第149話 巨人襲来(4)
俺が竹林の方を見ると、巨大な黒い
竹林に隠れているため、その
恐らく『
逃げた
それがゆっくりと広がってゆく。黒い
あの辺りはまでは、
『
そのため、
(各地で神殿を
『
竹林から誰も出て来なくなった頃、
大男たちは最初の逃走に成功したようだ。
彼らには――異変があった際は――すぐさま逃げ出すように伝えてある。
俺の指示通り、異変に気が付いた大男たちは
そういう作戦なのだが、見事な逃げ足である。
彼らに巨人や『
悪いが、敵を
『
後は俺が
(どうにも、出てくる様子はなさそうだな……)
まだ巨人が残っているので、戦いは巨人に
そうなると巨人を倒すには『俺が出て行くしかない』と『
姿を現すのはその時だ。
神殿を
逆に考えるのなら『
油断している相手を
(俺が出て行けば、
それでは『
どうやら巨人との戦いは
俺が『
作戦は与えているので――
(今は大男たちを信じるしかないか……)
その大男は逃げる際に、竹林へ火を放ったようだ。
火の手が上がり、見る見るうちに煙が立ち
乾燥している事もあり、燃え広がる
それに
巨人も出現したようだが、立ち込める煙で姿の視認が困難だった。
燃やした資材については、城壁まで敵が来た際に使う予定だったモノばかりだ。
城壁の上から火を
そのため「ここで再利用」というワケである。
風向きによっては、都市へ煙が向ってくる可能性もあった。
だが、今は大男たちの部隊が巨人から逃げるために時間を
いざとなれば、エーテリアに出してもらった雲から雨を降らせて――
(
巨人たちも眼前に火の手が上がり、
昨日は
やはり、巨人も炎が怖いようだ。
(いや、当然か……)
生物にとっての本能みたいなモノだろう。
それでも、巨人は
『
(よくやるな……)
まあ、俺もそうなる事を予想して火を点けさせたので、
両腕で顔を
(なるほど、そういう事か……)
2体の内、片方は腕が4本もある。
昨日あたえたダメージが大きかったのだろう。
2体の巨人を1つの巨人へと作り変えたらしい。
3体いたハズの巨人が2体になったのは、それが理由だ。
少しガタイが良くなった気もするが、腕の数以外は、あまり変わっていない気がする。
一方で、片方の巨人は地面を転がり回っている。
こちらは身体が中途半端に黒い毛で
ダークウルフを食べる事で傷を
だが、十分ではなかったらしく、中途半端な獣型の巨人の姿になっている。
見た所、手足は人型なので、毛皮を被った巨人という印象しかない。
尻尾が生え、頭部から背中に掛けて、真っ黒な毛で
早速、その毛に引火したらしい。
背中と尻尾の火を消すのに
四つ腕の巨人が「やれやれ」といった態度で、地面を転がる獣型の巨人を
どうやら、もう1体の巨人と歩調を合わせる気も、大男たちも眼中にないらしい。
これは――
(こちらに分があるかもしれないな……)
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