第18話 緊急の知らせ

紅葉した葉が私の私の目にぼんやりと写った

綺麗と思う暇すらなく、葉は部屋の床へと消えてしまう

少しの砂音が響き、小説ノートをゆっくりと開く

__その時文字の底から振り絞ったような声がした。


「おーい、我だよ菜佐」ノートから浮かび上がるように何かの形が見えた

少しするとはっきりとした形が目に見えてきた

《グランドルフ王国》で出会った妖精に似た小さな生物がまん丸とした目でこちらを見つめている


「もしかして…あの時の自称妖精?」私は呟いた

「我は自称精霊じゃないぞ、愚かな人間‼︎」顔を赤くしてこちらを向いた

見た目や口調が一致している

やはりあの時の自称妖精である。というかあいつ以外に何があるのだろうか?


「で、なんでここにいるの? あとなんでここに来れたの」


「それは…」少しすると返事が返ってきた

「絵画の世界があと2日で滅亡するから菜佐と海香に絵画の世界を救ってもらおうと思ってここに来たのだ。で、我たち妖精は文字によって人間の世界に行くことが可能だからここに来れたんだ」

「なるほど…で、ここに助けを求めに来たってことか」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る