第14話 この世界の真実
母からメールが返ってきた
”私は今グランドルフ城の独房に閉じ込められています、スマホだけは持っておこうと思って隠し持ってきたから会話はできるわ。あと2時間で監修が見張りにくるからそれまでに助けに来てください。ごめんね菜佐心配かけて“
親はなぜ独房に閉じ込められたのだろうか?疑問は無限に湧いてくる
ふと横を見ると城の門にチェーンが貼り付けられていて城の中入ってはいけない気がした。だが親を早く助けなければ何かが起こってしまうような気がしたのだ
「菜佐、早く行こう。作戦を練ってる時間なんてない」
「うん」一言ポツンと言ってチェーンがかかったドアの方へと私は走り出した。海香も後ろを走った
私の身長の4倍ほどある門を私は開こうとしたがチェーンでなかなか開きそうにないので想像魔法を使うことにした。だが想像魔法にも場所の制限がされていて城の門を開けた大ホールまでは行けるが、独房にはそのままは行けない見たいだ
まずは大ホールに行くことにした
2人は息を合わせて想像した
効果音が微かに耳に鳴り響いた。私たちは数秒すると城の内部に突っ立っていた
「じゃあ独房までここから歩いて行こう」
「OK」
そうは言っても独房の場所が分からない。どうやって探そうかと頭を抱えた
誰かの足音が響いた。
私達は洋風階段の下に潜り息を殺した
私は全体像を頭の中で想像した
至る所に家来が配置されていてどうも進めそうにない
だが地下室への道には家来が居ないようなので地下室へと進もうと思った
ひっそりと階段の裏に地下への影がかかった通路が見えた
私は海香に喋りかける暇もなく足を地下室の方へと運んだ
ただひたすらに私は階段を降りて行く
海香も後ろをしっかりとついてきた
薄す暗く前がよく見えない中少し光るものが瞳にぼんやり写った
もしかしてこれは独房なのではないか?と思ったその瞬間だった
辺りに警報が鳴り響き私の耳へ入る
“侵入者発見直ちに確保せよ”大きな音で何度も繰り返した
私は隠れられる場所を探した
だが隠れられそうな場所はなく、ただひたすらに絵画が並ぶ
私は走った。世界が真っ逆様になるまで絶対に走ると心に誓った。私は馬だ、走れ、走れ、走れ
永遠に並ぶ絵画を横目に私は走った。私は足を止めた
私がたどり着いた場所は銀色の棒がずらずらと並ぶ殺風景だった
警報は鳴り止み、少しホッとした気持ちもあったがもしかしてここが独房なのではないかと私は思った海香も隣でキョロキョロしている
「菜佐、菜佐のお母さんもしかしてここに、、、、」
「絶対そうだお母さんのいる場所、探そう」
自然と私の足は動き出した。たどり着いたその先には力尽き、手錠をはめた私の親であった
今行くと顔を見合わせ頷いた
想像魔法を使い、独房の中へと入っていった
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