第2話 転生者
そこは、どこかの屋敷のような一室であり、恐らく生後間もないであろう私を抱いたままベッドに寝ている女の人は私の母となるのであろう。
何せ前世の私には母親と呼べる人は居なかったのだから私にとっては初めての母親が居ると言う感覚なのだ。
何故なら前世では何があったのかは結局知らされることはなかったが、事故で母親も父親も他界しており、私が一人になったところを研究機関の人が引き取り私を育て上げ、最強の暗殺者にした訳だ。
どうやら私の超能力は生まれつきらしく研究機関が私の脳内を調べ、どんな構造なのか、どんな仕組みになっているのかなど私の脳内について何年も研究していた。
そして、どうやらその研究の成果が出そうだったようだがその矢先に私が事故で死んでしまったのだ。
研究員達もくやしかったろうに…。
とはいえ私にはあんなことがあったが今こうして赤ん坊になり母親の中で抱かれている。
(私、転生したのか…)
と思い浸っていると、少しずつ言葉が理解できるようになってきたのだが、何やら私の父親らしき人が話していた。
「とこ…、名前は…る。」
と、こんな感じでしかまだ上手く聞き取れないが、どうやら名前を決めているようだ。
どうやら私は、前世と一緒で女の子なのだがどんな名前にされるのだろうか?出来たら可愛いく女の子らしい名前が良い。
特にどうやら2人共西洋の顔立ちをしているため、どうやら私も西洋の顔立ちになるだろう。
それに、父親と母親は共にイケメンと美女であり、母親に関してははち切れんばかりの豊満な胸をしていた。
一言で言うと爆乳と言うのが相応しいだろう。
というと、私も将来的にはあのようになるのだろうか。
期待に胸が膨らむ。膨らむ胸はまだ無いけど…。
前世はまな板だったからなぁ…。
何か泣けてきた。
まぁ、ともあれ父親が何やら名前を決めてくれるそうなので大人しく待つとしよう。
それに、段々とこの国の言語もほとんど理解してきたしある程度は聞き取れるようになった。
子供の成長ってすげぇ。
「女の子だもんなぁ…下手な名前は就けられないぞ!」
「そうねぇ…何かうんと可愛い名前にしてあげないといけないわね」
「そうだよなぁ…あ!そうだ!そう言えば世界一可愛いという花言葉を持つ花があったがその名前はどうかな?」
「そう言えばそんな花あったわねぇ…。確か…アリーシアって言う花だったと思うけど」
「そうだ!その花で合ってる!良し!この子の名前はアリーシアで行こう!!」
(何かよく分からないけどそんな凄い花の名前もらって良いのかな私…。まぁ響きは可愛いし良いか!)
そうして転生者として生まれ変わった私には新しい両親と新しい名前に新しい生活をすることになったのだった。
そして、数日後、両親の名前と本名も知ることが出来た。
グレイス=フェイ=ドゥラット
20歳(辺境伯)
どうやら、我が父親は辺境伯らしい、何と行っても父親が疫病で早くに亡くなってしまい、そして、父親以上の武才を誇り、カリスマ性もあることから父親の後釜としてそのまま若くして辺境伯の地位を受け継いだそうだ。いやぁ〜我が父恐るべし!
カナリヤ=フェイ=ドゥラット
19歳
元は平民の生まれだったそうで国王陛下は許したそうだが周囲からの反発はあったようでそんなときに父が俺の妻になる人に文句あるやつは全員ぶっ殺す!と言って黙らしてしまったそうだ。これ、後に命が狙われることになるとか無いよな?ないよね?うんそう言うことにしておこう!
ちなみにこの二人の隣に居たもう一人の女の人は、
マーベル
35歳(侍女、乳母)
ドゥラット家のメイド長であり、私が生まれるときに立ち会ってくれた人らしい。マーベルさん今後もよろしくね!
とキャラクター紹介はこれぐらいにしてこれからは汎子ではなくアリーシアと言う名前で進行していきますが、どうぞ、これからも宜しくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます