第99話 パン作り(1)
後頭部を
(余計に声が掛け
一呼吸置いてから「おいっ!」と俺が声を上げると、
「ありがとうございます、救世主様っ!」「早く神殿長様に知らせなくては」
そんなことを言って、2人の見習い神官は居なくなってしまった。
「お水がいっぱいニャー♪」
ご主人、
俺はそんな彼女の頭を
見習い神官たちの様子を
面倒なことになる前に――
(
ミヒルを
上空から探せば、見付けるのも
案の定、貧民が多く見られる
俺はミヒルを
だいぶ
「ニャー♪」
とミヒル。イスカは気が付いたようで「あらっ♡」と笑顔を浮かべる。
やけに嬉しそうに見えたが気の
「手伝うことはないか?」
と質問をした。イスカは「大丈夫です」と言って、静かに首を左右に振る。
まあ、みんな順番を守って並んでいるようなので問題はなさそうだ。
青年狩人も神官たちに
器用なのか、手際がいい。
(確かに俺の出番はないな……)
俺は近くにいた女剣士に話しを聞く事にした。
「様子はどうだ?」
「最初は果物が人気だったが、今はスープが好評だよ」
あっという間になくなってしまう――と教えてくれた。
その口振りから、
確かに
(これを食欲をそそらてしまうな……)
汗を
日本で
しかし、ここでは汗を
暑い国で辛い料理がよく食べられる理由である。
一時的に身体は温まるが、それよりも汗を掻いて
その他にも
暑い夏には食品が傷みやすい。
そのため『
(まあ、
今後は
俺はこの場をイスカたちに任せることにして、神官へと話し掛けた。
病人や怪我人の
急いで準備する神官から
神官には引き続き
すると丁度、大男たちが収穫を終え、作物を持って合流したようだ。
俺は
どうやら、
「張り切って、腰を痛めたヤツがいるくらいだ」
と答える大男。まあ、その
大丈夫だと判断し、俺はミヒルを連れ、病人の多い区画へと移動した。
怪我や病気を治すのと同時に
また、料理の得意な人間と、
道具や食料のない状況では、特技を
そのため、
まずは職人にパンを作るための
場所も余っているようなので、
必要なモノなので、お願いしておく。
(後は小麦か……)
確か、小麦を
網の目を通り抜けたモノが小麦粉になる。
ただ、この方法だと小麦の皮の部分が粉に混ざってしまい、
栄養は皮にもあるので、食物繊維やビタミンを摂取したいのなら、それでもいいのだろうが――
(白くて、ふんわりとしたパンに
『高級食パン』ブームもいつの間にか終了していた。まあ、アレは感染症パンデミックの時代に『事業再構築補助金』が活用できた部分も大きい。
補助金バブルだ♪――と多くの経営者が浮足立っていたようだ。
『無人販売所』や『高級食パン』の店とは相性が良かったのだろう。
街中に似たような店が急増していた。
感染症パンデミックが続いても終わっても『一定の需要がある』ということで、コンサルタントたちが経営者に進めていたらしい。
通常の補助金の額はせいぜい数十万円。高くても1千万円なのに対し、最大で1億円ものお金が補助金として受け取れるとあっては、経営者が飛びつくのも無理はないだろう。
閉店した店も多いようだが、チェーン店となっている店もある。どうやら『個人の事業』から資本力のある『外食企業の事業』へと変化しているようだ。
(市場が
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