第二十二回 ○○警察との仁義なき戦い カクヨム死闘編
はじめての方はよろしくお願いします。
お馴染みの方はようこそ懲りずにお越しいただきました、虚仮橋陣屋(こけばしじんや)でございます。
さて第二十二回ですが、かなり
こけばしのような小物の三下は、まだどちらの警察の方からもガサ入れを受けた経験はないのですけれど、ふとまわりを見回すと大変な騒ぎになっていたりして、子栗鼠のように怯える毎日だったりします(175センチありますけれど……)。
なので、今回はそれについて。
では、張り切って(?)お送りします!
■○○警察はどこからきたのか?(疑問)
元々この「○○警察」っていう言葉は、特定のクリエイター(物書き、絵師)に対して、他のジャンルや作品(二次的な意味で)へ「鞍替え」することを見守っていた人たちである、とこけばしは記憶しています(違ったかな……曖昧です)。
え? ネット老人会……ですって?
黙れ、小僧!(美和)
■○○警察のお仕事とはなにか?
ですが、今日良く見かける「○○警察」と呼ばれる人たちは、史実や個人的な知識見解に基づいてある特定のコンテンツに対し、指摘や指示、さらにはそれを糾弾する人たちのことを指すようです。
物書き界隈で特に目立ち、また論争のもととなっているのは、いわゆる「じゃがいも警察」と呼ばれる人たちですね……。
ファンタジージャンルで、中世ヨーロッパを舞台にした作品において、「じゃがいもをふかしたもの」や「じゃがいものポタージュ」、「ポテトサラダ」なんて登場しようものなら、いずこからともなく彼らはやって来るようです。
その理由として、ヨーロッパにじゃがいもが登場した時期が、中世とは少し異なることが挙げられるでしょう。
ヨーロッパにじゃがいもが持ち込まれたのは新大陸発見後と言われています。
スペイン人がインカ帝国に侵略、その戦利品のひとつとしてじゃがいもを持ち帰ったと言われています。これが一五五〇年の話で、その後二〇〇~三〇〇年かけてじゃがいもはヨーロッパ中に広まり、東欧諸国の食卓において重要な地位を占めることとなりました。そしてこの「じゃがいも」が、十七~十八世紀にかけての大飢饉の際、多くの人々の命を救う結果となるのですけれど……これって中世の話じゃないよね、ということなのですね。
ここでは「じゃがいも警察」としていますが、その他にも新大陸発見後のヨーロッパでなければ存在しなかったはずの「煙草」「とうもろこし」「トマト」も指摘を受けやすく、また作品に取り入れてしまいがちの物です。要チェックや!(彦一)
それに、日本の歴史をご存知の方には意外な点ですが。
・庶民の識字率は10~20パーセント程度(日本の場合は四割)
・食事はほぼ手掴み。ナイフだけはありました(日本の箸は飛鳥時代から)
・キリスト教は王より上の絶対権力。イエスバンザイ!(日本はゲンジバンザイ!(違))
・(前項により)絶対王政ではなかった(「カノッサの屈辱」を見よ)
このあたり、軽々しく作中に使うと、ウー! ウー! ウー! とやって来るようです。
ただ……実際の話、いわゆる「中世ヨーロッパ」という時代の定義そのものに、曖昧な部分があるのもまた事実だったりします。
もちろん「中世ヨーロッパ」という呼称自体が後世の物ということもあります。中世前期はなんと五〇〇年から一〇〇〇年、中期は一〇〇〇年から一二〇〇年、末期が一二〇〇年から一五〇〇年となっており(あくまで一般的には、です)、実に一〇〇〇年間もの長い長い期間を指している言葉なのですね。
そりゃ一〇〇〇年間もあったなら、どこかでルールから外れてしまう例外的なことも起こりそうだし、逆に言えば、どこかのタイミングから足並み揃えて一斉に「はい! 中世終了! 近世スタートね!」とはならんやろ、と思ったりもするワケです。しかも、ひと口に「ヨーロッパ」と言っても、西はポルトガル、東はロシアまである広大なエリアなワケで。
Web小説投稿サイト「小説家になろう」にしか存在しない架空のヨーロッパなので、転じて「
意外と、こけばしのこのエッセイで「え……そういう経緯だったの?」ってはじめて知った方もいるのでは、と。なので、皆様、軽々しく自警団に加わらないようお気を付けを……。
■他にもいる!? こんな「○○警察」!
一応、物書きを名乗るからには、いろいろと下調べして、ちゃんとしたものを書いているつもりですが。それでも、悲しいかな、人間という生き物はたやすく間違いを犯すもので。
「アボガド」、「ビビンバ」、「カピパラ」、「サイゼリア」、「バッファローズ」などなど
(注:すべて表記間違いです。あなたは正しく書けますか?)。
「フインキ」、「たいくかん」みたいな「音」で覚えている単語とかも危ないですよね(なぜか変換できない)。でもさー? 実際に「たいいくかん」って正確に発音してる人、います? ほぼほぼ「たいくかん」って言ってるよね? ね? 俺はそいつに馬の鞍を賭けてもいいぜ。
あと、こけばしは学生時代、バレーボール部所属だったのですけれど(どーせデカいですよ、どーせ……)、これもまた、意外と間違い……というか、度重なるルール改定に悩まされたりするのです。良く知っているだけに、逆に間違えてしまう、みたいな。一九四七年に国際バレーボール連盟が発足しまして、それ以来、四年毎にルール改定されているという地獄絵図。
「バレーボールなんて、高校の時やったくらいで、テレビ試合も観ないッスwww」
うんうん。
そうですよね、きっと。
そんなあなたでも、こんなシーン、観たことありませんか?
『「一本、決めてこー! 頼むよー!」
「任せて!」
あたしは、とん、とん、とボールを床に打ち付け、ゆっくりと顔の正面で構えた。前衛の仲間たちは、少しでもコースを遮ろうと大きく左右に手を広げて立つ。そして――どん!』
これは即興で考えた文章ですけれど、この「コースを遮ろうと大きく手を広げて」の部分、ホントに遮ってしまうと反則だって知ってました? でも、昔はこれが当たり前だったんです。
それと「サーブ権の移動」。これ、一九九七年に廃止されてしまっており、今ではサーブ権の有無に関係なく点数が入るようになっています(注:試合時間が長くなることを避けるため、と言われています)。経験者だからこそ、試合を観て、うぇえええ!? と戸惑ったりします。
確かにこけばしも、自分の良く知っている分野に関して、あまりにも頓珍漢なことが書かれていたら、ひと言、そっと控えめに作者様にお伝えするかもですけれど。でもね……。
そもそも、創作、ファンタジーなんだよ、ってことで。
つまり、AV(アニマルビデオではなく)と同じ
この世に「時間停止ウォッチ」なんて存在しないのと一緒です!
どうかひとつ、仲良く参りましょうよ、と思うこけばしなのでした。マル。
おっと、そろそろお終いの時間ですね。
次回のテーマは……アレにします! と、なんとなく無駄に意味深にしておきます。
お楽しみに!
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