第4話 千鳥お嬢さまはクラスメイトに話しかけられる

 学校に着き、志麻と教室に向かいますが、志麻とわたくしは同じクラスです。

教室に着きましたら皆さんに挨拶をされますが、もちろん皆さんも

初めから太志が志麻という認識の様です。


「柳さん、大野さんおはよう」

「やなぎっち、しまっち、おはよう」

「千鳥お嬢様、おはようございます」


クラスメイトで仲の良い、川上千音ちおん満木みつぎなの……そして

安曇に挨拶をされますが、なのさんも千音さんも初めから志麻という認識です。

安曇はわたしのメイドですが、同じ年で同じ学校、そして同じクラスなのです。

わたくしに気を利かせて別々で登校をしていますが、時々3人で登校します。

太志……今は、志麻ですが、一緒に登下校できない時は安曇と登下校をしますが

志麻は病欠もなく、委員会や部活もないので、安曇と2人で登下校する事は

あまりありませんが。


「なのさん、千音さん、おはようございます」

「おはよう、みんな」


挨拶をして席に座りますが、志麻とは席も隣。

もちろん、偶然ですが今まで同じクラスになったのは小中高で5回ありましたが

何故か毎回、隣の席になるのですが、小学生の時は周りの皆さんが

気を利かせていたのでしょう。

ただ、中高は本当に偶然でありますが、まさかこれも意図的なのでしょうか?

考えても、答えが出る訳ではないのですが、何か気になります。


「やなぎっちは、毎日にしまっちを毎朝起こしに行っているって事は

ラブコメみたく何回おっぱいをもまれたんすか?」


なのさんは朝からこのような事を聞いてきますが、なのさんは

1年生から一緒のクラスで、その時から同じ事を何度も聞かれています。


「なの、飽きずに何度も同じ事聞くけど、そんな訳ないでしょ。

女の子同士だよ?」

「ちねっち、今時女の子同士でもラブコメ展開でおっぱいぐらい揉むもんすよ」

「え、そうなの?」

「だから、しまっちはやなぎっちのおっぱいぐらい揉んでるっすよね」


なのさんにそのように言われましたが、わたしは平然としていますが

志麻の方を見ると志麻の顔が赤くなってしまいました。


「この反応……まさか、本当に揉んでるんすか?」

「これはお嬢様のメイドして、詳しく聞きかないといけませんね」

「本当におっぱおを揉むんだ……」


三者三様の反応を見せますが、志麻がわたくしの胸を揉んだ事は事実ですが

わたくしが揉ませるように仕組んだとは言えません。


「起こしましたら、偶然志麻の伸ばしたが胸に触れただけです」


わたくしはこう言いますが、志麻は


「あれは触れただけなのかな?ちゃんと揉んだよ」


と余計な事を言わなくてもいいのと思いましたが、隠し事が苦手なの仕方がないです。


「しまっち、やなぎっちのおっぱい、どうだったっすか?」

「どうっていわれても、寝ぼけてたから……でも、弾力があったけど柔らかったかな」

「本当っすか。しまっちはやなぎっちを名前で呼ぶので尊敬してるっす。

でも、おっぱいの話となったら、しまっちでも許さないっす!」


なのさんは突然、志麻の胸をつかみましたが志麻の反応は


「きゃっ、な、なのちゃん突然なにするの!?」


と完全に女子の反応をしますが、女子なのであたりまえではありますが……

なんでしょう、このモヤモヤは。


「やなぎっちのおっぱいを揉めないかわりに、しまっちの胸を揉むっすよ」

「なのちゃん、言ってる事がわからないよ。

なのちゃんがおっぱい好きなのは知ってるけど、ぼくのおっぱいでいいの!?」

「やなぎっちほどでなっすか、しまっちのおっぱいも悪くないっすよ」

「ブ、ブラがずれるからやめて」


なのさんはおっぱい好きの女子なのですが、太志とはおっぱい好き同士で

気が合っていましたが、何でしょうの光景は。

言葉になりませんが、男子もこちらを見ていますし、チャイムもなりましたので

先生が来ますのでやめさせないといけません。


「なのさん、チャイムもなりましたので、おやめください」

「そうっすね。しまっちのおっぱいもよかったすか、いつかはやなぎっちの

おっぱいも揉みたいっす」

「それは、ダメです」

「そうっすか。あ、先生も来たので、席に戻るっす」

「大野さん、災難だったね」

「お嬢様、あとで志麻さんの部屋で何があったか詳しくお聞かせくださいね」

「わかりましたから、席に着きなさい」


安曇も自分の席に着きますが、朝なのにもう疲れました……。

志麻もなのさんに胸を揉まれてブラがずれ様ですが、直したくても直せないようです。


「うう、ブラが変な位置なったけど、どうしよう」

「HRが終わったら、直して差し上げます」

「ちーちゃん、頼んだよ……」


HRはすぐに終わったので、1時間目の先生が来る前に志麻のブラを直しさしあげます。


「後ろを向いて、シャツのボタンを1つだけはずしてください」

「うん」

「失礼しまわ」


後ろ向きになり、シャツのボタンをはずした隙間から手を入れてブラの

位置を直してさしあげます。

どうしても胸に触れてしまいますが、触ってみたら思ったより大きいようです。


「直しましたよ」

「ありがとう、ちーちゃん」

「なのさんが女性の胸が好きなの事はひとまずよいですが、ちょっとやりすです」

「ははは……揉まれる方にになるとは思わなかったな」


小声で話しておりますが、聞かれたら色々と誤解されそうな言い方です。


「ひとまず、整えましたの最後は自分でしてください」

「わかった、ありがとうちーちゃん」

「これぐらいよろしいです」


志麻はシャツのボタンを留めると、1時間目の授業の先生が来ており

授業が始まったのでありました。


しかし、今日は先ほどの事や太志が志麻になった事が気になってどうも集中が出来ません。

太志の記憶は残っておりますが、実は志麻としての新たな記憶も出来ております。

昨晩、帰宅後に少し写真を確かめましたが、全て志麻になっておりました。

それだけでなく、本来ならば太志が映っていなかった写真に志麻が写っていました。

しかも、その時の記憶も書き換えれて、居なかったはずの志麻がいる事になっていました。


 しかし、わたくしの記憶は完全に書き換わっていない訳では無いようです。

ただ、他の皆さんが忘れている太志の記憶も残っているのは不思議です。

もしかしたら、少しづつ太志だった頃の記憶が消えていくといいますか

書き換わってくるのでしょうか。

よくわかりませんが、今はこの事よりも授業に集中する事にします。

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