第153話 尻を狙え!(4)
今のヤツは
ここまでは計算通りである。決着はもうすぐだ。
(我ながら、恐ろしい作戦を考えてしまった……)
ゲームや特撮で、敵の幹部の中には
使い勝手がいい。
子供の頃はどうして「こんなヤツが出世したのか?」と疑問ではあったが――
(なるほど、納得である……)
天高く尻を突き出すような姿勢を取り、肛門をなるべく高い位置へと移動させ、腹部を
しかし――そんな巨人に対し――
同情して欲しいのなら金を
取って置いた竹の
振り回したことにより、大量の空気が送り込まれ、激しく燃え上がった。
今度はそれを巨人目掛けて
スライムに
無様に
まるで巨大な
大男が
仲間にしたキャラとその周囲の
「よしっ、オレ様がトドメを
と意気込む大男。
トドメって――と
確かに他の
だが、それでもただの
巨人を倒すような攻撃手段は持っていないと
肩を
「精霊と契約できなかった、お前には無理だろ……」
と言って「フー」と鼻から
これはバカにしているのではなく、大男を心配してのモノだろう。
「なら、オレが精霊だ!」
フロントダブルバイセップスからのフロントラットスプレッド。
そして、サイドチェストからの「ニカッ!」とした
ズキューンッ!――ガハムの心を
「そうだな、オレたちには筋肉があった」
友情を越えた
大男の筋肉が、言葉の壁を越えた瞬間だった。
今の2人に言葉は要らないようだ。
ガハムはバックダブルバイセップスを返す。
「おおっ! これなら勝てる!」「やったぜ! 今夜はご
「オレの筋肉も喜んでやがるぜ!」
大男の部下と
俺には理解不能だが、これが筋肉の
「「「
熱い
大男は大声で、空になった
ガハムも負けじと、
また、巨人の
大男は
まるで
「そういう事か……」
とガハム。彼も
大男は起き上がると――部下が持って来た水瓶に――燃えそうな物を放り込むように言う。
当然、大きくて重い。それでも迷うことなく、大男は火を
そして、燃え
ガハムもそれに続く。
「うおおぉーっ!」「だああぁーっ!」
2人は器用に走りながら回転する。次第に回転する速度を限界まで上げた。
水瓶から燃え上がる炎を身体に浴びながらも、2人は
「うりゃあぁーっ!」「どりゃあぁーっ!」
燃え盛る水瓶は綺麗な放物線を描き、巨人の後頭部へと激突する。
それがほぼトドメになったようだ。
最後の気力を振り
最初は両手で顔の炎を払っていたが、すぐに動きを
同時に巨人の屁も止まる。
「やった……やったぞーっ!」「オレたちの勝ちだぁ!」
「ひゃっほーっ!」
一斉に喜び、
「まだだぁ!」
と大男。その鬼気迫る表情と怒号に部下たちは
いったい、
だが、その答えはすぐに分かった。死んだハズの巨人の尻からウネウネとした黒いモノが――ブビビビィッ!――と飛び出してきた。
大男は急いで砂を掛けてやるように指示する。
そう、スライムである。
ダークウルフを吸収した
漆黒のダークスライムとなっていた。
どうやら、戦いはまだ終わっていないらしい。
大男たちの戦いはこれからだ!
彼らの今後の活躍に、ご期待ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます