閑話 ほだかは千鳥お嬢さまのラブコメ展開を目撃する

土曜日にわたしは志麻さんの家を訪れます。

チャイムを鳴らすと、志麻さんのおばさまが迎えてくれました。


「いらっしゃい、ほだかちゃん」

「こんにちは、おばさま」

「志麻と千鳥ちゃんは部屋にいるからあがってね」

「はい、おじゃまいたします」


わたくは家にあがりますと、志麻さんの部屋へに行きますが

なにやら千鳥お嬢さまと志麻さんの声がします。

何か騒いでいるようですが、はっきりとは聞き取れません。

ただ、階段にも聞こえてくるのぐらいの大きな声であります。


 そして、なにやら音がしましたが音からして人が倒れ込んだ音の様です。

これはもしかして、千鳥お嬢さまと志麻さんのいけない場面を目撃できる

かもしれませんので、スマホを構えて志麻さんの部屋に入ります。


「何らやら、音がしました大丈夫ですか?」


部屋に入ると、下着姿の千鳥お嬢さまが、同じく下着姿の志麻さんに

覆いかぶさっています。


「ほ、ほだから、こ、これは…・・・」


千鳥お嬢さまは流石に慌てていますが、慌ててる千鳥お嬢さまもかわいいですね。


「わたしは志麻さんの部屋から何か音がしましたので、心配になって

様子を見に来ただけですが、大丈夫のようです」


といいながら、わたしはにやけながらスマホのシャッターを連写しています。


「ほだか……やってる事と表情がどう見ても心配しているように見せんが」

「何を言っているのです、千鳥お嬢さま。こんなラブコメ展開が目の前で

起きてましたら、写真を撮るに決まっています」

「最初は心配してと言ってましたが」

「もちろん、心配はしてますが、ラッキースケベの方が貴重です」


千鳥お嬢さまはラブコメ展開を望んでると言っておりましたが、ついに実現したのですね。

ただ、本来ならば千鳥お嬢さまがされる方だと思うのですが、これはこれで

悪くはないですかね。


「これはラッキースケベじゃないよ、ほだかちゃん。だって、ちーちゃんは

ぼくのおっぱいに触てないし」

「そうです、これはちょっとした事故です」


千鳥お嬢さまが言うには、今日着る服を悩んでい出した服を散らかしたので

千鳥嬢様が片付けようとした頃、服を踏んですべって座っていた志麻さんに

倒れ込んだそうですが、たとえそうでもあっても何故下着姿なのでしょう。


この問いに関して千鳥お嬢さまは


「着替えてる途中ですからです。服を着ようとしましたがわたくしの服と

志麻の服が一緒になったから片付けていたのです」


と答えましたが、答えとしては妥当と言って良いと思います。

でも、千鳥お嬢さまが服で滑って転ぶなと言う、ドジっ子みたい事を

ドジっ子のドの字のない、千鳥お嬢さまがする訳なので意図的なのでしょうか。


「千鳥お嬢さまがそんなドジをするとは思いませんが」

「わたくしだって、人間ですからうっかりやミスはあります。

見てのどおり、志麻が考えもなしに服を散らかすので、つい滑ったのです」

「ご、ごめんね、ちーちゃん」


志麻さんが謝りますが、様子から千鳥お嬢さまが言っている事は正しいようです。

ただ、お互い下着姿で倒れた志麻さんに四つん這いで覆いかぶさる姿をみれた

わたくしが一番ラッキーなのかもしれません。

百合のラッキースケベもなかなかいい物です。


 ただ、メイドとしては服が散らばった状況を見ると片付けたくはなります。

メイドと言ってもさほどメイドらしい仕事はあまりしてませんが、千鳥お嬢さまが

しっかりしすぎて、正直言ってわたしの出番がさほどないのです。

あと、料理はお母さんがやりますし、千鳥お嬢さま自身もやりますので。

わたしも料理は作れますが、腕はお母さんはともかく、千鳥お嬢さまのにも

負けているので、正直言って悔しいです。


 なので、最近はお母さんにいろいろ教えてもらい、以前よりは上達はしてますが

なんだかんだで千鳥お嬢さまが自分でしてしまいますので、腕を上げた事を示す事が出来ません。

ただ、掃除と片付けに関しては、千鳥お嬢さまどころかお母さんにも負けません。


「志麻さん、出した服はわたしが片付けますので、どこに何を入れたかを教えてください」

「うん、わかった」


わたしは志麻さんが散らかした服を片付けますが、シャツの類やスカートに

ショートパンツ、ロングパンツの他に何故かブラジャーやショーツまであります。

志麻さんのブラジャーやショーツは、白やピンク系、黄色系の無柄の者が多くて

色はともかく、意外とシンプルです。

ブラのサイズは65Cとあって、身体が小さいの志麻さんですが

アンダーが65とは思ったよりも細くて、Cカップの割に大きめに見えます。


 一方、わたしは志麻さんより僅かに背が高いですが1,2㎝差で

ほぼ背丈は同じですが体型がややわたしのがしっかりしているため、ブラジャーの

サイズはは70Bとなっています。

一応言っておきますが、BカップといってもCに近いBカップです。

わたしもまだまだ成長しますので、このままいけばあと少しでCカップです。

でも、志麻さんと比べるとカップが小さいとはいえ、見た目だと

志麻さんよりかなり小さく見えます。

これはやはり、体格の差というものですか、ぐぬぬ。

ちなみに、千鳥お嬢さまは75Eと実は結構アンダーがあるのですが

それをカバーするように大きな胸が目立っています。


「片づけが終わりました」

「ありがとう、ほだかちゃん。あれだけ散らかってたのに、すぐ片付いたよ」

「これでもメイドですから」


部屋に床に散らかっていた衣類は、ちゃんと畳んでわかりやすい用に

整理整頓しておきました。

時間としては15分ぐらいでしょうか、床一面に散らかっていた事を考えると

我ながらなかなかの速さだと思います。


 わたしが片付けている間に、千鳥お嬢さまと志麻さんは服を着ましたが

千鳥お嬢さまは水色のロングスカートに、白い薄手の長袖のブラウスと

清楚系のイメージですが、下着は結構派手な割に服は無地が多いのです。


 志麻さんは半袖のTシャツに、ロングパンツで薄手の上着を羽織っています。

志麻さんはスカート姿の方が可愛いと思いますが、パンツ姿の方が多いです。


「着替えましたし、でかけますか?」

「そうだね、どこ行こうか」

「わたくしとしては、このお店に行きたいですわ」


千鳥お嬢さまは、スイーツの店をスマホに表示させています。

このお店は東京の有名店が東京以外の地方に初めて出店したのがこの街だそうです。

なので、開店時から千鳥お嬢さまは行きたいと言ってましたが、学校帰りに見に行ったら

長い行列が出来ていて、とてもは入れる状態ではなかったです。

ただ、開店して2か月経ったら、今も混んではいますが行列が出来るほどでないので

そろそろ店に行きたいと言っていました。


「そのお店はぼくも行きたいと思たから行こうよ」

「ほだかはどうですか?」

「わたしは千鳥お嬢さまが行きたいのなら、行きますがわたしもそのお店には

行きたいと思っていました」

「わかりました。それでは行きましょう」

「でも、値段を見たら結構高いね」


志麻さんは千鳥お嬢さまのスマホを借りてみてますが、東京の本店よりは

安いそうですが、それでもこの辺りの店と比べたら高い部類になります。


「わたくしが誘いましたので、志麻の分も出してあげますわ」

「え、ケチなちーちゃんが、おごってくれるの?」

「ケチではありません、不要なお金を使わないだけです。

せっかくわたくしが出してあげますと言っていますのに、ケチといいますなら

出すのをやめますよ」

「ご、ごめん、ありがたくおごってもらいます」

「最初から素直にそう言えばよいのです」


毎度のやり取りですが、千鳥お嬢さまは自分で気づいてませんが

立派なツンデレですよね?

この事を言いますとツンデレではないといいますが、立派なツンデレですよ。

千鳥お嬢さまはと志麻さんのやりとりは、ラブコメと言ってもいい気もします。


「では、行きますよ」

「まって、荷物を取るから」


志麻さんは足元にある、バッグを持とうとするとバランスを崩して

千鳥お嬢さまに倒れ込むと、千鳥お嬢さまバランスを崩し足元のクッションに

かかとがひっかかり、クッションに尻もちをつくと、そこのに志麻さんが

千鳥お嬢さまに倒れますが、顔は千鳥お嬢さまの胸にうずまりました。


「し、志麻、なにをしてますの!!」


流石に、千鳥お嬢さま怒りましたが、志麻さんは顔を胸にうずめたまま

千鳥お嬢さまの胸を堪能してますが、これぞまさしくラブコメ展開。

わたしはスマホを素早く出して、写真を撮りますが

千鳥お嬢さま顔を見ると、望んだ通りのラブコメ展開になったのか

かなり喜んだ顔になていたのでありました。


「ご、ごめん、わざとじゃないんだ」

「わ、わかっています……。だた、危ないので気を付けてくださいね。

それに、そろそろ出かけましょう。

ただ、出かける前にお手洗いに行きますので、玄関でお待ちください」


千鳥お嬢さまは顔を赤くして、乱れた服を整えて部屋を出て行きましたが

志麻さんを見ますと、なんか残念そうな顔をしていますが

志麻さんとしては、ここで千鳥お嬢さまに説教をしてほしかったようです。

志麻さんは千鳥お嬢さまに説教されるのがご褒美ですからね。

ただ、最近は千鳥お嬢さまもデレ期になってきたいせか、以前ほどの説教がありません。


 もちろん、わたしが見てない所で説教をしてるかもしれませんが

ただ、最近の志麻さんの様子から千鳥お嬢さまの説教不足である事は

わかりますといいますが、ちょっと前に学校帰りに立ち寄ったお店で


「ほだかちゃん、最近、ちーちゃんが説教してくれないんだよ。

様子からデレ期に入ったみたいだけど、ちーちゃんの説教のためにわざ

ちーちゃんが怒るような事をしてるのに、すぐ許してしてくれないんだよー」


と千鳥お嬢さまがトイレに行って間に、話してくれました。

志麻さんは千鳥お嬢さまが好きな事を知っていますす、胸だけでなくて

説教をしてくれることもお好きでしたが、なんていいますか

なかなか業が深いといいますか、年齢の割にレベルが高いと言いますか……。

とにかく、志麻さんは可愛い見た目の割に、色々と将来が有望かもしれませんね。

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