第25話 無人の街(1)
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無人の街『リディエス』
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エーテリアが最初に
この街で俺たちは『旅の仲間』や『
本来の目的は砂漠にある『神殿』となる。
だが、対決するにしても準備は必要だ。
まずは、この街で
旅に必要な『
『
まさに冒険だ。それが、いきなり無人の街に転送され――
(初手から
死んでも復活できるとはいえ、
とんだ
俺は新たな『
これにより、壁面や水面も一定時間なら、歩けるようになった。
壁を走り、屋根伝いに移動する。余裕というワケではないが――子供を
まだ子供は殺されてはいないようだ。
(ギリギリ間に合ったか……)
全員が子供の方へ視線を集中させている。
(捕まっている子供には悪いが……)
俺は先に油断をしている周囲の
今の俺は――カッコ良く子供を助けられる程――強くはない。
まずは屋根から壁を伝って走り、
大抵の生き物は頭上からの攻撃に弱い。
それは
まずは素早いデザートウルフを
大きなダメージにはならない。
だが、一度の攻撃で二匹の動きを
前回の戦いで、学習した結果だ。
俺の攻撃は移動と組み合わる事が必須となる。
そのため、囲まれて動きを封じられる事態は
常に
しかし――これが業務改善だ――といっても上司は認めようとはしないだろう。
工場での勤務でなければ、基本的に管理職の人間は業務改善を嫌がる。
上からの命令で仕方なく対応するのだろうが――忙しい状況で――そんな事はやっていられないからだ。
年功序列の減点方式で管理職になった年寄りたちは『飲みニケーション』と『パワハラ』は得意でも『人に教える』『指導をする』ことにおいては無能だ。
また『総務へ出す報告が面倒』『自分の部署には改善する内容などない!』『出世には関係ない』と思っているのかもしれない。
ムダに張り切るのは『真面目なタイプ』か『良い評価をもらいたい』という人間なのだろう。ただ、そういう人物は社員から嫌われていた。
まあ、
業務の進捗状況などを報告する
また、個人で出来る改善案を提出した場合、一回でもらえる報奨金は三百円程度。
これでは『弁当代にもならない』という状況だった。
それだったら、会社を休ませるべきではないだろうか? その方が働ける。
恐らく『総務』辺りは数さえ出せば、満足していたのだろう。
指示を出された部署――管理職と社員の双方――には
また、上司によっては、業務改善の認識がまちまちだったりする。
最も困る勘違いは、経営者の独断で『現場の了解を得ず、既存の業務フローを変更する場合』だろうか? 経営者と現場の間には、常に温度差があるようだ。
通常、業務改善を行うには課題を明確にする必要がある。
つまりは業務内容の『見える化』だ。
しかし、ここで問題となるのは『業務を隠しておきたい人間が多い』という事だろう。自分の仕事を取られる。
この仕事が誰にでも出来るようになると、会社に自分の居場所がなくなる。
そんな風に考えてしまう社員たちだ。
彼らにとって業務改善は悪であり、敵なのだ。
結果、反対勢力となってしまう。
彼らの在り方にも問題はあるのだが『コツコツやっていれば、いつか結果が出る』といった昭和の働き方が通用しなくなっている事も原因だろう。
資本主義に走り、数字だけを追い掛けてきた企業のツケといってもいい。
日本が豊かだった時代とは、もう違う。
業務改善の本来の目的は『事業における課題を発見し、解決することで効率的な仕事環境を作り出すこと』にある。
だが、心に余裕がないのか、その多くの人が目的を見失ってしまっている。
そもそも、業務改善とは継続しなければ意味がない。
個人が活躍するだけでは、会社が良くなることはないのだ。
業務改善は最低でもチーム単位、もしくは部署単位で取り組む必要がある。
だが、それはチームワークを育て、社員同士の
果たして、それを上司が良しとするだろうか?
『集団』での力が増し『個』である自分の力が弱くなるのを嫌う。
そんなバカげたこと考える人間もいるということだ。
出世できる枠は決まっている。ならば他人の足を引っ張ればいい。
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