第五回 こんな小説、今までなかった! その2
はじめての方はよろしくお願いします。
お馴染みの方はようこそ懲りずにお越しいただきました、虚仮橋陣屋(こけばしじんや)でございます。
さて第五回ですが……。
実質四.五回になります。前回の続きです!
ということで今回も、物語を書く前の、どうやって物語の「タネ」を見つけてどのように育てるかについてを、ゆっるーいこけばしの頭の整理も兼ねて綴っていきますね。
■前回の! ラブライ(自主規制)
前回「既存のワードの組み合わせで、他との差別化を図るのです!」と声を大にして(気持ちの中では、です)書かせていただいたのですけれど、じゃあそれって実際にどうやんの!? というヒント的なことを書いていきます。
たとえばの例として。
「マトリックス法」というモノがあります。
これは、かのスティーブ・ジョブズもやった方法なのですけれど、そんな天才と同じことをしても、凡人、もしくはそれに
(脚注:ジョブズが行ったのは2×2のマトリクスで、縦軸に「一般ユーザー」と「プロユーザー」を、横軸に「デスクトップ」と「ポータブル」を配し、それぞれに向けた製品として、「iMac」と「Power Mac」、「iBook」と「Power Book」を開発することによって、Apple社は大ヒットを生んだのです)
ですので。
まずは、ありったけのジャンルを、思いつくだけ、思いつくままに列挙してみましょう。
「ファンタジー」、「恋愛」、「コメディ」、「ホラー」、「青春」、「SF」、「ミステリー」などなど……。とっても横着な方なら、カクヨムに今すぐアクセスして、ジャンルをピックアップして下さいね(ここ、大事な宣伝です!)。「中華」、「西部劇」、「格闘技」、「お仕事」、「アイドル」。こんな風にもっともっと深堀りするとベーネ(良い)です!
そうしたら、それと同じモノを縦軸と横軸に配置してみましょう。
同じキーワードが噛み合うところは斜線で潰して、それ以外の組み合わせ箇所で、なんとなく連想するイメージを頭の中に浮かべてみて下さい。複数組み合わせたら、モルト・ベーネ(なお、良い)です。ほーら……見えてきた、見えてきた!
たとえば、「異世界召喚」×「ホラー」×「コメディ」×「お仕事」で、かの鬼才サム・ライミ監督の映画「キャプテン・スーパーマーケット」になります(注:こけばしはホラーが超ニガテです……)。
「異世界転移」×「戦争」×「自衛隊」までは同じで、プラス「歴史・時代物」だと映画「戦国自衛隊」に、プラス「ファンタジー」だと柳内たくみセンセイの「ゲート 自衛隊
「ヤクザ」×「転生(性転換?)」×「アイドル」×「コメディ」だと、ジャスミン・ギュセンセイの「Back Street Girls」、いわゆる「ゴクドルズ」になります。あれ、すっごい面白かったなー。
一見すると「こんなのブレンドできる? 大丈夫? おっぱい揉む?」となりそうですが(注:なりません)、それを承知で無理やり、ぎゅむー! と組み合わせた方が、結果的に物語のアイディア、「タネ」が浮かぶことが『こけばしの場合は』多いです(すみません、あくまでこけばしの場合です)。
これはあくまで「ひとつの発想法」に過ぎませんけれど、普段からこんなことばかり考えていると、「……あれ? これって、まだ誰も手を付けてないんじゃね……?」という「タネ」が見つかることがあります。それが面白いかどうかは別にして、ですけれど。
そうしたら、それを「育ててみる」のです。
この「育て方」については、また次のお話で書いてみようと思いますので少々お待ち下さい。
さて、ここではさらなる「アイディアのタネ」の生み出し方として、さっきのとは別のやり方を考えてみます。
と言っても、先程の「ジャンルから考える」の派生版です。今度は、ありったけのキャラクターの個性・特徴を、思いつくだけ、思いつくままに列挙してみましょう。
「男主人公」、「女主人公」、「クール」、「真面目」、「陽キャ」、「陰キャ」、「オタク」などなど……。やっぱり横着な方なら、カクヨムに今すぐアクセスして、トップページの「人気のタグ」をクリックして参考にするといいと思います(ここも大事な宣伝です!)。「Vtuver」、「配信者」、「陰陽師」、「悪訳令嬢」、「魔法少女」、リロードすると一新されますので、ドンドン抜き出しましょう。
そうしたら、また同じモノを縦軸と横軸に配置して、組み合わせて妄想してみましょう。
要するに主人公の属性を先に決めてしまって、それにふさわしいフィールドを準備してあげる、というやり方ですね。ただ、こちらの方が難しいのは、ストーリーや展開を考えているわけではなくって、キャラ単体であり、そこからかなり膨らませなければならないってことです。
どうしても、はじめはこのやり方、しがちです……。
ですが、物語作りにおいては、先程の物より若干ハードルが高く、途中で筆が止まりがちな傾向が強いです。その理由は……また別の回でお伝えできればと思っています。
さすがにこの2パターンだけだと手抜きと思われてしまうので……第3のアイディアを。
これはアイディア出しのテクニックというより、競争率を下げる方法に近いですけれど、カクヨムなどの小説投稿サイトのランキングを見て、そこからヒントを得る方法になります。
「悪役令嬢」、「ざまぁ」、「追放」、「成り上がり」などなど。このへん、流行ってますよね? 流行りに乗る、というスタイルはもちろん王道ですけれど、その分、ライバルも多く、似たようなもの、ちょっとだけ変えたものを書いただけではなかなか読まれない、世の中そんなに甘くないですよね……。
なので、あえて逆を行く。
逆張りをする、というパターンが考えられます。
「正統派ヒロイン」、「人助け」、「救済」、「没落」と、先程のワードとは真逆のものを考えて、それを組み合わせてみる、という方法です。単純に流行りに逆らえば、その分競争相手は少なくなるはずです。ちょっとした物珍しさが興味を惹く、それを狙うのです。
ジャンルもそうですよね。現在ファンタジーが全盛ですが、その分、本格ミステリーやSFはあまり需要がないようです。そこで注目を集めれば、上位に食い込む可能性が高まります。
ただもちろん、関心がないので人気がない、という可能性だってありますから、余計に人が集まらずに凹む、ということもありうるワケで。難しいです、ホント。
おっと、そろそろお終いの時間です。
今回で大まかな「書くモノ」が定まったとして、次にどう膨らませていくか、そのコツ・ヒントについて書き綴っていければと思います。
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