第57話 魔物に占領された街(2)
少し考えた結果、エーテリアには浄化を
当然、
俺は利用させてもらうことにした。
(まずはダークウルフが逃げていった方角を追ってみるか……)
周辺を探索した結果、
街の周辺には『
(『
読み通りの展開だが、喜べる状況ではない。
恐らく神殿には、スライムに匹敵するような
このまま街の外から観察していても、現状が好転することはなさそうだ。
ただ、正門から入るのは馬鹿げている。
俺は周辺の草を
簡易な
(取り
街を囲う壁の側面へと素早く回り込む。
罠や結界の
俺は周囲を
確かイスカは――
(街の名前を『オルガラント』と言っていた気がする……)
自分たちが生まれ育った街が
俺が
俺がやっていることは『少しでも
出現した
ゴブリンの姿はないようだ。
――ガルルルル!
コイツらを倒すのは
壁と障害物を使い、相手の連携と機動力を阻害して斬りつける。
俺に近づいた瞬間、悪臭に
まあ、それ以前に
昨日〈シールドバッシュ〉で
硬い装甲のため、簡単には倒せないだろう。
戦斧を使って撃破してみたが、
(
『サソリの尻尾』という
ダークウルフの毛皮も防具として活用できそうだ。
神殿へ向かう途中で、俺はダークフルフを15体、ジャイアントスコーピオンを3体、始末した。
サンドワームの
いつもの慎重さを欠いている事は理解していたが、どうにもイライラが収まらない。
また、そんな
目的があって配置されているワケではないらしい。
神殿への道はほぼ直線なのだが、警備が
俺の
(神殿は街の目立つ場所に建てる
いや、神殿があったから『人が集まり街が出来た』と考える方が自然な気がする。
この街の神殿は中央の大通りから見える位置に存在した。
リディエスの街の神殿とは異なり、造りはシンプルなようだ。
あの構造から推測するに、病院としても機能していたのだろう。
この街の神殿は廊下が広く、床もしっかりしている。
柱が立ち並び、特に部屋は見当たらなかった。
頑丈な造りだ――と俺が感心していると、
「ユイトさん!」
目の前にエーテリアの顔があった。
様子から察するに、先程から
俺は
すると彼女は
どうやら、彼女からは俺に触れることが出来るらしい。
「
とエーテリア。怒っているとも、悲しそうとも取れる複雑な表情だ。
こういう時は取り
いや、ここは会社ではない。その場を
相変わらず、吸い込まれそうなくらい綺麗な、青く澄んだ大きな瞳。
そんな彼女の目を見ていると、自然と心が落ち着いた。
(そう、俺はもう一人ではない……)
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