第2話 絵画の神隠し
ふと入り口を見ると高校生が立っていた。
同じ学校の生徒だと私は確信した。
ぼんやりした照明が高校生を照らしていた
高校生は百円の絵画をゆっくりと手に取った。その絵画は小柄な船長が広大な海を旅する絵だ。船の中に沢山の荷物も積み込まれている。小さな枠に作られたその世界は誰もが想像しないような色彩で描かれている。
高校生は店の奥の方へと足を運んだ
私の瞳の中に絵画の中の大きな海が光る
“今日初めて見た絵画なのになんだか懐かしく感じた”
店の奥から小さな低い声がきこえてきた
「申し訳ありません、この絵画は今は非売品なんです。実はこの絵画を何日か飾っておくと、とても不可解な神隠しが起こり、見た人は跡形もなく居なくなってしまう
という現象が何十回か起こっていまして、、つい最近非売品になってしまったんです。」私はこの話が嘘だろうと思った。だが、なんだろう、心の奥底でこの場所が怖く、すぐにこの店から去りたいと本気で思った。
高校生は
「はい、、、」と言葉を残しドアの方へと歩いて行った
ドアの隙間から電車のノイズが店に響き回る
店の時計が私の目にとまった ~7時~
もう夕方なので私も帰ろうと思った。自転車で風を切り進んで行く
沢山の動物の声とノイズが聞こえてくる。
家についた。鍵を開けて「ただいま」と言った
いつもなら「おかえりと」返されるのに今日は何もなかった
何のひと気もなく静かで少し怖くなった。
私は部屋にゆっくりと入った
続く・・・
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