警察学校へ入校
と、こんな悪態をついたのも懐かしい思い出……
俺の名前は、
何の因果か、俺は警察官になっていた。
今は、刑事部捜査三課で巡査長をしている。
あの時の警察官に会ったら説教してやろう!
なんて考えたこともあったが、名前も聞いていなかったし、子供の頃だったから顔も覚えていない。
覚えていたら、絶対仕返ししてやったのに……
とは言いつつも、あの時、俺が警察官に言われた内容は実際には正しかったのだ。
* * * * * * *
警察学校入校の日、俺は服務宣誓を行った。
「私は、日本国憲法及び法律を忠実に擁護し、条例、規則及び命令を遵守し、何ものにもとらわれず、何ものをも恐れず、何ものをも憎まず、良心のみに従い、不偏不党かつ公平中正に警察職務の遂行にあたることを固く誓います!」
* * * * * * *
そうなのだ。
警察官は法を擁護し、遵守する使命を背負っているのだ。
あの時は、自分は子供で、法に関する知識なんてほとんどなかった。
しかし、警察官になった今、俺は毎日のように法律の勉強をしている。
実は、俺たちは今、巡査部長になるための試験を控えている。
合格率は例年10%くらいの結構厳しい試験だ。
今日も俺の部屋で、バディを組んでいる
相沢は俺より4つも年上だが、年齢差を気にせず、「加賀見」「相沢」と呼び合う仲だ。
相沢と組むとなぜか巡査部長試験に落ちる、なんてジンクスもあったりする。
だが、そんなジンクスに負けず、俺は絶対に合格してみせる。
巡査部長に、俺はなる!!
俺と相沢は、お互いに問題を出し合って、知識を確かめ合っていた。
俺は、今日は「窃盗罪」について勉強することを提案した。
相沢も了承してくれた。
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