第134話 精霊契約(1)
『
俺は念のため、周囲の様子を確認する事にした。
〈スカイウォーク〉で都市の上空をグルリと
異常がないか見て回った後、都市の正門に広がる
攻めてきた
人体には害がないので、放って置いても大丈夫だろう。
ミヒルは苦手なのか――俺の肩へと登り――鼻を押さえている。
次に俺は、
上空から確認した限りでは、ダークウルフもすべて
草原には、ほぼ虫の息といった感じのジャイアントスコーピオンも残っている。
背中や尻に矢が刺さったまま、ヨロヨロと動くダークウルフ。
あと
だが手負いのため、近づくのは危険だ。
俺はいつものように石を
また同時に――ハルバートの練習がてら――ジャイアントスコーピオンも始末した。
レベルが上がって、ステータスも向上しているため、日本に居た時よりも筋力が上がっている。
片手で簡単に振り回す事は出来るが、やはり正確に
武器を自在に扱うための
(数が多いな……)
俺とミヒルは
ダークウルフは最後の力を振り
放って置いても、やがて消滅するだろう。
だが、それでは経験値が
レベルアップも
(他の連中にトドメをお願いするか……)
レベルが上がれば、その分、命を落とす危険も下がる。
俺がそんな事を考えていると――ピコピコ――ミヒルの耳が動く。
警戒しているようだが、
俺が目を
(先頭に
白い
離れた場所に隠れて待機していたのだろう。
予想に反し、
俺の接近に合わせ、
ミリアムが「いったい、
俺は『
「恐らく、また明日には来るだろう」
【終末の予言】がある限り『
本来は神々が地上の人間へ試練を与えるために残した
それだけに一種の強制力があるらしく、予言の通りに世界が動くようだ。
いつの間にか『
まあ、異世界人である俺は――
(その
「おお、
と大きく目を見開き、子供特有の
後ろの
正直、そういう態度を取られる方が苦手だ。
社畜時代が影響しているのだろう。
自然と心が拒否反応を示し、身体が
俺は「
「
俺はそう告げた後、
彼らなら――弱っている周辺の
「分かりました!」
お任せください!――と返事をする
そんな彼らの反応とは裏腹に、ミリアムは
「どうした?」
俺が問うと、彼女はモジモジと指を動かす。
これはアレだ。オジサンには分からないヤツだ。
うっかり「トイレか?」など言うと、怒られるのは間違いない。
「ニャー」
とミヒルが俺の後ろから顔を出す。
人見知りのため、大人しくしていたようだ。
(まあ、
ミヒルに
彼らとの会話から、俺の方が立場が上だと判断したようだ。
少しだけ安心したらしい。俺は馬車を改造した戦車に乗っているガハムへ視線を向けるが、首を左右に振られる。
ミリアムがモジモジしている理由など「オレには分からん」という事なのだろう。
一方で、
「わあっ♡」
と嬉しそうな声を上げるミリアム。一目見てミヒルが気に入ったのだろう。
そういう所は女の子のようだ。
しかし、ミリアムが手を伸ばすと、ミヒルは引っ込んでしまった。
俺の
だいぶ
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