第67話 竜殺花(1)
ミリアムの話によると、遺跡の中には
遺跡を侵食している植物の種は『そこに
人間の頭ほどの大きさだった――という巨大な種。
『
それが、いつの間にか祭壇に供えられていたようだ。仲間の誰かが持ち込んだモノだと思い『その時は誰も気に掛けてはいなかった』という。
(まあ、種がこうなるとは誰も思わないか……)
恐らくは、その種を
誰が供えたのか? その
(種を排除しても、もう遅いか……)
ここまで成長してしまった状態では、今から、その祭壇へ向かったとしても手遅れだ。恐らく、成長の原因は魔力によるモノだろう。
この遺跡の下には地脈があり『
誰かが魔結晶を近くに置いたため――
(『それを成長のためのエネルギーに利用した』と考えるべきか……)
リディエスの街にあった神殿。
その地下へ入る際、
似たような仕掛けがあっても、おかしくはない。
遺跡自体は
彼らの前に住んでいた種族が
遺跡の状態から分かる通り、
よって、彼らが
しかし、それで盗賊をするハメになってしまっては、本末転倒な気もする。
ミリアム自身は赤ん坊の頃、砂漠で母親と一緒に行き倒れていた所を
その母親も身体を
状況から産後まもなく、赤ん坊を連れて、砂漠を横断しようとしたのだろうか?
そうせざるを得ない状況に追い込まれた理由は気になるが――当時、赤ん坊だった彼女が――自分の出生に詳しいハズもない。
その際も、祭壇に赤ん坊であるミリアムをお供えしたらしい。
神から許可を得たため、彼女はこの集落の一員として
成人すれば、彼女も集落から出たのかもしれない。だが、その前に度重なる
(次のボスの座を狙った男に殺された可能性も、考えた方がいいよな……)
日本の会社でも、自分の能力を高めるより、相手の悪評を広め、
特にコミュニケーション能力が高く、世渡り上手なバブル期の社員には注意が必要だ。ブランド志向が強く、節約より消費を好む傾向にある。
「高級腕時計」「若者の車離れ」などと
車で考えるのなら、地方では生活する上で必須となる。
しかし、都市部は公共交通機関が発達しているため、それほど必要としない。
加えて、政府はEV補助金を出し、国内メーカーを
自分の生活にあったお金の使い方をすべきだろう。
少し上の世代からは「甘えている」「忍耐力がない」などと思われていて、就職に苦労した就職氷河期世代からすると「使えない」「いい加減」といった印象が強い。
俺の立場からすると、長く働くことを『美徳』としている傾向にあるため『厄介な世代』といった印象だ。
会社に
また、上の世代が学生運動を行っていたためだろうか?
政治に対しては、
お酒の席の重要性は理解しているつもりだが、彼らのいう『飲みニケーション』はハラスメントや説教、くだらない話などが主だ。
また、大切な話はタバコ部屋で行うので、会議の意味がない。
年齢の上下関係が、そのまま力関係となっている世代でもある。
彼らが「使えない」とされるのは、日本経済全体の景気がよく、仕事が沢山あったことに起因するのだろうか?
求人数も多く、企業は
自分の実力以上の会社に入社できたのだろう。
当然、入社したはいいが、仕事で十分に能力を発揮することが出来ない。
そうなると、優秀な人材の足を引っ張ったり、手柄を横取りしたりする方向へ能力を発揮するようになる。
元々――職場での飲み会や接待ゴルフ、麻雀など――勤務時間外でも仕事上の付き合いをしていたため、顔は広い。社内における印象操作は得意なのだろう。
(直属の上司にあたるため、バブル世代にはいい印象がないな……)
俺はミリアムに――現状をグガルとダタンへ伝えるよう――指示を出す。
原因は花から出ている花粉だろう。
二人が花粉を吸わないように、注意をするよう付け加える。
「分かった」
とミリアム。俺は
さて、次は遺跡の中にいる
遺跡の中へ入るのと並行し『竜の
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