第26話 無人の街(2)
過去を思い出した
そのため、気が付いた時にはデザートゴブリンとデザートウルフの集団をあっさりと片付けてしまっていた。
エーテリアのことだ。後で『
(そんなモードは
メッセージ画面も表示されていた。
どうやら、
ステータス画面では確認できるのだが――
(現物が
画面を操作する事で『実在する
しかし、それが余計に気持ち悪かった。
この仕組みが一般人と冒険者の差なのだろう。
一般人が
現状の『
【根源】の消失は俺が考えていた以上に深刻なのかもしれない。
取り
だが〈アイテムホルダー〉の場合、格納できる容量は少ないが、
主要となる武器や、よく使う回復薬は〈アイテムホルダー〉に設定する方が便利だ。
映画でのお約束なので、日本人なら誰でも知っている事だろう。
よく使う物は分けておく。使ったら元の位置に戻す。
主婦や社会人なら常識である。
(その方が、間違いが少なくて済む……)
そう言えば、会社で消毒用のエタノールを日当たりのいい
あれは
(相当、
今更ながら『会社を
子供を人質にされると『
そして、お決まりのパターンのように、
「ゴゲゲ、ギャゴッ!」
と『
『
ゴブリンが空中で
(気持ちの悪いモノを見てしまった……)
最初は
恐らく、スライムがいるのだろう。
透明化して、待ち
動きは素早くない。だが『神殿の方角にいる』という事は――
(やはり生き残りは、この子だけか……)
この手の
つまりは神殿の中には、もう
(分裂される前に、ここで倒すべきか……)
俺も黙って、ゴブリンが溶かされるのを見ていたワケではない。
解放された子供の無事を確認していた。
右目は
身体は傷だらけで、あちこちから血が出ていた。
呼吸も弱く、唇はカサカサで脱水症状を起こしているようだ。
推測できる事は
俺は姿を消しているエーテリアに声を掛けると、子供の治療を頼んだ。
スライムの相手をしなくてはならない。
あの様子では
それだけ、
ちょっとやそっとの攻撃では倒せそうにない。
場所は大通りへと続く、開けた道だ。
脇道に
子供一人を
(ここで倒して置かないと、後で更に強くなって、出てくるパターンだよな……)
このままスライムを放置した場合、街がスライムだらけになるのは、容易に想像できた。街が綺麗なままの理由も、半分はスライムが原因なのだろう。
スライムに捕食されたのであれば、死体が残ることはない。
人々は動けない連中を
(そんな所だろうか?)
そして、空っぽになった街に
いや、誰かが先導しなければ、そうはならない。
パニックに乗じて『街の人々を操った人物がいる』と見た方がいいだろう。
少なくとも『争った形跡がない』ということは、その可能性が高い。
色々と証拠を探すにしても、まずは目の前のスライムを倒す必要がある。
神殿の中に居た人間をすべて
『
皮肉な事に巨大スライムの出現が、街に入り込んだ
(さて、問題はどうやって倒すかだが……)
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