主人公はおっさん……、社畜でした。
仕事を辞め、田舎に帰って来ます。
そこで「拾った」のは、不思議で美しい女神さま。
ちょっとえっちな表現があったり。
社会の仕組みにちくっと物申したり。
けっこう、大人好みの物語です。
魔物バトルもたくさんあり、楽しめます。
何より、時々さしこまれる、社畜だから……、のネタが面白いです。
社畜とは常に心を殺すスキルが求められるものである。
ならば、この巨大なモンスターと戦うほうがいくらかマシだ!
(イメージで言葉使いを変えております。)
ヒロインである、女神エーテリアも、美女でありながら、けっこう自由人であり、可愛らしいところもある……。魅力的です。
あ、始めに、「この主人公は社畜でねじくれた考え方すっけど、ドンマイ!」
(イメージで言葉使いを変えております。)
と但し書きがありますが、いやいや、考え方はまともで、そんなドロドロ暗いわけじゃない。
作風は明るく楽しくちょっとえっちで社会風刺もちくっときいてるものです。
大人の男性読者さまにオススメしたいです。
いわゆる異世界転生系のファンタジー作品ですね。
もはやメジャーなジャンルですので、これに関しては説明不要でしょう。
この作品の大きな特徴は、主人公が異世界でも「社畜」であり続けているところですね。
現実世界では「社畜」だが、異世界に来た途端に身も心も「冒険者」――と、いったファンタジー作品が多いかと思われるのですが、こちらの主人公は異世界でもしっかりと「社畜」の矜持を持って活躍しております。
例えば戦闘や、取るべき行動ひとつに関しても、厳しい社会生活によって培われた知識や経験がしっかりと生かされているところが特に魅力的ですね。
ファンタジー部分もゲームライクの取っつきやすい世界観となっておりますので、読み慣れている方は無理なく作品世界へ入り込めるかと思います。
また、こちらの作者様は多くの物語を執筆され、そしてしっかりと完結させておられる、実力ある先生のお一人です。
従って、読みやすさ・面白さといった部分は、もはや申し分ないと言っても差し支えないでしょう。まさにエタなし・完結保証済みの名作と言えます。
今回の物語はややシリアス寄りながら、いつもながらに魅力的なヒロインもしっかりと登場いたします。彼女らの存在によってストーリーの緩急もあり、私も夢中で読み進めることが出来ました。
ファンタジー好きな方にも、ファンタジーに馴染みのない方にもオススメしたい作品です。まだお読みになられていない読者様も、是非ご一緒に。