第2話 そもそも最悪の世代って何?
よう、古城ろっくだ。ここからはエスケープR3 MS 2022モデルについて語っていくぞ。
まずは、「どうしてこの2022を『最悪の世代』と呼ぶのか」ってところについてだ。まあ僕が勝手にそう呼んでるだけなんだけどさ。
基本的な話になるが、自転車に関して素人も読んでいるだろうと想定して、基礎から語る。
そもそも自転車の変速ギアやブレーキなどの部品は、基本的に自転車メーカー各社が作っているわけじゃない。
自転車本体をまったく作らない『部品専門メーカー』が部品を作成するんだ。で、そのメーカーが作った変速ギアなどを、各社が作ったフレームに組み込んで販売する。
例えて言うなら、料理人だって田んぼに稲を植えるところから飯作ったりしないだろ。農家が作った米などを取り寄せて、各店で調理することになる。それと似ている。
で、基本的にクロスバイクといえば、たくさんの歯車がついた変速ギアが魅力なのだが、そのメーカーは世界規模でもいくつかにしぼられる。
日本が誇るshimanoか、アメリカのSRAMか、その2社が強豪だ。ちなみにイタリアのCAMPAGNOLOも有名だが、あっちはロードバイク用の部品しか作ってないので、今回のクロスバイク談義には関係ないメーカーだと思って忘れてくれ。
なんにしても、日本のメーカーがアメリカやイタリアと並んで世界的シェアを取っているのって、すげーよな。
で、本来ならエスケープって、shimno社の変速ギアを採用している車体なんだ。それで車体価格が5万円強ってところだったので、非常にお買い得な車体だと言える。
――ところが、
2022モデルは、商品が生産できなかった。shimanoの海外工場が、新型コロナウィルスのせいでロックダウンしてたんだ。
部品が無ければ自転車は生産できない。まあ、当然だよな。
そこでエスケープを生産しているGIANT社は、マイクロシフトという会社の変速ギアに手を出した。
このマイクロシフト社は、中国の企業だ。アメリカのSRAMと互換性のある商品を作ることから「廉価版SRAM」と呼ばれたりしている。
ぶっちゃけ評判が悪い。
しかも困ったことに、物価高まで追い打ちをかけて来た。かつて5万数千円くらいで販売されていたこの車体が、7万円を超えるまでに値上げされる。
もちろん、スペック的には良くなったわけがない。むしろマイクロシフトの安物を使ったせいで性能が落ちたとさえ言われる。
品質ダウン。価格アップ。
その両方が同時に来たのが、2022年モデルなのだ。
ぶっちゃけ、僕だって正規の値段で買う気は無かったよ。
ただ、ちょうど閉店セールで半額だったのでね。そりゃ3万5千円だったら買うよ。買っちゃうよな。
ってわけで、評判のいいエスケープシリーズの中で、特に評判の悪くなった2022モデルをレビューしていこうってわけだ。
まさに最悪の世代だろ。
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