第三十七回 光のネットワーク、闇のネットワーク
はじめての方はよろしくお願いします。
お馴染みの方はようこそ懲りずにお越しいただきました、虚仮橋陣屋(こけばしじんや)でございます。
さて第三十七回ですが。
このタイトルを見て、キース・エマーソン作曲の「地球を護る者/ Challenge Of The Psionics Fighters」が脳内再生された方、こけばしと共に闘いましょう!(やっべ……映画版って、平井センセが激オコして諸権利放棄したんだったっけ……こけばし、大好きなんですががが)
意味不明なままだとアレなので、今回は「いい意味で」そして「悪い意味で」のネットワークづくり、作家仲間と繋がることについて、としておきます。
では、早速お送りしまーす!
■俺は一匹狼……ロンリーウルフだぜ……
ローンウルフな(定期)。
さて。
モノカキの皆さまに改めて質問します!
「超人気作家が匿名で新作の連載を開始したら、当然のように読まれてランクインするのか?」
この問いに、あなたは「イエス/ノー」どちらとこたえますか?
諸条件の追加なし、完全二択です。
これ、こけばしは「ノー」だと思うのです。
いかな「超人気作家」とは言え、「匿名」なワケですから、誰も正体を知りません。であれば、よほどの物好きでもない限り、新人さんキター! お気に入りポチー! とはなりません。
そして、中身がいかに優れたエンターテインメントであろうとも、「無名の新人」の「新作」でしかないワケです。それの「連載を開始」したところで「うわ! 読まないと!」とはならないはずです。
なにが言いたいのか。
それは「良くも悪くもネットワークづくりは大事である」ということをお伝えしたいのです。
孤独でいること、そこにメリットはありません。
■おもてなしの精神
おい、見出し。
いつもの如くいきなり暴論から入るのですけれど、この「良くも悪くもネットワークづくりは大事である」という主張には、それこそ「良し悪し」はありません。本当に事実として、作家仲間はいないよりいた方が良いに決まっている、ということだけを述べています。
「派閥づくり乙www」
「新規身内票の獲得に必死ですねw」
「作品で勝負しろよ、オラァァン!?」
うんうん。
でも、そういうことではない、と皆さん本当は理解されているはずです。
日本人らしさ、というか、作家ならではの思いやり精神、というか、やっぱり誰だって、自分の作品を読んでもらったら相手に対しての好感度が増して、興味が湧いてちょろっと読んでみる、というのがマジョリティだと思うんですよね(あくまで「マジョリティ」です)。
もちろん、忖度でも同情でも、マナーでもルールでもありません。
「読み合い」しないといけない――そんな決まりはありませんし、それこそそれを強要すれば、コンテストにおいては参加資格剥奪、出禁モノです。そうでなくったって、「カクヨム」は多かれ少なかれ、PV数、広告表示PVとアドスコアがイコール金銭獲得に直結しますから、イリーガルな行為だと言えます。
けれど。
やっぱり「お気持ち」って配慮、誰にだって少なからずあると思うんですよね。
このフォロワーさん、こけばしの作品読んでくれて、「いいね!」と「応援コメント」くれたよなぁ、なんか通じ合うモノがあるのかなぁ、と考えて、ふらりと暖簾をくぐる、そうして、ちょっと読んでみたら……あら! 面白いじゃないのさ! ってこと、ありませんか?
こけばしはあります。
でも逆に、うーん……あんま、こけばしとは合わないかも……ってことだってありますよ?
多分、読む方が読めば、ちゃんと面白いし、とってもステキな物語。でも、なんだかピンとこない。本文中からも、SNSのポストからも、作者様の溢れんばかりの情熱と想いがしっかり込められていることが伝わってくる。でも……どうしてもやっぱり、自分とは合いそうもない、そういうケースだってたくさんありますし、ありましたとも。
「読んで下さったのだから」という言い方自体が悪いのかどうかは分かりませんけれど、それになにかしらでこたえたい、そのひとつの選択肢が「突撃! 隣の自信作!」であったとして、その行為に問題はないと思うのです。
いや、言い切ります、問題なんて欠片もありません。
■光あれば、闇がある
とはいえ。
とにかく、やたらめったらとフォローして「いいね!」を送り、惜しげもなく★を付けてまだ一話だけの読書段階でレビューを書く、そうやって「ネットワークづくり」を悪用する作者様がいるのは事実です。
第三十二回の際にも書きましたが、そうやってたくさんの方の「お気持ち」を逆手に取って、エッセイジャンルの日間ランキングに掲載された、と喧伝されていた方がいらっしゃいました。皆さん、良い方ばかりだったのでしょう、★にレビューも下さったのだから、とその方のもとへ訪問されて、作品をお読みになられて評価されたのでしょう。
それを見て「読み合いなんてしてるからだろ」と言える方は、なかなかの逸物だと思います。
褒めていません。
かと言って、貶してもいないです。
結果論で発言されている方はもう論外だとして(残念ながらいらっしゃいます、こういう方)、先に例を挙げたように、その思考、ロジックに公正も不正もありません。単なる「お気持ち」、純粋な相手への興味であり、その上での「評価」です。これを「良し悪し」と断ずることは誰にもできないでしょう。日本人らしい、そうも言えるかもしれません。知らんけど。
たしかにこれは「悪い例」ではありますが、裏を返せば、「進んで足を運び、読んでみてフォローして評価をする」こと、これがいかに効果的な宣伝行為であるのかを証明した「ひとつの事例」だと言えるでしょう。
■闇が生まれるのは、光がそこにあったから
ですので。
「うわーん! あんなに一所懸命書いた力作が、誰にも読んでもらえないよー!」
という方は、今すぐ「進んで足を運び、読んでみてフォローして評価をする」を実行してみて下さい。きっと、いろんな意味であなたの作家人生にプラスになるはずです。
とは言え、もちろん相手の作家様だって馬鹿ではありません。
あなたがちゃんと「読んでいる」か、興味を惹く「フォロー」したくなる存在なのか、あなたの力作が「評価」に値するモノなのか、それはちゃんとジャッジされます。やみくもに突撃したところで、すげなく肘鉄、門前払いを喰らう、そんなことだって充分にあり得ます。
それでは損ですって?
いいえ、違いますよね。
あなたはその作家様の作品を真剣に「読んで」、興味を抱いたから「フォロー」して、それに値すると思われたからこそ「評価」したんじゃないですか?
違う――そう仰られる場合は、今すぐ取り消しましょう。
そうです――であるならば、その分、あなたは「賢く」なられたはずです。こんな物語を書く人が世界にはいるんだ、面白かった! ステキだった……、その感情はきっと、あなたにとってプラスになったはずです。プラス――つまり、得をしたのです。決して損ではありません。
「良い読み手」は「良い作家」の素質を持っている、こけばしはそう思います。
だって、読めば読むほど、自分の「作家力」が増しているはずなのですから。
ですがこれは、あくまで「相対的」なお話です。
前よりもっと……! ということであって、必ずしも「読書量」イコール「作家力」という「絶対的」な話ではないとこけばしは思っています。もちろん、知っていること、それに勝るものはありませんが。
決して、こけばしが「カク」のに夢中で「ヨム」をおろそかにしているからではありません。
おっと、そろそろお終いの時間ですね。
と、次回へもまた、見事に伏線を張ったこけばし(どこだよwww)。
なんだか波乱の予感もするのですが、「アレ」をテーマにしようと思います。
ではでは。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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