第20話 九つの種族(2)
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【
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ここで新たに二つの種族が生まれる。その一つは『
動物の特徴を持つ彼らは大地を駆り、魔物と戦った。
強き種族である『
そして、もう一つの種族――それが『
エルフやドワーフを連想するといいだろう。
魔法の才や怪力を持つという。
しかし、それでも【
個々の種族がバラバラに戦い、団結するための力が足りなかったのだ。
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【
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そして現代、最も新しい種族『
彼らは魔法を得意としなかったが『火』を
それまで『火』は明かりや
魔法による攻撃の手段として用いられてきた。
しかし、彼らは鉄を打つ。同時に新たな文明を作り出す。
今までは『神の奇跡』や『魔法』に頼っていた人類。
そんな彼らが初めて、自らの知恵と力で時代を切り開いた。
九番目の種族である『
それどころか『
『
かと思えば『
『
神々が求めた不完全が、そこにはあったのだ。
『
そんな『
それは神々が与えたという九つ【根源】に由来する。
彼らは
『様々な可能性を秘めていた』ともいえる。
しかし、いつからか『
人類は再び、滅びの時を
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というのが、異世界の歴史における大体の概要だ。
エーテリアも全てを把握しているワケではない。
俺も食事の際や就寝前、畑仕事の休憩時などに聞いただけである。まあ、この話から分かる事は『失われた【根源】を取り戻さなければいけない』という事だ。
『
よって、失われたとされる【根源】も『俺なら持っている』という理屈だ。
当然、持っているからといって使えるモノではない。
異世界に来て、初めて意味を
要は『異能の力を目覚めさせる』とエーテリアは言っているのだろう。
俺としても、戦うことが出来ないのなら、その時点でほぼ詰みとなる。
コホンッ!――とエーテリア。普段はまったくしない
「まずは神への信仰心が必要なのですが……」
これは問題ないでしょう!――とエーテリア。頬に両手を当て、
「だって、ユイトは私を愛してくれているのですから♡」
そう言って、頬を赤く染めた。どうにも、俺と関係を持てたことが嬉しいらしい。
事ある
(放って置けば、その内、気も済むだろう……)
神においては『
エーテリアたちにとっては重要なことらしい。
当面の俺たちの目的は『失われた【根源】を取り戻す』『エーテリアの眷属集め』そして『俺自身の強化』といった所になる。黙っている俺に対し、
「もうっ!
恥ずかしい――とエーテリア。恥ずかしいのは見ているこちらなのだが、
(もうっ! いつまで全裸で放置しておく気ですかぁ~)
という返しは
「さて、最初に覚醒できる【根源】は一つのみ」
上機嫌のエーテリア。真面目な雰囲気に戻ったのも
「どの【根源】を覚醒させるかですが……」
あら?――と言って、今度は片手のみを頬へ当てると、首を
俺は心配になるよりも――いちいち仕草が可愛いな――と思ってしまう。
そんな感情を悟られないように、俺は
そんな俺に対し、
(顔が近い……)
子供になっている
ジッとしているのは落ち着かない。早く終わらせるため、彼女に対し、
「どうした?」
と質問をする。エーテリアは背筋を伸ばし、姿勢を正すと、
「いえ、『武技の根源』と『正義の根源』が覚醒しています……」
どうしましょうか?――逆に質問されてしまった。俺は、
「恐らくは条件が
と推測を述べる。
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