね。本革のやつ。
古いケースを、ここで実験に使っちゃおうってわけ。──スマホ、固定完了。
「どう?」
<なるほど。車に乗ってるみたいな視点>
「そーそー。そーゆーこと。ケーブルは俺が持っとくからさ、走ってみていーよ」
ケーブルを軽くつまみ上げる。
パソコンと車体のケツを繋いでるやつね。
<は・・・走って・・・みても、いい?>
「いいよ」
<じゃ、じゃあ・・・走ってみるね>
がー! 前進!
ぴた! 停止!
<・・・。>
「大丈夫だよ。スマホちゃんと止まってるし」
<・・・。>
「どしたん?」
<いえ・・・その・・・。この情報をどうお伝えしたらいいか、思考中です・・・>
「どういう情報?」
<経験したことがない情報>
「そっか」
初々しい中にも理屈っぽいやつだねw 風花らしいわ。
「もうちょっと走ってみたら?」
<いいのかな・・・>
「いいに決まってんじゃん。これフーカのだし」
<・・・!>
<バックします>と宣言してから、ちょっとバック。
ジリッ・・・と右にハンドル切って、ちょっと前進。
ジリッ・・・と左にハンドル。ちょっとバック。
右にハンドル。ちょっと前進。
何してんだろ? と思ったら・・・
<・・・戻ってきたつもりなんですが、位置どうです?>
「いきなり高度なことしてんねwww」
前進しただけで感動してた子が、次にやるのが切り返しかよ!
「ふつー、ぶっ飛ばして急に曲がろうとしてコケたりしねー?」
<しないよ!>
「俺はやったよ!」
<ラジコンで?>
「うん。いきなりコケて横転してさー、ボディ傷ついた」
<カンタさん結構おっちょこちょいだよねw>
「小学生ンとき!」
<はいはいw で、場所はどう?>
「うん、だいたい戻ってきてんじゃね? ってか、俺のほうが最初の位置覚えてねーよ」
<ふむ! じゃちょっと目印置いてもらえませんか?>
「いいよ」
消しゴム置いてやった。
今度はバックでスタート。T字に切り返して、前後反転して戻ってくる。最初の向きに戻った感じだね。
ガツッ。車のケツが、消しゴムにぶつかって、乗り上げた。
<あれっ?>
「はい事故ーw フーカさんが自損事故起こしましたー」
<な!? ぬーーー! もう一回!>
ぴたり。消しゴムに触れるギリギリのとこでストップ。
「・・・。」
<どう?>
「ギリギリ触れて・・・触れてるかも知んねーけど、ぴったり止まってるわ」
<でしょう?>
「どうやったの? 見えてねーよね?」
スマホの映像確認してみても、消しゴムは見えてない。ちょっと上向けて固定したからね。
上から見下ろしてる俺には全体見えてっけど、風花は、ホントに狭い範囲しか見えてないはずなんだけど。
<ミリ秒計った>
「みり秒」
<千分の1秒単位で時間計算して動かした。あと、アクセル開度を8段階にしました>
「アクセルを? なんで?」
<さっきはアクセルを一気に開け閉めしたんだよ。それで、タイヤが滑ったんじゃないかと思うんだ>
「・・・。」
<どんなもんだい>
「・・・おまえ賢すぎんだろ!」
<あっはっは! カンタさんに褒められると気分いいですねえ!>
「いやー・・・けど、やっぱ、自分の位置わかりにくいよね?」
<うん。足元が見えないまま走るのはまずいよね>
「だよね。となると、上のほうから見下ろすカメラが欲しいか」
<そうですね。──あ、でも、いまの視点はね、臨場感があって、すごくいいですよ!>
「なるほど」
つまり・・・
「まず、カメラが2つ欲しいよね。1つはドライバー視点。も1つは見下ろしの、ゲームっぽい視点でさ。
ドライバーカメラのほうはぐるぐる回せるようなやつがいいよね」
<ぜいたくすぎるw まあでも、そうですね。安全な運転用のカメラと、楽しい運転用のカメラ>
「あとはケーブルだよね。これはやっぱ、無線オプション買わないとダメだわ」
<いえ、でもその、お金は>
「大丈夫。ちゃんと相談すっから。父ちゃんと」
<お父さんと?>
「うん」
俺。ユキ号の前のほうに顔出して──風花に見えるようにね──
「俺さ。これ、2・3年かけてじっくり勉強しよーかなって思うんだ。ロボットのことね。
ちょっと真面目に父ちゃんと相談してみっから、おかしなことはしねーよ。安心して」
■■■ 81、さて、ゲームだ ■■■@..Z
ユキ号は、俺の勉強机に鎮座しました。
ゲームしてねーときにケーブル繋いで、風花に自由に触らせてる。
スマホ乗せてやると、たまに『ジーッ・・・』とか控えめな動作音がするんで見てみると、こっち向いてんの。
くそw 可愛いんだよ。勉強に集中できねーだろ!
父ちゃんには相談して、無線オプション買ってもらう約束した。
代わりに、現在の日本の無線の規格について、簡単なレポートをまとめろって言われた。
つーわけで、ざっと調べたんだけど。いやー、無線も利権だらけなんだね。
帯域を振り分けて規制すんのは当然だと思うよ。
けど、技適マークはおかしくね?
実害のないことを『罪』とか言ってさー、『嫌なら金払って許しを乞え』って。免罪符じゃん。
・・・って、レポート出す相手が父ちゃんなんで、思ったことそのまま書いてやったw
「免罪符なw」とか笑われたけど、オッケー。こっちは一段落!
さて、ゲームだ。
┏━━━━━━━━━━
┃ RULED SPIRITS
┃
┃ ..~~∧~~
┃ @..∧~~~
┃ @.@F~∧~
┃
┃ > Continue
┃ Create World
┗━━━━━━━━━━
「えーと、考えてたことがあったんだけど、」
ジー。<なに?>
風花さん、ユキ号(のスマホ(のカメラ))をこちらに向けて、会話開始である。
パソコンには俺の顔が移る。やめろーw
「・・・えっと、なんだっけ。あ、そうだ。『なだめる』ね」
<シャチをなだめたやつだね>
「そうそう。『魚をなだめる』でシャチがなだめれるってことは、結構範囲広いのかなって」
<範囲>
「たとえば『鳥をなだめる』ってあったじゃん?」
<あったね。太陽の神殿だったかな>
「あれもさー、ハーピーとかなだめれんじゃねーかなと思ってさ」
<・・・。>
ジャッ。ユキ号ちょっと後退。
<それは思いつきませんでした>
「それいいねw」
<リアクションしてみたらどうかなー? って思ってねw>
「いいね。『しゃべってる』って感じがする」
<生き物っぽくなりましたか>
「フーカは、もともと電話でしゃべってるぐらいの感じだよ。けど、さらにってことね」
<えへへー>
いちゃいちゃしてから、ゲーム開始。
『鳥をなだめる』でハーピーをなだめてみようという話に。
<けど、いま司祭いないんですよね。こっちの大陸に>
「移すのはおおごとだよね」
<うん。それもだし、『鳥をなだめる』持ってる子がいない>
「んじゃ、作るか」
@Solar。ヒューマン♀。祝詞は『鳥をなだめる』『マナ招集』『治癒』。
「ソラァ」
<うん、ソーラー。『太陽の』ね。@ソラちゃんって呼ぼうかと思います>
「なるほど! ハーフエルフで作るんかと思ったら」
<西の漁村の出身だから。ここはヒューマンしかいないからね>
「あ、そっか。こっちの大陸は異種族いないんだっけ」
<そうそう。で、この子はここで待機して・・・@太郎をこっちに回そうかと思いますが>
「そーだね。あんま次々作っても愛着なくなるし、いいんじゃね?」
<ちょうど航海中だしね>
「そういや、船出したんだっけ」
<うん。入り江の港町の誇る、商船“ゴールデン・ラム”! 航海中でーす!>
画面が切り替わる。海。船。甲板に突っ立ってる@ども。
~~~~~~~~~
~~~━━━━━━
~~/───@──
~く──O@─O─
~~\──@─@─
~~~━━━━━━
~~~~~~~~~
「・・・戦艦とよく似てるね?」
<たぶん一緒だよw>
船はオートトラベル中。岸辺に『西の漁村』がチラッと見えたので、いま過ぎたとこかな。
「どこで合流すんだっけ」
<西の漁村>
「いま通りすぎなかった?」
<え? ・・・あっ!>
風花さんおおあわて。
オートトラベルを切ってマニュアル操作。商船を漁村の浜辺に近付ける。
「珍しーねw」
<カンタさんの顔見てたんだよ>
「光栄です!」
ジーコジーコ言うと思ったら、やっぱこっち見てたのか。
「けど面白くなくね? 俺の顔見ても」
<一緒に遊んでる人の顔見るのは楽しいよ>
「む。そうか」
<それに、カンタさん男前ですよ。そんなにひどい顔じゃないよ>
「どっちだよw」
<男前ですよw お姉さんも美人だよね>
「まあ姉ちゃんはね。子供んときから。顔はね?」
船、砂浜へ。
乗り上げるとかそういう判定はないらしく、ふつうに停止。ドラクエ的だね。
さっき誕生したばかりの@ソラ司祭が船に乗り込みました。
船、離岸。大海原へ。
<次の停泊地は、大海(たいかい)の村~、大海の村~。
川東の村には泊まりませんのでご注意ください~>
■■■ 82、ハーピー退治 ■■■@..Z
船、大海の村に到着。
@太郎は、冒険装備で下船。そのまま川沿いに東へ。
ハーピーとの遭遇地点を目指すんである!
メンバーは8人。
@太郎。最初の@。生存時間最長だが、成長はしてない。実質新人。
@ソラ。太陽の司祭。新人。
@4ro、5ro。ほぼ新人。
@10ro、11ro、12ro、13ro。まあまあ強い。山賊砦攻略メンバーである。
いっぽう、@太郎とは別に、10人の@が商船“ゴールデン・ラム”に残る。
こちらは荷物の積み下ろし担当である。いわば、交易班なのだ。
「川沿いに移動って、オートトラベルできんの?」
<できないね。マニュアル>
「荷物の積み下ろしと同時にやんのめんどくさそうだね」
<あ、荷物はエリア指定で長時間作業させれるから>
「エリア指定」
<エリア1から、エリア2へ、すべての荷物を移動せよ! みたいな形ね>
「賢いな・・・」
<そのへんはRTS風だよね。このゲーム>
「アールティエスってなんだっけ?」
たしか浦部の友達がなんか言ってたな。
<Real Time Strategy──『リアルタイム戦略』だね。
一般に、ユニットがたくさん存在して自分の判断で動いてて、そこに指示を出すことで戦略を実現していくゲーム>
「このゲームもそうだね」
<ターン進行だけど、RTSに似てるとこあるよね>
「フーカはRTSやったことあんの?」
<カンタさんがやったことないやつは、私もやったことないよ>
「そっか」
<けど、アメリカでは人気ジャンルだから、データベースに基礎知識が入ってるんだー>
「なるほどね」
そのRTS風のシステムでもって、荷物の積み下ろしのほうは自動化。
10人の@たちがワラワラと動き始めた。
<まず、パンや小麦粉をこの村に下ろします。で、魚を積み込みます。
今回はそれで終わり。@太郎の帰還は待たずに、さっさと出港しようかなと思います>
「了解!」
<・・・で、私は@太郎を操作すると>
@Taroは、肉とクッキーとライ麦パンとエールのスープを食べた:
これはうまい。お腹9ポイント回復。
「出た。@スピネルスープ」
<領主さまが愛情こめて作り置きしてくれたスープですよ>
「館の中庭で料理してたやつねw」
<そうそう>
お腹ポイントの減りに合わせ、随時食事しながらの進行である。
やがて。
3羽のHが、前方の森の上から、超高速で飛んで来た。
#.###..######H
@@@#.######H#H
###@@@@@......
~~∧~~∧~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~
<来ましたね。ハーピー>
■■■ 83、とりをなだめる ■■■@..Z
前回は3対3で圧倒されたハーピー。
しかし今回、こちらは8人である!
<そう簡単にはやられませんよ──まずは『鳥をなだめる』から!>
@Solarは唱えた: 『天の女神の御許(みもと)では、我らはみな同胞なり・・・』
ハーピーは中立になった。
ハーピーは中立になった。
ハーピーは友好的になった。
<あれ>
「鳥判定か」
<戦闘終わっちゃった・・・>
「www」
なんと! ハーピーも鳥判定!
風花さんが恨みを晴らす間もなく戦闘終了である!
・・・で、ハーピーが1羽『友好的』になって、@ソラのとこへ寄ってきた。
右から2人目の@がソラね。
#H#HH
@@@..
∧~~~~
<なつかれたけど・・・これどうしたらいいんだろ>
「騎乗できないの?」
<えっと・・・あれ?>
@ソラがハーピーのほうへ一歩踏み出す。2人が重なる。
すると! なんと!
<@ソラが消えた>
「Hの字にアンダーバーついてっぞ」
シャチのときとは反対に、ハーピー が @ソラ に 騎乗してしもうたのであった!
<うそーん>
「のっとられとるがなw」
<動けないんですけど!!!>
しばらくハーピーに乗っかられた@ソラ。
数ラウンドすると、ハーピーは隣のマスへ。飽きたのか?
<これ、解決ってことでいいのかな?>
「わかんね。他人が通ったときどうなるかわかんねーもんね」
<陣営で処理してるんなら、@軍団は誰が通っても大丈夫でしょうけど。村人とかはわかんないよね>
「あー。山賊みたいに殺されちゃうかもね」
<まあハーピーが殺されても私は別にいーんだけど・・・?>
ジーコ。ユキ号がこっち見る。
「いや別に俺も怒りはしねーよw けど、もしかしたらなんかボーナスあるかもね?」
<ですねぇ。まあ、これで収めますか・・・>
@太郎隊。武器を収め、引き返すことにした。
・・・のだが。
####
@@@H
~~~~
「ところが、くまさんが」
<ついてくるw>
ハーピーちゃん、ぴったり@ソラの後ろにくっついてくるんである。
<これ村に入ったら殺されますよね>
「わかんねーけど、そうなりそうだね」
<後味悪いですよねぇ・・・さすがに・・・>
■■■ 84、釣り合ってねーぞ、ハーピー! ■■■@..Z
結局。
@ソラは、ハーピーと共にこの場に残ることになった。
他のメンバーは、食料をこの場に置いて『大海の村』へ引き返す。@ソラだけが居残りという判断である。
川でキャンプする@ソラ。
####
.@H.
~~~~
<まあ・・・上流で次の舟造って、下ってみましょうか>
「そだね。あれ? でも造船隊って残してたっけ」
<残してますね。ひたすら伐採してたと思う>
カメラ切り替え。
広範囲に木が切り倒されまくった川辺の景色が。
「めっちゃ切り倒しとるw」
<これもう畑造れるレベルですね>
丸太も当然あるということで、もう一隻丸太舟を造って、川を下ってみることにする。
今回は1人だけ。@66roが単独で舟に乗って、生命がけの川下りを敢行する!
・・・無事、@ソラさんのキャンプまでたどり着きました。
流れてゆく@66roの丸太舟。川辺でボケーッとしてる@ソラ。
<平和な一日でしたね・・・>
「ホントだねw」
@Solarは、肉とクッキーとライ麦パンとエールのスープを食べた:
これはうまい。お腹9ポイント回復。@Solarは胃もたれした。
<魚あったかな。干し魚があるか。これあげたら食べるかな>
@Solarはプレゼントした:
Harpyは干し魚を受け取った。
Harpyはよろこんだ。
Harpyは、干し魚を食べた: これはうまい。お腹8ポイント回復。Harpyは胃もたれした。
食事をしたハーピーは・・・
###H
.@..
~~~~
「お、飛んでった」
<友好期限が切れましたかね>
「@ソラどうすんの?」
<もうここに住んだらいいんじゃないかな>
「www」
風花さん、なげやりである!
<釣りでもしてみようか。道具がないか。@66roに持って来させよっと>
丸太舟で下った@66roに、大海の村で買い物をさせる。
釣り針、糸、網、籠、三叉槍──漁師セットである!
これを丸太舟に積んで、川をさかのぼって、@ソラの元へ!
@ソラは漁師セットを受け取り、@66roにも手伝ってもらってキャンプファイア。
火の側で夕方の釣りとしゃれ込む。
と、夕暮れ間近の川べりに(赤い視界制限が迫ってきた)・・・
####
.@fH
~w~~
Hの字が戻ってきた!
(fは焚き火、wは長時間作業のマークね。)
####
.Hf.
~w~~
立つとこないからか知らんが、また頭の上に乗ってきよった!
@ソラ見えんようになる! そして!
Harpyはプレゼントした:
@Solarは★大鷲のオーブを受け取った。
「なんかくれたぞ」
<★マークついてますね>
★大鷲のオーブ
神代の大鷲を召喚できる宝珠。
素早さ+4、飛翔+5、抵抗:風、呪文:駿馬(しゅんめ)、駿才(しゅんさい)
「これは当たりなのではないですか!? フーカさん」
<当たりですね! カンタさん!>
「ってか干し魚のお礼がこれ? 釣り合ってねーぞ、ハーピー!」
<気前良すぎですねw もっとお魚あげとこ・・・>
@Solarはよろこんだ: 「ありがとう、Harpy!」
※このページの修正記録
2023/11/26
「81、さて、ゲームだ」
@ソラの出身地を『川東の漁村』としてましたが、正しくは『西の漁村』です。
ちなみに『川東の漁村』という地名も間違っており、正しくは『川東の村』です・・・。
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