第124話 迎撃態勢(3)
商業区画にある石造りの建物へと通される。
俺も中に入ったのは初めてだ。
移動と運搬に使われた
(まあ、商人から仕事を奪っている手前、仕方ないか……)
今は
経済を回している場合ではない。
そのため、文句は言われないが――
(不満はあるだろうな……)
俺の持つ『
大半を俺が確保しているようなモノだ。
ここが神殿都市であり、住民たちがほぼ信者であるから友好的だが、本来は商人
ある程度、彼らの頼みは聞いておいた方がいいだろう。武田信玄の『国づくり』の理念にも「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、
後々の事を考えると、ここで俺が折れておく事も必要だ。
それに彼らの中では
要は怖いのだ。今回の『
相当に
まあ、政治は基本的に神殿が仕切っていて、軍隊は
(事実、お飾りの王様といった所か……)
一方で若手文官は
決めた内容は――定期的に
共通通貨がないため、物々交換が主流らしい。当然、
その辺の細かい取り決めをした後、まずは様子見で3ケ月ほど続ける事にしたようだ。お互いに初めての
問題がなさそうなら、正式に契約する流れになる。
契約の更新は1年毎に行うそうだ。
都市としても木材は必要であり、食料があれば
後で若手文官に信仰特区構想の草案でも作らせよう。
まずはお互いにモノの価値を勉強する所からだろう。
「木材の代わりに珍しい植物や、武器の代わりに家具や装飾品など……」
必要になってくるんじゃないのか?――と俺は横槍を入れてしまった。
お互いに『その時は話し合えばいい』といった目をしているので、
「
と補足する。つまりは――
国としては関税をかければいいし、珍しい品であれば、優先して買い取る機会だ。
若手文官としても、その方が上司に報告しやすいだろう。
また
「互いを知るためにも、大切なことじゃないのか?」
と俺は建前を用意する。今後の事を考えると
ただ、商人
俺は商人
「
そんな俺の言葉に一瞬、商人が目を見開いた。
色々と計算しているようだ。
今の
だが、逆に考えると運搬の依頼や護衛を
より手広い商売が可能となるだろう。
最初は
どうやら、頭の中で計算が終わったらしい。
交渉の方は、これで大丈夫だろう。
まあ、俺としては――
(
確かに巨人に対して走る
(正直、5体だったのが7体に増えている点も気になるが……)
いや、俺が『オルガラント』の街で
可能性としては十分にある。
スライムの時は融合だったが、要は魔結晶を多く取り込めばいいハズだ。
本来は巨人をもっと増やしたかったが『
問題は波状攻撃だ。夜はダークウルフ、日中はジャイアントスコーピオン。
サイクロプスによる岩を使った
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