第6話 今更だけどフレームは?
今作、フレームも大胆に設計変更されたみたいだね。とくにジオメトリが変化したとかナントカ。
あ、ジオメトリってのは、自転車のプロポーションバランスの事だと思ってくれれば大体合ってる。これによって乗り心地が変わったり、身体に合うか合わないかが決まったりするんだよ。
で、実際に乗ってみた印象とかを、なるべく初心者にも伝わるように語っていこう。
まず、ホイールベース。前輪の軸から後輪の軸までの長さだね。ここが2022モデルでは数センチ長くなっている。
たった数センチではあるので、駐輪所に困ることは滅多にないんじゃないかな。とはいえ、僕が自転車を置くために買ったスーパーハウスは、結構ギリギリだった。もうちょっと長くなったら入りきらなかったなぁ。危ない危ない。
置き場所の問題よりも、乗り心地やコントロール性に影響する。単純な話、小回りが利かなくなるね。代わりに直進性能は上がるので、まっすぐ走るだけなら走りやすいよ。
そもそも普通に乗っていたら、そこまで小回りを求められるシーンも無いと思う。交差点なんかは普通に曲がれるよ。
次にヘッド。要するにハンドルの軸の部分だ。ここはより上下に長くなった。つまり高くなったね。
おかげでハンドルの高さが、ぐーんと幅広く調整できるようになった。背の高い人も背の低い人も乗りやすくなったぜ。
今まで「スポーツバイクって前傾姿勢だから、肩とか腰とか痛めそうで、ちょっと……」って思っていた人も安心。ハンドルをとても高くできます。もちろん調整次第では、それなりに低くすることも可能だ。
それからシートチューブ。要するにサドルを支えている部分であり、フレームの中心と言ってもいい部分だけど、ここはより角度がついたのが特徴だ。
どういうことかと言うと、サドルを上げるとハンドルから遠のくように設計されたんだね。
身長の高い人は、ハンドルも遠い方が乗りやすいだろう。逆に身長が低い人は、ハンドルも近い方がいい。
その辺の事情を理解した設計になっているので、初心者でもサドルの調整だけで納得のいくポジションを出せると思う。もちろん上級者だって、こだわりの設定が思うままに実現できる。
まあ、ちょっと気になったのはトップチューブ。つまりハンドルからサドルまでを繋ぐ部分だね。ここが高いと、自転車に乗り降りするとき、フレームを跨ぎにくくなる。
で、今回のエスケープは意外と高いんだよ。いや、見た目的にはスタイリッシュかつスポーティでカッコイイ。ただ、ちょっとだけ跨りにくいかな。
まあ、僕は後輪から跨いじゃうから気にしないけどね。
そうそう。今回も当然アルミフレームで構成されるエスケープなんだけど、僕が知らないうちに、いつの間にかクロモリ製フロントフォークが採用されることになったらしいね。
要するに、前輪を挟み込んでいるフレームの部分が、クロモリ合金っていう頑丈な金属に置き換わっている。
これのおかげで損傷を防げたり、乗り心地がマイルドになったりするらしい。
今のところ、どっちも実感ないなぁ。まあ、損傷に対する強度は長年乗ってないと結果が出ないけどね。前のアルミ製だって結構長く楽しめたし、フロントフォークってクロスバイクにおいてはあまり壊れないと思うけど……
まあ、乗り心地もそんなに変わった気がしないってのが個人の見解だね。もっとも、タイヤやホイールが粗悪すぎてそれどころじゃない。ってのもあるけどさ。
見た目はスポーティさから恐ろしく遠ざかったね。ここに反り返りがあるだけで、急に古臭くも安っぽくも見えるのは何でなんだろう? いっそレトロバイクみたいな見た目だったら味わい深くもあったかもしれないけどさ。
まあ、総評としては、フレームは可もなく不可もない感じ。
あんまりオシャレじゃなくなったけど、長くゆっくり走る分には悪くないんじゃないかな。ガシガシ攻めるような走りを求めるなら、もっと別な車体をお勧めする。
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