第三十六回 みんなー! オラに「いいね!」と「コメント」をわけてくれー!

 はじめての方はよろしくお願いします。

 お馴染みの方はようこそ懲りずにお越しいただきました、虚仮橋陣屋(こけばしじんや)でございます。


 さて、今回第三十六回のタイトルを見て、こけばしのヤツ、とうとう見苦しく命乞い(?)をしはじめたか……と思われた方、ごめんなさい!


 もちろんタイトルどおり、素直に「いいね!」と「コメント」を存分に振舞っていただいてまったく大いに結構なのですけれど(じゃねえだろ)、今回は作者に「やる気」と「元気」と「いわき」を与えてくれるモノはなにか? というテーマでお送りしたいと思います(井脇)。


 では、早速お送りしまーす!




■ねえ? 知ってる?


 読者様が、作者に対してロハで届けられるステキな贈り物、それは「いいね!」と「コメント」です。


 もちろん、カクヨムであれば、そのさらにはるか上位の存在、★とレビューなんてモノもあると村の古い言い伝えには残されているのですけれど、そこまで頑張っていただかなくても、「いいね!」と「コメント」が付いた日には、その日一日がハッピー! 僕、とってもうれしいッピ! とハッピー道具でまわりのみんなも笑顔にさせることができちゃいます!(鬱展開)



 けれど。


 たとえば「カクヨム」に登録したばかりの作者様が、孤軍奮闘の末、ステキな物語ができあがったわ! と早速投稿を開始してみても、まあそう簡単にことは進みません。



 フォロー0でフォロワーさんも0となると、よほど注目を集めるタイトルだったり、心優しいスコッパーさんに見つけてもらったり、SNSでツイートがプチバズりしたり、そういった「偶然」が重ならない限りは、「いいね!」も「コメント」も、どころかPV数すらピクリともしない、そんなことは当たり前のように日々起きていることなのです。



「あたし、才能ないんだ、きっと……」

「こんなことなら、投稿なんてしなけりゃよかった」


 うんうん。

 がっかりしちゃいますよね。



 でも、筆を折るのはもうちょっと待ってみませんか?



■こけばしだってそうだった


 そう、これは誰しもが通る道なのです。

 かく言うこけばしも、カクヨムで最初に投稿した作品なんて、そりゃもう酷いモンでした。


 ■女神マシマシ勇者抜きっ! ~俺と腐女神の同人活動~

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054886300932


 これが二〇一八年七月三日に公開した、こけばし最初の作品になります。


 これ以前にも、紙ベースで書いていたものや、同人誌即売会「コミックマーケット」やオンリーイベントにサークル参加していた頃に書いていた二次創作小説(!)などもあるのですけれど、Web小説投稿サイトに限定して言えば、これが初出のライトノベルとなります。



 お決まりとはちょっぴりだけ違う(注:自分ではそう思っていますけれど、今読み返してみれば単なる「バリエーション」程度の違いですね、これ)不幸な事故で女神・マリー=リーズの下へ送られてきた主人公・天津鷹(あまつたか)翔二(しょうじ)に告げられたセリフは、まさかの「何もするな」!?


 念願かなって「夢の転生ライフ! 勇者最高!」と意気込んでいた翔二は愕然としますが、どうも様子がおかしい……。実は、女神・マリーは「腐女子」ならぬ「腐女神」だったのです。


 導入はこんな感じ。


 物語の概要としては、勇者の供給が飽和状態になってしまった歪んだ異世界ノア=ノワールを舞台に、地位向上、ランクアップするという利己的な目的で勇者に《加護》を授けようとする他の女神たちから身を隠しつつ、ちょっと偏屈な女神・マリーが心の奥底に秘めていた「BLマンガを描きたい」という望みを叶えてあげるため、共に同人活動に、そして即売会への出店に、果敢に挑むオタク気質のある主人公・翔二の奮闘を描いた異世界転生ラブコメです。


 ついでに、ショタ魔王と俺様最高神をカプらせたりもします!(なお微BL。謎すぎるw)


 もちろんご多分に漏れず、こけばし本人は「自分が読みたいモノを書く! だって、誰も書いてくれないんだもん……」の人でありますから、今読み返しても、大変楽しく拝見することができちゃいます(これを「自家発電」と言います(おい))。



 とはいえ、やっぱり無駄が目立ちますよね。

 だってこれ、二十三万五千文字もある、「超大作(笑)」なんだわ。


 せめて六割くらい、十五万文字くらいにシェイプアップできたらきっと、もっと反応は良かったんじゃないの? このエピソードとか、あのエピソードとか。あー! もー! そもそも導入部分の、転生のきっかけとなった事故の下りなんか、こんなに長々と語る必要ないよね?


 それこそ、中盤の、「コミックマーケット」ならぬ「コミック・ゴッド・マーケット」、通称「コミゴマ」へのサークル参加に向けた下準備のエピソードや、印刷所とのやりとり、自費出版に向けてのあれやこれやのあたり、ここだけを切り取って「ハウトゥー物」にしたらきっと、文学作品展示即売会「文学フリマ」に参加してみたいな……って人にとって、かなりお役に立てそうなモノになったと思うんですの(「刺さる」必要はないのデス)。



 そんな後悔はそれこそコロンブス級に山積みな本作ですけれど(うまくはない)、本人は「やったったで!」感満載で連載を開始し、ワクワクしながら読者様の反応を待っておりました。


 結果はどうだったかって?

 聞くな。えっち。



■ちょびっとでも、いっぱいでも、ウレシー!


 この『女神マシマシ勇者抜きっ!~俺と腐女神の同人活動~』の公開後、PV数の伸び悩みや、「いいね!」が付かないことに対して、こけばしが落ち込んでいたか? と問われると、いーや! ぜんっぜん! と言えたらカッコいいんでしょうけれど、正直なところ、激凹みしておりました。



 まあ、ね?



 冷静に考えてもみたら、要は「初っ端の第一手」で「異世界転生・召喚」という血で血を洗う超激戦区への参戦ですし、それも「王道」とはほど遠い「邪道」すぎるストーリー展開。


 それに加えて、文章も文体もあきらかにWeb向きではなかったですし(当時、紙ベースの作品として書いていました)、おまけにBL要素アリです。むしろ、どっぷりBL展開ならワンチャンあったかもしれませんが、割と万人受けする内容(そもそも「BL」は万人受けしないんよ……)に留めておりましたから、どっちつかずな状態に……。うん、こりゃないわー。



 それでも、当時やりとりさせていただいていたフォロワーさんたちからあたたかい応援をいくつもいただいたりしましたので、そう考えたらかなりこけばしはラッキーでハッピーでした。


 あったけぇ……。

 お布団にくるまりニヨニヨしつつ、目から汗かいたりした記憶は今でも鮮明に覚えています。



■幸運、それは、君が見た光


 でも、本当にこれは、ただの偶然、幸運中の幸運でしかないと思います。


 他の投稿者様とまったく面識も交流のない某超大型小説投稿サイト「小説家に○なろう」では(隠せてねえ……)、精魂込めて書いた一作だろうがなんだろうが、いつまで経ってもPV数は二桁どまり……なんてこと、ザラにあるんです。


 不人気ジャンルなら競争相手もいないぜ!→読者様もいなかった件……ってのも大アリ、オオアリクイです。がおー! なお、SFはヤバい。他の方ならいけるのかも。知らんけど。



「お前の文才がないからだろwww」

「投稿時間とか、SNSでの宣伝とか、しっかり勉強した方がいいです」

「策士、策に溺れる」


 うんうん。

 そうなんですけどー。



 でも、たとえばじゃあ「超人気作家が匿名で新作の連載を開始したら、当然のように読まれてランクインするのか」と尋ねられたら……こけばしは「イエス!」とはこたえられません。



 はたして、この問い、あなたのこたえは?


「イエス!」でしょうか。

「ノー」でしょうか。




 おっと、そろそろお終いの時間ですね。


 というワケで。

 次回は珍しく前フリ済みの、「あなたのこたえは?」の続きから綴って参りましょう。


 どうぞ、よろしくお願いいたします。



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