第7話

冒険者ギルド。

貴族、宗教とは違う独立した権力機構

冒険者にはランクがあり、そのものの信頼度、強さを表す。

ランク偽装は基本できない。ランクとは何かしらの証があるわけじゃなく、冒険者ギルド支部ごとに実績として存在するからだ。

つまり、違う街に行くと冒険者は一から実績を作らなければならないのだ。


金、銀、銅、それぞれ1段、2段、3段と存在し。

金1段が最高で、銅3段が最低。

エドは金3段と年齢にしては破格のランクの高さだ。


「この街の最高ランクの金3段のエド様に受けてほしい仕事があるんです。」


昨日、リッカとデートしながら、買い出しに行っていたとことに、巨乳の受付嬢に頼まれた。巨乳の頼みとあっちゃ聞くしかない。


「俺以外にいないの?」


「この街の冒険者の稼ぎの限界に満足できなかったんでしょうね。」


「まあ、そうだよね。」


みたいな、世間話をしながら、巨乳をガン見していると、自然と仕事が決まっていた。

リッカが拗ねていたから、一緒に新しくできた、喫茶店なるものに言った。

コーヒーという黒い液体は苦かったけれど、牛乳と砂糖を入れるととんでもなく旨くなった。後、ケーキも美味かった。

何個か、包んで家に持って帰った。


ーーー街から2日ほど全力で走った街道にて


「本当にここにワイバーンの群れなんてでるのか?」


着いた場所は普通の街道だ。


「地図なら、この辺りのはずだが。」


確か、この街道は港町へと続いているから、割と重要だったはず。

ああ、領主のじいちゃんからの依頼か。


近辺を捜索して、ワイバーンを探す。

それらしい、糞や、足跡が見つかったので、いるにいるんだろうな。


「とりあえず待つか。」


丸一日待った後、ワイバーンは現れた、空の上を旋回している。


「3匹か。他にもいそうだな。」


ワイバーンは降りてこなかった。


「また、待つのか。なんか、そこらへんに餌とかないか?」


俺は近くにいたオークの数匹殺して、街道に放置した。


「おおっ!!来た、来た!!」


ワイバーン達が降りてきた。

俺は射程圏内に入った瞬間、3匹全員の翼を切り捨てる。


「「「ぎゃああァァァァ!!!」」」


「いいぞ、もっと大声で叫んで仲間を呼んでくれ。」


数分後30匹ほどのワイバーンがやってきた。


「よし、これで全員かな?色付きもいるし。あいつがボスだろ。」


ワイバーンのような竜種は基本色がつくと、強さの難易度が跳ね上がる。


「でも、緑だし。大丈夫だろ。」


緑色は色付きの中で最弱なのだ。


「とりあえず、小指に魔力を通してっと。」


小指の緑色の宝石へ魔力を通す。

この宝石は高密度の風の魔石なのだ。


「これで、大丈夫だな。」


3分ぐらいしか持続しないが、足元に風を圧縮できるようになるのだ。

つまり、空を走れようになる。

エドはおよそ、1分半で、ワイバーンの群れを虐殺し終えた。


「良し、後は近くの村か、町で馬車か、竜車を借りるか。」


近くの村でいくらか謝礼を払って、御者と竜車を借りて、

ワイバーンの死体はイリオスの街まで運んでもらった。


俺はイリオスの町で3番目に大きな建物。冒険者ギルドに報告にいった。


「結構、列あるな。どうしよう。」


俺は大人しく、冒険者の列で待っていると、胸の大きい受付嬢に話しかけられた。


「エド様、こちらへ。」


「えっ?いいの?」


「もちろんです。」


俺は、列を離れ、ギルドマスターの元へ案内された。

ギルドマスターは気のいいおばあちゃんだ。昔は名のある冒険者だったらしい。


「ほう、色付きがいたのか。」


「緑だけどね。」


「それでも、その年で色付きのワイバーンに勝てるやつなど他におらんよ。」


「装備が優秀だから。」


「ほうか。ワイバーンの死体はどうなってる?」


「街の外まで運んで、待ってもらってるよ。」


「分かった。至急それらを運ばせる。金は後日でいいか?」


「いいよ。別に急いでないし。」



俺は、家に帰った。

リーサが抱きついてきた。

うん、日常だ。


今回の仕事は金貨36枚になった。運よく、体内に魔石を持っている個体が1体いたらしい。割のいい仕事だったな。


そういえば、明日はエリシアとデートもとい買い出しの日だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る