第13話 拙者、メンタルが削られる
ホタテ漁体験は7日間でゴザルが、5日目から第一オホーツク丸(仮称)でやることになったでゴザル。
前回も書いた通り、第一オホーツク丸(仮称)は船団長の船でゴザル。一年目の補助員に基本を叩き込むという役割を担っているということは後から聞いたでゴザル。このため、体験途中の拙者を引き受けることになったでゴザル。以後、ひと月程お世話になったでゴザルが……。
正直、かなりメンタルが削られたでゴザル。゚(゚´Д`゚)゚。
基本的にホタテ漁は同じ事の繰り返しでゴザル。また、海上では船のエンジンの音で声は聞こえづらいでゴザル。よって、長々と指示するのではなく、短い言葉、ものによっては視線、船員の方が立つ場所に反応して行動する事が求められるでゴザル。
拙者、これに中々対応出来なかったでゴザル……。
一般的に職場においては、自分の仕事をこなした上で他の人のフォローができる者に人望が集まり、仕事ができずフォローが必要な者は邪魔者扱い……。
とりあえず、補助員については
①選別をしっかりやること
②怪我をしないこと
③ 事故を起こさないこと
④休まないこと
が求められているでゴザル。
②③は気を抜かなければ何とかなるでゴザル(それでも交通事故よりは多いでゴザル>_<)。
④については、「当たり前じゃね?」というツッコミが予想されるでゴザルが、その「当たり前」が肉体的にキツいのがこの仕事というのが、1シーズン終えての実感でゴザル。
よく船員の方たちから言われたのは①の選別をしっかりやる事でゴザル。
「それって簡単じゃね?」という話があるでゴザルが、船員の方たちは、1秒に2〜3枚のホタテをダンブルに放り投げていたでゴザル。対して拙者は1秒に1枚が関の山……。しかも、結構な割合で間違いが含まれるでゴザル。
「間違い? は?」
という気もするでゴザろうが、水揚げされたものの中には、
①外見は普通のホタテだが中身がない空貝
② ①の空貝の中身が砂の砂貝
③ヒビが入っていたり、あからさまに割れている割貝
があるでゴザル。
①については、手にした重さの感じと色で分からなくもないでゴザルが、急いで選別を行おうとすると、間違えてしまうでゴザル……。
②についても、手にした重さの感じと色で分からなくもないでゴザルが……、砂が入っているため、「空ではないでゴザル!」と勘違いしてしまうでゴザル……。
③については、あからさまに割れているのはいいでゴザルが、割れ方が微妙なものをつい、ダンブルに放り投げてしまうでゴザル……。
という訳で、拙者は「遅い上に間違える」という「使えないヤツ」だったでゴザル。第一オホーツク丸(仮称)は、船団長の船ということもあり、船員は真面目な方ばかりで日々、視線が厳しくなっていったでゴザル。
船団長殿からは、「前職が塾講師で一年目だから仕方ない」というお言葉を頂いていたでゴザルが、船員の方たちからは「一年目だけど、もう少し何とかならないか?」という具合でゴザった。
本当にその通りでゴザったが、思うようにいかず、凹むことが多かったでゴザル。
こうして日々は過ぎていき、漁協と正式に契約を結び、補助員になったでゴザル。そして、4月下旬になり、稚貝撒きのシーズンに入ったでゴザル。
稚貝撒きについては、次回、語ろうと思うでゴザル!
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