第2話 ゲームの始まり
次の日学校に着き教室に向かうと、尼崎、九重の二人がすでに一つの机に集まっていた。
「おっようやくきたなぁ、ちょうどいまゲームのこと話してたんだよ」
「本当にやるんだ……」
表面上では、あまり嫌そうにはしなかったが、内面嫌で嫌でしょうがない。
「お前らなに話してるんだよ!」
後ろから省吾が僕の背中に飛びついてきた。
「俺な昨日あの話したあと、RINEで友達承認送ったよ、そしたら承認OKだったよ、まぁまだ一言二言しか会話してないけど」
RINEとは、世界的に有名なメッセージ交換アプリである。さすが省吾早速行動が速い、それと比べ僕は乗り気ではない。しかし、告白ゲームがこの時間をもって正式にはじまった。
1年生ということもあって授業量が多く今日は7時間授業であった。尼崎と九重はなにかやることがあるといって先に帰ってしまったが、僕と省吾の二人は残ってこれからの作戦会議を開くことにした。
「なぁ省吾本当に告白するつもりなの?」
「やっぱ、お前やりたくないんだろう」
省吾は僕の気持ちを見透かしていた。
「う……ん……」
省吾は笑いながら、
「絶対に優がこんなのやりたいと思うわけないと思ったよ、だって昨日の嫌々OKしてたし、まぁあいつら二人は空気読まない奴きらいだからあの状況じゃあしょうがないけど……。そっか、優はやりたくないのか……」
省吾は僕が告白ゲームにやる気がないことを知ると、なにかたくらんでいるのか、にやにやしながら僕の背後に近寄ってきて、僕の肩に手を回した。
「なぁ、優お前告白する気ないんだったら、俺の手伝いをしてくれない?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます